2021/09/05 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にアルシェさんが現れました。
■アルシェ > 幾分涼しくなり野営も苦にならなくなってきた。
それはこちらだけでなく、魔物にしてもそうなのかもしれない。
それとも収穫時期が近づいてきたということも理由の一つかもしれない。
何にしても、近くの村のひとつが魔物の被害に遭っている。
その魔物を退治して欲しいという依頼がギルドに張り出されたのは1週間ほど前。
相手がゴブリン数匹ということで、ベテランが動くようなこともなく。
初めのうちはパーティー推奨とされていたけれど、このまま放置というわけにも行かなかったのだろう。
ソロである少女にまで声が掛かったのは、報酬が値上げされるかどうかという直前のことで。
「うーん……困ってる人からお金を巻き上げるのも後味悪いと思ったんだけど……」
やろうと思えば値上げ交渉はできただろうけれど、なんとなく気乗りしなかった。
そんなわけだから元の値段のままで引き受けたのだけど。
ゴブリンたちが塒にしているという洞窟へと偵察に来てみれば、その数は優に20や30にまで膨れ上がっていた。
「さすがにこれは、追加料金なしってわけにはいかないよね……」
単騎で突っ込んでいって、どうにかなるかと言えば、まず無理だろう。
見たところ、弓を手にしている者や、ローブを身に着けた者までいる。
どうしたものかと溜息を漏らし。
■アルシェ > 手持ちの武器を確認するまでもなく、どう考えても手数が足りない。
せめてもうひとり。それも魔術師でもいてくれたら、どうにかはなるだろう。
幸いにも見える範囲に上位種はいない。洞窟の奥で寝ているとかなら、もうお手上げだけれど。
一度戻ってギルドに報告して、応援を呼んでくるのが定石
というか、普通に考えればそれしかないだろう。
ただそうすれば、今夜のうちにもゴブリンたちは村を襲うかもしれない。
少なくとも他の冒険者が応援に駆け付けるまでには最短でも数日はかかる。
それまで仮に村人が避難できたとしても、畑や備蓄は荒らされてしまうのは目に見えていて。
腰に提げた短刀に触れる。
まだ見つかってはいない。一気に駆け抜ければ5体くらいは仕留められるだろうか。
そこから混戦に持って行って、どれだけ倒せるか。
どう思い描いても、ひとりでは限界がある。
きゅっと遣る瀬無さそうに唇を噛みしめ、焚火を囲むゴブリンたちを見つめるばかりで。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にタマモさんが現れました。
■タマモ > メグメール自然地帯、そこもまた、気紛れに通う散歩道。
…道、かどうかは、分からないが。
ともあれ、いつものように、目的の無い散歩をしていた訳だが…
「………ふむ」
ぴくん、少女の耳が揺れる。
何者かの気配と、何らかの音、声?
それを、鋭い聴覚で感じ取ったのだ。
もちろん、それに気付き、放置をするような性格ではない。
ふらりふらりと、その音源へと、音も無く忍び寄れば。
そこに見えたのは、何か、少し離れて見える洞窟、そこを眺める少女の姿。
あれ?あの後ろ姿、何か見覚えがあるような…
そんな事を考えつつも、その背後まで、その少女が気付かずとも、近付くのだった。
■アルシェ > こうなったら、なるようになる。
女は度胸、当たって砕けろ、っていうか砕けるのは向こう!
