2021/06/26 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にトーラスさんが現れました。
■トーラス > 王都の北部に広がる喜びヶ原との異名を持つ広大な平野。
樹々が折り重なる森林地帯にて野営を行なう冒険者一行が存在した。
ギルドで同じ依頼を受けた彼らは全員がパーティに属している訳でもなく、
共通の目的の為に一時的な協力関係にある、所謂レイドを組んでいた。
そのため、火熾しを終えて歩哨の順番を決めた後は銘々が思い思いの時間を過ごしている。
同じパーティの者達は薬品や荷物を融通し合い、道中で気が合った若い男女は木陰にしけ込み、
そうでない者達は自身の天幕で食事を摂ったり、装備の点検をしたり、早めに休んでいる事だろう。
冒険者は個人事業主で、得てして個人主義だ。誰が何をしようが無関係な他人が口を挟む事はない。
そんな仲間と呼べるかも怪しい同業者達を横目に中年冒険者が焚き火の前で革袋の酒を呷っていた。
「雨季で繁殖したマイコニドの調査か……。
毒性の強い変異種が発生していないと良いんだが」
彼らが受けた依頼は森の中に住まう脚の生えた菌類の魔物種の調査。
雨が続くジメジメした時期に繁殖を行ない、年によっては大量に数を増やす厄介な存在だ。
茸と言って侮るなかれ、彼等が放つ毒の胞子は下手すれば無差別に生き物を殺戮する事もあり。
面倒事が起こらなければ良い、と熟練冒険者にあるまじき枯れた思考を抱きつつ酒に口を付けた。
■トーラス > 其の侭、酒を呷り、依頼に備えて身を休め―――
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からトーラスさんが去りました。