2021/05/23 のログ
■メイラ・ダンタリオ > 首を飛ばされた向こうから飛来する一条の矢
弩や弓による狩猟攻撃 それを首を捻りながら通り過ぎる横に延びていく視界
その視界に対し。狂笑を浮かべる
相手が調子に乗りすぎた小物と言えど、全力で屠りながら、気分を上げる口元はギラリと乱杭歯が整って、揃い覗く
冒険者や同輩を連れての殺し合いに、やる気を見出すとある切っ掛けこそあったものの
故に普段使わないような長柄武器を伴っての鮮度ある殺し合いは、メイラの気分を萎えさせない
殺す 殺す 殺す 殺す
殺意ではなく作業に対する楽しさ
脳内麻薬を決めたように、前へ乗り出し長柄武器の間合いを活用しての大薙ぎが、弓手をつぶす
そこから間合いを詰めるように飛び込んできたゴブリンの口元へと、ガントレットの拳が入り込む腰の廻した一撃
歯の折れる バキリ という音が連なり、歯茎に挟まる装甲の拳
剥がれ落ち、歯抜けになったゴブリンが膝をつけば、下段に突き下ろす結構の禿げた頭部が見えた
「シャアッ!」
二つの球が圧で飛び出て、歯すらなくなった口の中で耐える部位もなく
砕け、皮が無事なままのトマトが陥没するようになったゴブリンを蹴り飛ばす。
「リーダー格はまだ見当たりませんわね……
棍棒共よりも絶望するのが遅いときている。」
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 荒野地帯」にクルサオルさんが現れました。
■クルサオル > この区域において、行方不明者が多いという話を聞いた。
理由もなければ、ここまで来ることはないが、依頼が出されれば別だ。
報酬そこそこ、そして原因が見つかればさらに追加で出されるとなれば、飛びつくのが冒険者のサガとも言うのかもしれない。
しかし原因がなかなかに成長しているゴブリンだとすれば、面倒この上ない。
一匹でも逃せば、そこからまたゴブリンは繫殖して同じことを繰り返すだろう。
本当に面倒だ。こいつらは大したことはない、だがその数と繫殖力に関しては、戦う力がないものにとっては多大なる脅威だ。
手を抜くことはできない。自身がその餌食にならないという確約はできないのだから。
そうして他のグループのゴブリンを見つければ追撃しようと思えば。
先ほど別れた自分達とは別のグループ。
長柄武器を振るう女と、それにつき従う者達の姿。
その戦いの苛烈さに目が向かれる。
…………興奮状態でないことを祈りながら、近づいていく。
「そちらの状況は?奥の方は片付いた…………片付きましたが。
リーダー格も屠りましたが、まだ数はいるようだ。です」
その冒険者―――戦う者には似つかわしくない程長く美しい紫の髪。
そこそこの長身、そして女か男かもわからないほどの美形。
このグループを付き従えるベルセルクの如く戦う女へとそのものは声をかけた。
■メイラ・ダンタリオ > 数を熟し 数を増やし 装備を整え 襲撃の率を上げる
繁殖された大洞窟の難易度は毒煙を流し込むか、燻り出した少人数ずつを狩るのが良いとされるほど
今の時代、ゴブリンはただの雑魚でもあり、時には面倒な相手でもある。
故に、同輩や雇われ者をつれて貴族で騎士という身分に構わず、許された殺し合いにて
王都への貢献か 暇つぶしで見つけたクエストへの参加か
どちらにしろ辺りに広がるゴブリンの体液色 首
無論、負傷者や死体も少しはいたものの、先立って戦闘で暴れる狂人故に
被害は少ないと言えた。
「ハァァァァ……。」