胸に手を当てて、深呼吸。
スローイングダガーを構えて、弓持ちに狙いをつける。
距離はぎりぎり。
当たろうとも外れようとも、投げたら全力疾走は確実。
駆け抜けるルートをしっかりと頭に叩き込んで、いざナイフを投げつけようとしたところで。
「―――ッ!?」
背後に急に気配がしたものだから、振り返ると同時に反射的に手にしたナイフを横なぎに振り抜いてしまい。
■タマモ > とりあえず、何を見ているのか。
そう思い、少女の視線の先を、己も見れば。
…あぁ、なるほど、何か洞窟辺りに何か居る。
名前は何と言ったか…まぁ、良いか。
と、ついでに、少女に何かしよう、そう思った瞬間。
近付いた少女から、いきなり向けられる気配。
向ける視線が、その手にした刃を確かめれば。
横薙ぎの、その一撃を、更に低い姿勢で避ける。
「おぉっ…!?」
そこまで驚いた訳でもないが、驚いたような声は忘れずに。
流れるような動きで、とん、と地面を蹴って少女の横に位置を移し。
ぱしんっ、と翻す手の平が、少女のお尻を叩いた。
■アルシェ > 「きゃ―――んんぅっ!」
手応えはなし。視界の端に捕らえた明るい色合いに、ゴブリンとは違うのはすぐに分かったけれど。
相手の顔を確認するよりも先に、お尻に軽く叩かれて、思わず悲鳴が漏れてしまう。
まさかこの距離でゴブリンたちに聞かれてしまうわけにいかないから、慌てて口を塞いだわけだけど。
「た、タマモさん!? 何でここにって言うか、舌嚙みそうになっちゃったじゃないですかっ!」
自分のすぐそばに移動してきた不審者が見知った者だとわかると、顔を寄せて小声で猛烈に抗議する。
抗議の主な対象は、空気も読まずに出してきた手なわけだけど。
「でも丁度良かったです。アレどうにかなります? っていうか、しちゃってください。」
自分ひとりなら、良くて相打ち。
けれども、このセクハラ少女ならば、ひとりでもどうにかしてしまうだろう。
お尻を触った分は働いてもらおうとばかりに、宴会の準備に勤しむゴブリンたちをナイフで指し示し。
■タマモ > 「…お、可愛いらしい反応じゃ」
尻を叩く際、少女の上げる声に、にんまりと笑う。
もちろん、その声を抑えようとする、その仕草にも、だが。
屈めていた身を、よいせ、と起こせば。
苦言申し立てる少女へと、かくん?と首を傾げてみせた。
「いや、何って…妾が、そこらへと向かう事に、理由や目的を聞かれてものぅ。
………あ、いや、今達成されてやもしれんか?」
その言葉に、さらっと返しながら。
変わらず空気を読まぬまま、少女の腰に、腕を伸ばし抱き寄せ、そう伝える。
そして、続く少女の言葉に、少女がナイフで示した先。
洞窟前に集う、ゴブリン達を見遣って。
「んー…出来ない事も無いが、妾からすると、優先順位がなぁ?」
その視線が、改めて少女へと向けられて。
そんな事を、のたまうのだ。
まぁ、少女ならば、そう切り出した時、碌な事を考えてないのは分かるかもしれない。
■アルシェ > 腰へと腕を伸ばされ、抱き寄せられても、とりあえず拒む様子はない。
それ以上触ってくるならば、その手をペシンと叩くくらいはするだろうけれど。
「人のお尻を触っておいて、優先順位とか言っちゃう?
っていうか、まさか………え、こんなところで冗談言わないでね?
だ、ダメだからっ! ほら、ゴブリンにも気づかれちゃうしっ!」
こちらへと向けられる視線。
何がどうと具体的に言われたわけではないけれど、何となしに嫌な予感はするわけで。
何度かされたことはしっかりと覚えているわけでもあって。
ぶんぶんと首を振って、早口で捲し立てる。もちろん辺りに聞こえないように小声で。
「お金なら、ギルドの報酬山分けでもいいから。
向こうが気づかないうちに、ちゃっちゃとやっちゃってください!」
向こうが報酬云々を言い出す前に、こちらから切り出す。
日々のご飯代としてはこの報酬は大きなものだけれど、背に腹は代えられない。
■タマモ > 抱き寄せても、強い抵抗は…と言うか、抵抗自体が無い。
ならばと、平然と抱き寄せたまま、少女を顔を改めて覗き込み。
「おやおや、むしろ、お尻を触っただけ、じゃろう?
それだけで、あれをどうにか、と言う方が間違っておらんか?ん?」
ちょいちょいと、指でゴブリン達を示しながら。
そう切り返し、更に開いた手も少女の背に、しっかりと密着するようにしてしまう。
そうして、耳元に唇を寄せて。
「ただ散歩をしていた妾が、そんなものを欲しがるとでも?
ふふ…となれば、お主が何かしら、えーっと…ぎるど?とやらに、依頼されておるんじゃろう?
