2021/10/24 のログ
■スピサ > この広場の入り口まで戻ると、スピサは一息ついた
鳥達とは友達でも、契約もない 問題がない行動をとっていたからこそ、見逃されているだけ
それがスピサの頭上に、背中に嘴が向かなかった理由である
同時に、回収した金属鳥の羽と同一量の金属の削り節を一握りずつ、ふわりと置いているからだ
風も邪魔も無いだろうこの中なら、嘴で挟んで何度も運べるだろう
その中で、入り口にて腰を下ろし、壁に背中を預ける
スゥー フゥー
深呼吸を一度 この軽量且つ硬い素材を回収したものの
スピサはそこで満足はしない それで済ませるのはクエストを担う者らであり
スピサという素材を求めて独自でやってきている者は、選別もするだろう
洋燈を一つ荷物から取り出し、ナイフで削った火花粉の凝縮体
カシュッと擦れてランプの先端に火が付けば、カポリと瓢箪状のランプが覆われる
その穏やかな火明かりの中で、斧や腰回りの作業ベルトを外し、胡坐をかいたスピサ
ランプの明かりで、尾羽の状態を今一度じっくりと、端と端を摘まんで眺める
照らされた 羽毛の房が増えそうなほどの軽量且つ繊細な羽
これは、間違いなく生えて生まれた金属である
堅実的な武具には堅実的な理があるならば
幻想的な武具には幻想的な理由が付き物だ
この尾羽だってそう あの鳥がいなければ、この硬くて軽いは生まれない
くるっくるっとランプの明かりで選別していくと、出来の悪い尾羽がいくつかある
それは自然に取れる前に落ちたと思われる やや指先に重みを感じるただの鉄の羽
この金属鳥の羽ではない、鉄の羽
手入れをしながら、こういった羽を取り除いたのだろうと思われるそれや、やはり少し錆びがあったものを
傍にソッと置いて取り除く
そんな洋燈明かりでの選別を続けていく。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 鉄鉱洞窟 金属鳥の住処の一つ」からスピサさんが去りました。