他の者らに、死体擬きになっていないかの検死役 死亡確認の刺突役をやらせながら
長柄武器でゆっくりと肩を叩く動作で次の行動へ移ろうとしていた時だった。
メイラの動きを止めたのは、先立ってここに襲撃を賭ける前に顔を合わせていただろう
別グループでは異色にも思えていた人物
男か女かわからないようで、その紫色の髪の色合いから
妖艶な同性 いわば女のイメージで見ていた人物
魔族交じりなダンタリオだからだろうか 人間ではないとはなんとなくわかっている
匂いも 色合いも どこか違うと思えるのは、ダンタリオ故に引っかかる何かがあるからだろうか。
「クルサオル 変な敬語は結構ですわ。
ダンタリオにとって、王以外は皆平等ですもの。」
名前をしっかりと認識している
敬語すらも気にしないのは、不良貴族などの相手をしているせいだろうか。
たかが一冒険者の名前なのに と同輩や雇われは思うだろうが
しかし、メイラは記憶していた 互いに人外めいた印象があるせいか
二人が並ぶと異色はより濃くなるだろう
メイラは眉をひそめて答えに質問を返す。
「未だ勢いに乗っている連中でしたが皆殺しですもの。
弓に剣に片手斧 革鎧に鎖帷子 よくもまぁ集めたものですわ。」
令嬢口調でクイ、と黒のガントレットが差す先は、屠り確認している緑色の五体欠損が転ぶ荒野
リーダー格を殺したという言葉には、思う存分やり合える機会を逃したと言えど
達成したという結果もまた重要なせいか、潜めた眉も元に戻る。
「クルサオル、将が死ねば雑魚は散りますわ
気づかれておらず、武器を持っているままというのなら……」
わかりますわよね?
そう赤い瞳を細め、語るように視線をよこす
長柄武器で暴れ見せたメイラ
リーダー格一同を屠り終えたどこか妖しげなクルサオル
人外な、そして人外めいた者がそろっていると
周りの勢いも未だ萎えずで、現金なものだった。
■クルサオル > この戦いは、虐殺にも等しい。
明確に脅威とされたゴブリンの討伐ともなれば、誰も手を抜くはずもない。
そしてゴブリンの中に変異種がいないのであれば、ここまで集まった人間が負けるはずもない。
…人間でない者も、中に混ざっているが。
それでも戦いを生業としている貴族・騎士・冒険者が身分問わず揃っていれば。
ゴブリン程度、油断はならないが物の数でもないのだ。
この光景がそれを物語っている。
そして人間側の被害がほぼないのであれば、完全勝利と言っても過言ではない、のだが……。
「なるほど……王以外は平等、ですか。
となればこのゴブリンと私も、ほぼほぼ同価値と」
そんな風に言いながら、しかしその顔に悪意はない。
確認するように、そう呟きながら、目の前の貴族の顔を見る。
やはり、この者は、普通の人間ではないのだろう。
そういう確信が互いの中にある。
「そうですね。…それほど、犠牲になった冒険者や商人がいるということ。
弱肉強食な世といえど、やはり悲しいものです」
少し目を伏せて、悼む。
この武器一つ一つ、そしてこのゴブリン一匹一匹が、それだけ犠牲になった者の贄が積まれていることの証明だ。
自身が握っている長剣を、強く握る。
「はい。……あなたの仰せのままに」
そう答えれば、その意志に従うように剣を持ち、彼女へと背を向ける。
そして同業者である他の冒険者たちと共に、殲滅へと向かう。
そこに一切の慈悲はなく、そして手心もない。
あるのはただ、仕事をするという一点のみ。
それは他の冒険者達も同じようで、その武器を握る手は皆、怒りが込められていた。
数時間……夕方になり、ようやくゴブリンの姿が一切見なくなった。