ならば、どうにかしてやる、妾への報酬は…のぅ?」
吐息の掛かるように、耳元で囁くように、そう伝えながら。
今はまだ、抱き寄せるだけの少女の体、それを堪能するように擦り付ける。
■アルシェ > 「無断でお尻を触っておいて、『だけ』とかすごく失礼じゃないかなーっ
それにタマモさんなら、あんなのちょちょいのちょいでしょ?」
セクハラの対価がダメなら、とりあえず持ち上げてみる。
お金の方はまぁあんまり期待してなかったから、脈がないとわかるとさっさと引っ込める。
相手の欲しがりそうなものは分かってはいるのだけれど、それを了承してしまうと後が大変そうで。
「ひゃぅ……だから、そういうの、ダメだって……」
ちょっとばかり逡巡しているうちに、耳元で囁かれると、先程まであった臨戦態勢が崩れてしまう。
ゾクッと甘い痺れが思い出されてしまうと、自分から身を寄せてしまいたくなってしまう。
けれども、今は我慢。それどころじゃない―――のだけれど、これ以上されると流されてしまいそうで。
「ちゃんとぜんぶ終わったら、その、好きなことして良いから……!
だから、今はダメっ 優・先・順・位!」
腕から逃れようと、もじもじと身体をくねらせる。
交渉事には弱いという自覚はあるものの、なけなしの意地であっちが先と、ゴブリンたちを示して。
■タマモ > 「ふむふむ、そうかそうか。
ならば、それでの一閃は、どうなんじゃろう?
そうとは限らんぞ?弱そうに見えて、意外なもの…
なんてものも、極稀にある、油断は禁物じゃろうに?」
この程度の言葉遊び、容易いものだ。
お尻を引き合いに出す少女へと、まだ手にしているならば、ナイフをひょいっ、と奪い示す。
続けて、視線をゴブリン達へとまた向ければ、そう言うのだが…
正直、少女の言う通り、大した事ではないには変わらない。
「ふむ…ならば、同時進行ならば、良いんじゃろう?
それならば、優先順位も何も、ないからのぅ。
…良いな?」
強く抱き締め、言葉を続けていけば、変わらぬ弱い抵抗を見せる少女。
くすっ、と笑えば、少女の要求は飲みつつの、そんな提案を突き付ける。
要するに、少女を楽しみながら、見えるゴブリンをどうにかする、と言っているのだ。
その言葉に続け、片手では少女をしっかり抱き寄せたまま、もう片手が下がり、ぐにぃっ、とお尻を掴む。
あの時の事を、思い出させるように、やんわりと揉み始め。
それでも、そこまでの抵抗を感じなければ、隠れていた場所から、ゴブリン達に向かい始める事だろう。
■アルシェ > 「私のナイフなんて、掠るどころか後ろからでも避けちゃうでしょ!
それに油断禁物とか、タマモさんの口から聞くことになるなんて……」
油断どころか、欠伸をしていてもあの程度の魔物なら軽く捻ってしまうだろう。
気安く喋ってはいるけれど、それだけの実力があるというのは理解している。
ただ、性格がどうにも……というだけで。
「良いな? じゃなーーいっ!!
これっぽっちも、まったく、良くないから!
何が悲しくて、ゴブリンの前でそんなことされなきゃいけないの!?」
本格的にお尻を揉む手に力が籠り、更には歩き出そうとする相手の頭をぽかりと殴りつける。
するにしたって雰囲気ってものがあるでしょう!と憤慨し。
当然、それだけ騒いでいれば、ゴブリンたちもこちらに気付くだろう。
早くも弓持ちがこちらに狙いをつけ、斧や剣を持った奴らがわらわらと近づいてくる。
■タマモ > 「万が一にも、当たる可能性は無きにしも非ず、じゃろう?
いやいや、そう言う事もあるかもしれん、と言う事じゃ。
それもまた、可能性の問題じゃぞ?」
多分、言葉の最後に、そう言葉を心の中で付け加え。
少女の言い分に、わざとらしく、肩を竦めるのだが。
「あたっ…まったく、そうしたものも、愉しめぬ訳ではないんじゃがのぅ…
仕方無い、分かった分かった。
じゃが、約束は守るんじゃぞ?
