2021/08/30 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」に肉檻さんが現れました。
肉檻 > 街道を外れた先に鬱蒼と広がる森の奥、道無き道を進んだその場所に、清浄の水の流れる小川が続いていた。
木々の合間から差し込んだ月の光を反射させながら、せせらぎの音色を奏でるその川の畔に。

川の流れに削られた玉砂利の中に混じりながら、その存在を主張するかの如く月の光を受けて煌めく何か。
自然物と考えるには余りにも形の整い過ぎた、拳大程の大きさをした透き通る水晶玉が其処に転がって居た。

其れに加えてまるで目印か何かの様に、傍らに落ちていたのは長弓と矢筒。
しかし、その持ち主と思しき人物の姿は、仮にこの場を訪れた誰かが周囲を探し回ったところで何処にも居なかった。

肉檻 > 或いは、好奇心に駆られてその傍らに転がる水晶玉を間近で覗き込む者が居たならば見つける事が出来たであろうか。

透き通った水晶玉にぼんやりと像を結ぶように映し出されるのは。
ピンク色をした醜悪な肉塊に手足を絡め取られ、白濁色の粘液に穢されたエルフと思しき女の裸身。
彼女が、件の長弓と矢筒の持ち主であろう事は間違いなく。

しかし悍ましくも淫猥なその光景は、現実には誰の目にも届く事の無い侭、既に一週間近い時が過ぎ去っており。
囚われのエルフの女も、命に別状は無いもののぐったりと項垂れた侭動かなくなって久しい。

――故に。"其れ"は今まさに新しい獲物が訪れるのを待っていた。

肉檻 > しかし結局、この日もその場を訪れる人物の姿は終ぞ無く。
森奥の小川沿いには、せせらぎの音色と虫や鳥の声が響くばかり。

"其れ"が新たな獲物を手に入れて、用済みとなった憐れな囚われのエルフが解放されるのは、まだ暫く先の出来事だった――

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」から肉檻さんが去りました。