「…ここからは夜になるな。みんな、一度戻ろう。
夜は逆に、奴らにとっても有利になる時間だ」
そう、彼女は声をかけると。冒険者達も納得したのか。
若い冒険者もおらず、その言葉に頷き、合流する。
……大量のゴブリンの遺体を引きずり。
「ダンタリオさん。戻った。……とりあえず、一つのコロニー分は殲滅したよ」
夕陽を背に、返り血を顔に付けながらそう報告する
■メイラ・ダンタリオ > 王以外は全員平等
ならば自身や同輩は、其処の小鬼の躯と同じなのかという質問
メイラにとって、それは初めての質問だった
唯一絶対以外の差や格なんて、気にしないという現れ
槍働きや互いに戦場で培った情や認める強さ等
メイラにとっての交流がなければ 貴族も 上流も 王族すらもどうでもいい
重ねる交流が無い者らは比べるだけ無駄 王だけだ と
それに対してのその質問に、メイラは詰まることがない
ただ、その口元のギザ歯をのぞかせる、綺麗に咬み合わせたようなトラバサミのような口元
それが ニィッ と顔に覗かせた。
「―――えぇ、敵であるならば。」
返す言葉は、敵ならば全員平等だと
敵であっても変化が欲しければ印象を変えろと そういうことだ
その言葉に、同輩らは思わぬ質疑応答にホッと息を吐いていた。
時折、轡を並べる人外令嬢に、どんな扱い方をされているのかという真になってしまう
それをサラリと詰まることもなく返して見せた後は、互いに背を向けて歩き出す
残党狩りの時間だ そうわかれば、武器の具合を確かめながらに行動を開始する。
皆殺しの日はまだ終わらない
夕日に照らされて、クルサオルがグループ単位で殺したという傍ら
メイラ達もまた、リーダー格の群れは終わったものの、其処に従う別の群れを殺した後なのか
奇異なトライデントの穂先には、まだ赤身と白身が残っている。
「えぇ、クルサオル 群れ殺し、よくやりましたわ。
紫美人の戦い振りもいつか見てみたいものですね。」
相手に対する賞賛と共に、全員が寝床の準備に入る
荒野の岩の凹凸が激しい日陰の場所で、テントや天蓋の寝床の準備が終わる
―――荒野の夜 皆殺しの後―――
メイラ クルサオルのグループらでの貢献した数と格の首級を獲った戦い
貢献度や数により、報酬も上がるだろう 冒険者らはホクホクとしたものだった
曇り空に活動し 日に当たる日は陰で身を隠し 夜はまた行動を行う
多少の数を残せば、女を浚い、犯し、割目が馬鹿になるまで産ませられるだろう
故に、全滅させる 全員を根切りにすると誓う皆
王都の流れで言えば、若い者らはまだ義への情がある
しかしメイラを含めるベテラン勢は、ゴブリンをどう殺すか
装備はまだ残っていそうだと 現実しか見ていない
王都で犯す者と荒野のゴブリン 違いなんてありはしないと
達観している部分があるのだろう
―――天蓋にてメイラは、次の行動までの休息中
食事を終え、葡萄酒を時折煽りながらトライデントの長柄を磨いていた。
穂先も同じくしっかりと行うそれ 痛みもなく、メイラの怪力に耐えている設計に、気分はいい。
■クルサオル > 敵であるならば、すべて平等。
であるならば、少なくとも『今』は違うということだ。
……それに甘んじておくつもりはないが。
彼女ほどの強さを持つ相手は、敵にしたくないのが一番の本音だ。
故に、この返答に対して思うことはあまりない。
あるのは一つ―――今はそうじゃないということのみ。
だから気にせずに、彼女に背を向けて歩きだす。
自身の仕事を、価値を示し続ければいいということなのだから。