『これを終わらせたら、好きにさせる』、そちらは良いんじゃろう?」
ナイフも避ける、そんな実力者も。
怒って殴る、その拳はなぜか当たる。
ふー、やれやれ、と言った感じで、そう伝えれば。
続く言葉で、少女へと再確認のように問うた。
ただし、その言葉に、力在る言葉を紛れ込ませ。
少女が言葉で、それを答えれば、それに逆らえず約束通りにと、となるだろう。
ひょい、と少女をお姫様抱っこをし。
変に動くでないぞ?と、そう伝え、こちらに気付いたゴブリンへと意識を向ける。
そこから動くのは…少女の答えを、ちゃんと聞いてからだ。
■アルシェ > 「その可能性って、100回さいころ振って、全部1が出るよりも低い可能性だよね……」
はぁ、とこれ見よがしに溜息を吐く。
この手の屁理屈に正面から付き合っても埒は空かない。
肩を竦める相手の前で、大袈裟に項垂れて見せて。
「………こっちが楽しめないって言ってるの。」
頬を膨らませ、ポツリと零す。
相手としては当然に改めて約束を確認してくるのだけれど、
こちらとしては先程零した言葉のせいもあって真っ赤になって頷くしかない。
「きゃっ……!? え? ちょ、そんな抱っこしたまま?」
不意にお姫様抱っこなどされようものなら、可愛らしい悲鳴を上げて。
ぎゅっと相手の首元にしがみつく。
このあと何がどうなるのかは分からないけれど、少女に身を任せる他はない。
一抹の不安を抱えながらも、悪いようにはされないはず、と自分に言い聞かせ。
■タマモ > 少女の予想する、その答えを聞けば。
己は何も答えぬまま、視線を逸らすのだった。
100回賽を振り、すべてに1を出す。
それは、己には可能な範囲内だったからだ。
「ふふ…良し良し、約束は交わされた。
お主は、そうした方が可愛らしいぞ?」
己の契りに、少女は赤くなり黙って頷き答える。
それを見れば、くすくすと笑い、そう伝えつつも。
それにより、契りに力が与えられた事を確かめて。
「ふふ…逃げられる事は、無いのじゃろうが。
ほれ、妾の力の一端、見せ付けるのも、面白かろう?」
ふふんっ、と胸を張りながら、そう答え。
少女を抱いたまま、とん、と地面を蹴った。
「お主等には、悪いんじゃがのぅ。
これも、交わした約束なれば、その契りに従い、排除させて貰う。
さぁ、この地に眠りし魂よ集え、その者等を呑み込むが良い」
ふわり、抱き上げられた少女が感じるのは、浮遊感。
その瞳を、開いたままにしているならば。
二人は、高く上空に舞ったのが分かるだろう。
更に、その視線ゴブリン達へと向けていたならば。
己の言葉と共に、足元の地面から、何かが這ってゴブリン達へと向かい。
次々と、その何かが呑み込んで行くのが見えるのだ。
二人は宙に浮き、その何かが、更に洞窟の中へと突っ込んで行く。
その時には、もはや表に出ていたゴブリンは、すべて消え失せており。
ふわっ、と地面に着地をし、後はそのまま、のんびりと洞窟の奥を眺めるのだった。
■アルシェ > 褒められて嬉しくないかと言えば、そんなことはないのだけれど。
これからいざ戦いという前では、そうも言っていられない。
自身を抱きかかえる少女が強いことは知っているけれど、相手も抵抗はするだろう。
つまりはそう覚悟していたのだけれど。
「………え? そんなあっけなく?
ほら、こう断末魔とか……そういうのも、全くなかったんだけど……」
良く分からない何かが呑み込んでいったのは見えた。
逆言えば、分かったのはそれだけ。
呑み込まれた魔物たちがどこに消えたのか。それはもうさっぱりで。
ぽかんと拍子抜けしたような表情で、残った焚火と少女の姿を交互に見遣る。
「もう、なんていうか、驚く以外にないんだけど……
その、約束は……村に戻ってからでも…?」
この様子であれば、洞窟の奥に残っていたものも同様だろう。
お姫様抱っこされたまま。仮に地面に降ろされたとしても身は寄せたままで。
もごもごと恥じらいながら、せめてもの希望を伝え。
仮に相手が了承してくれなくとも、拒否する術はないのだけど。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からアルシェさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からタマモさんが去りました。