ブン、と報告した後、長剣についた血と肉片を振って払う。
その後懐からハンカチを取り出して、拭う。
それだけで、剣はまるで新品のような光を取り戻した。
……武器やアイテムに詳しければ、ハンカチではなく、剣が特殊ということに気付くだろう。
狩りがいったん終われば、後は休む時間だ。
この夜は、静かなものであればいいのだが。
「紫美人ですか。ありがたく受け取っておくとするよ」
――――満月の荒野 仕事終わりの寝床――――
そこかしこで、冒険者や騎士たちの間でゴブリンを狩った数を競われていた。
興味はないが、それで金が入るのなら乗るのも一興だった。
だが自身のテントに一通の手紙……中身はないが、その手紙の紋でどこからかは理解した。
自身の装備を念のため持ち、その場所へと向かう。
ランタンの火で足元を気にしながら、一つだけ、最早家と言えるほどの大きさのテントへ。
「クルサオルです。お呼びでしょうか?」
■メイラ・ダンタリオ > トライデントを労わるように、綺麗に拭い終わる
穂先の十字に重ねたような複雑さ
まるで変態的なフォーク
黒い槍、それを磨いては長柄武器で戦うこと自体稀だった
馬に跨る騎士という身分故、槍の扱い方は勿論、その長柄を軽々と扱う怪力もある
楽しい昼だったと、ギザ歯は闘争心未だ消えず
笑みこそが獰猛で攻撃的というように一人、楽しかった先の時間を思い出す
そろそろだろうかと、メイラは体内時計で思うのは、先立って
共に前陣を切れただろう メイラに報告を担う先頭のような立場に自然といた紫美人
―――クルサオル 紫美人とわたくしが呼んだ相手
―――あれは、わたくしと同じどこか、魔性 それを帯びるようだった
―――誰かが言った あれは男か女かわからないが 美人だと
―――わたくしも同意できる整った器量と背丈 そして顔が一部隠れるそれ
―――凹凸すらわからなかったけれど、あれは間違いなく わたくしと近しい
メイラは、簡易的な寝床で腰を下ろし、バシッと長柄を掌に叩きつける。
手紙をよこした理由は、ただの下種な貴族と同じ思考ではない
もしあれが、あの紫美人が、わたくしと同等か もしくは―――
「魔族なら?」
魔族なら、ダンタリオに沿って、手元に置いておきたい
そう考えての手紙だった
そこで思考が止まるのは、表に近づく足音隠さぬ人の気配
『クルサオルです お呼びでしょうか?』
「入りなさい。」
上からのような物言いの、令嬢口調でクルサオルに入室の許可を出す
入ってきたのは、良質な生地で身を包んだままの、相変わらず綺麗と称した紫髪の、本人
入室したのなら、トライデントの具合を確かめ、天蓋を支える柱に立てかける。
「休める時間にごめんなさいね。」
背丈が上の相手に物怖じせず、長い黒髪を後ろにばさりと追いやるように整え直しながら互いに立ったまま。
椅子もなにもない 寝床とランタンの火明かり 地面に虫が集まらないよう、敷物もない
虫除けに持ち込んだ香が炊かれているだけのテントと、酒精
「まぁ座りなさいな。」
ベッドに顎で指しながら、自身は立ったままでいいらしい。
メイラはそう告げて両腕を胸の下で組んだ。
■クルサオル > 入りなさい――――そう告げられれば、素直に中へと足を踏み入れる。
まず中に入って目を惹かれるのは、その彼女が得物としていたトライデント。
三又の槍……フォーク……何とも形容しがたい。
これが彼女の普段からの得物なのだろうか、と考える。
だがそれはどこか違うような気がする。
武器ではない、彼女が本来の気質を考えれば……と思考をしてから。
次に、ギザギザとした歯が光る令嬢の姿。
あの戦場で見た、戦闘を楽しむ顔が思い出される。
生粋の闘争者、と言うべきなのだろうか。自分には理解できない。
……というわけでもないが、あそこまで楽しそうには自分はなれないとも思う。
自分にも案外、ああいう漢字の一面もあるかもしれないが。
「失礼いたします」
その言葉と共に、しっかりと相手の姿を認識する。
自身の恰好は変わらず、顔の返り血はもう拭ってある。
近くの川で軽く身を清めたのか、汚れはほとんどない。
「いえ…別に、眠る時間は後で確保すればいいから。
それに、常在戦場って言うしね」
そう、謝罪に対して返答する。
相手が貴族だろうと物怖じしない。
それが相手の癇に障らないといいのだが…。
「はい、失礼いたします」
促されるがまま、彼女のベッドへと腰掛ける。
…二人きりになると、昼間より体の凹凸が大きくなっているように見える。
気のせいかはわからないが、胸も、尻も若干変わっているような。
抱けば相当心地よいだろう体付きに見えてくる。
■メイラ・ダンタリオ > 変わらず敬語と普段使いの口が混ざるようなしゃべり方
耳に付く程度ながら、それを一々拾わない
素直にクルサオルが浅いベッドに腰を下ろすなら、それでいいようにするメイラ
顔の横で伸びる、片側の房 三つ編みにしているそれを黒鉄の嵌められた指先で弄る仕草
どう切り出そうか、少しだけ考えているかのように振る舞う様子だった。
最も、答えはすぐにでる 薄っすらとうごめく髪や、顔を半分隠した姿に、その赤い瞳を向け。
「先は良い働きぶりでしたわね、紫美人。」
労う素振りと共に、それがもっと飛び出た
暴力的な仕草や振るうあの剣に技量を見せつけるものがあれば、それでも誘っていたかもしれない。
ギザ歯をのぞかせる口元に指を添えながら。
「クルサオル ダンタリオがどういうものかご存じ?」
そう言って、笑みを浮かべて聞く
応えようとも、応えずとも、先は続く。
「ダンタリオは魔族との混ざりものと言える、混血の家系で培った力が全ての家ですわ。
だから貴女の色合い 匂い 気配 どれともはっきりできないけれど……ねぇ、クルサオル」
そう言って口角を深くさせる
ギザ歯が噛みしめ合った、閉じたトラバサミのような口元は笑みを描く
火明かりしかない暖色系の淡い光と、陰り
メイラの魔をまるで強調するかのよう
「貴方はどっち?」
瞳が細まり、メイラはそう聞いて見下ろした。
人間? 魔族? 混ざり者? と答えを迫る
魔族と擬態をバレたと襲い掛かる、逃げるなら槍の餌食にするのだろう
立てかけた槍の傍で笑みを浮かべている
逆に素直に認めるだけで済むのならば、それはメイラには都合のいいものになる。
■クルサオル > どうやらこのお相手の貴族は、自身の言葉遣いにはあまり気にしないでくれるらしい。
ならばそれに甘えさせてもらおう。
直す努力はしてる以上、これ以上は望めない。
彼女が何かに悩んでるのはなんとなく所作で分かる。
こちらから切り出すべきかなと思いながら、片方の目で彼女を見つめる。
……そして彼女の方から切り出してきた。
「いやまぁ、仕事ですし。お金や生活がかかってますから当然ですよ」
そう答えながら、傍らに自身の荷物を置く。
どさり、という音、その重さの大半はあの長剣だ。
彼女の使う槍と同じぐらいの重さはあるかもしれない。
ギザ歯の覗く彼女の顔を、紫美人は見上げる。
「いえ、全く」
素直にそう答えるが、そんなことはどうでもいいと言わんばかりに彼女の言葉が続く。
そして、ダンタリオの家について聞かされれば、なんとなく彼女が言いたいことは察せた。
しかし彼女の言葉を考えれば、まだ『その対象』ではないともわかった。
濃い笑みと、罠のように煌めく歯。彼女の魔性を覗かせる。
しかしその魔性に驚くこともなければ、怖がる様子もなかった。
ただ一心に彼女の瞳を見つめる。
「どっち…か」
自身を見下ろす彼女を見つめながら、一瞬考える。
…答えはすぐに出た。
「魔族です。でも、あなたの敵にはなりたくないです」
■メイラ・ダンタリオ > 魔族だと、はっきりと告げたクルサオル
しかし、続けてでる一挙動にメイラは赤い瞳で見続けた。
手元に置いた長剣と、この黒い槍の応酬を期待する心が半分 そして認めるだけで済ませてほしいと思う心が半分
応えはすぐにでた
魔族だと認め、敵対はしたくないという
魔族にしてはおとなしい 先の戦いもそうながら、狂悦としたものもない
言葉通り、傭兵のように喰い生きるために殺していただけのような平坦な感情
それを出す様子に、鼻で静かに息をしては肩の力を抜く
それは残念だったのだろうか? それとも都合よく進んでいるせいだろうか。
「……素直に認めますのね
魔族にしては変わり者ですこと。」
最も、油断を誘う一端もありそうに見えてしまう
力づくで支配してしまっていたほうがまだ心はスムーズだと言えた。
「……少しでも抵抗の素振りをみえたなら、王の土地で魔族がうろつく
殺す理由には十分でしたのに。」
そう言って槍から離れて見せる。
ベッドのあるほうへと近づいていけば、腰を下ろす相手をまじまじと見つめ。
「なら話は早いですわ。クルサオル、貴女、わたくしの元に来なさいな。」
それは勧誘だった
先日も、似たようなことがあったものの、こちらは魔族だ
誘う価値は別で十二分にあった。
理由を聞かれれば、答えは単純。
「魔族を手元に置いて戦力を高めるもよし
魔族を孕ませて、新しい血を取り入れるもよし そういうことですわ。」
そう言って、両手で頬を包む
見下ろし、見上げる中で、三つ編みの房がクルサオルの頬をくすぐりながら。
「わたくしに抱かれなさい クルサオル。」
嫌なら無理やりにでもするだろう
互いに力の差は同じ程度だ。
■クルサオル > こちらを見つめる赤い瞳を、一つしかない紫の瞳で見つめ返す。
彼女の瞳に映る炎が見え隠れしていた。
もし、彼女がこのまま襲い掛かるようならこちらも応戦しなければならない。
いつでも長剣を抜けるように、警戒をしておく。
しかしすぐにどこか残念そうな、それでいて満足そうな彼女の息遣いを聞いて。
その警戒心をおさめた。
まぁ、彼女と戦いたい気持ちが…実のところないわけではない。
しかしこの場では言い訳もなく自分が悪とされる為に避けたいのだった。
「生まれは魔族だけど、育ちは人間と一緒だったからね。
魔族として見ればそりゃ変わり者だろうさ」
そう軽く告げれば、力を抜いてベッドへと寝転がる。
安心はできないが、無駄に警戒心を見せたりするのも良くはない。
いっそ身を投げだしたほうが空いても信用しやすいだろう。
そして彼女がこちらへと近づいて来れば、もう一度身を起こして彼女を見上げた。
「ん-…………」
その勧誘の言葉に、頭の中に天秤が浮かび上がる。
今の暮らし…即ち根無し草の冒険者の生活。
受けた後…彼女の家に拾われた場合の暮らし。
正直どっちも魅力的に感じなくはない。
いい暮らしかはわからないが、それでもボロ雑巾のように捨てられたりはしないだろう。
「僕、魔族は魔族だけど、魔族の中の種族が混血だけどいいの?
多分、孕みにくいよ?」
自身の頬に、彼女の両手が当たる。
クルサオルの皮膚は、普通の人と比べて冷たく感じるだろう。
そして彼女の房でくすぐられると、少し身をよじった。
「……情婦として、お金を払ってくれるのであれば、別にいいよ。
いくら抱いても―――避妊なしでも、ね」
そう、妖艶な、そして挑発的な笑みを浮かべて言い切った。
■メイラ・ダンタリオ > 魔族の女は都合がいい
メイラの手元で戦力として活動しろ
そしてダンタリオの子を孕んで産め
貴族として ダンタリオとして 高圧 逆らうことを許さない、メイラの誘い掛け
第一まだお互いのことをよく知らない 気に入ってもいない
だからこそ、ただのダンタリオとしての利で動いている
逆らうなら半殺しででもいいだろう
それがダンタリオの本来の本懐だ ダンタリオの家で捕らわれ、子を産むだけの道具に。
そこで思考が途切れたのは、身を起こし、顔をこしょりと三つ編み房でくすぐれるほど近づいているお互いの距離
そこでクルサオルが了承し、なら、と提案したのは毎回買ってほしい 孕んでいる間の面倒を見る先も含めてというもの
それは、意外な提案だった 人間臭い思考は、育ち故かと先ほどからの行動理由も納得できる
互いの混ざり合う行動のメイラとは違い
魔族混血 そして行動理念は人間にほぼ近いというクルサオル
どこか感じていた違和感はそれだったのだなと、メイラは警戒をようやく解いた。
目の前の紫美人は、人間のように扱っていい魔族なのだ
「フフッ、 フフフフッ。」
クスクスと笑うのは、本来の魔族への対応とはあまりにも違った結末故だった
機嫌よく笑みを浮かべるなら、ガントレットの付いたままの掌
皮の手袋越しに頬を撫で、額にキスをする
「ええ、毎回買ってあげますわ 貴族ですもの ゴルドの心配はしなくてよくってよ。
魔族同士の混血も珍しいでしょうけれど……わたくしも混ざり者ですもの
何度交配したかわからない血筋ですし……ん、まずは計50回してみましょうか。」
そう言って、クルサオルに跨るように姿勢を直しては目の前で手首から指先だけの、ガントレット
それを外してはカシャンッと傍に放った。
「不安でしょうけど脱いで構いませんわよ。
いざとなれば裸でも、わたくし殺し合えますもの。」
戦闘になれば、槍で応えれるから遠慮なく脱ぎなさいと言う
ベッドの上、ベストやタイをほどき、脱いでいくメイラは気をすっかり許した様子になった
クルサオルの少し厚い装備も、脱がすのを手伝いつつになる。
互いにベッドの上 黒い半袖ブラウス一枚
ボタンを数個空けただけの半裸姿のメイラと、全身を脱ぎ終わった豊満な姿
むっちりとした太ももの紫美人の構図になった。
「帰ったら家にいらっしゃい。
毎回幾らかも決めておきなさいな。」
ゴルドを大量に、この討伐で所持するはずもなく
終わればそのまま王都で金を払うと後払い しかし言い切る自信と共に
クルサオル自身に値段を決めさせながら、長い髪をお互いに後ろにやりつつ、唇をようやく塞いだ。
ふさがるお互いは、戦働きをしていながらもしっとりとして柔らかい
先ほどとは違って完全に雌の体になっているなと、舌同士を遠慮なく伸ばして絡み合わせ
その唾液の味でもメイラはそう感じた すぐに、血が集まってふたなりの肉棒も隆々と起き上がるなら
その腹部にグッと固く押し付けるようにしていく。
■クルサオル > 抱かれる事に、別に忌避感はない。
むしろ自分は性欲がかなり強い方だ。だからむしろ、本望とも言える。
女を抱いたこともあれば、男に抱かれたこともある。
自身の体は、相手を選ばないのがとても自分にとっては都合がよかった。
それはきっと、この相手も同じ想いだろう。
だから…だからこそ、”タダ”で抱かれるのは嫌だった。
互いのことを知らず、ただいきなり抱かれろと言われて、はいそうですかと頷くことはできない。
…出来るのは、お金が絡むときだけだった。
それが自分の中の、性行為の交換だ。
それに目の前の女性は、あの狂戦士っぷりに目を瞑れば、顔立ちはとてもいい。
女同士ならば激しいことはない…わけでもない体質のようだった。
むしろ、この方が都合がいい。
自身の望みを口にすれば、不思議なことに彼女の中の警戒が消え去っていた。
どうしたのだろうと思えば、いきなり笑いだした。
「ん…どうしたの?」
自身の額にキスをされながら、疑問の言葉を素直に出す。
イカれた女だとは思ったが、もしや猟奇的な趣味を持っているのだろうか。
だとすればご遠慮したいのだが。
「……じゃあ、交渉成立だね」
そう、返事を聞いて、こちらも返して。
「あらためて、僕はクルサオル。よろしくね」
と、朗らかに笑うのだった。
彼女がガントレットを外すのを見て、自身も上着のボタン、そしてベルトを外し、脱ぎ始める。
「50回かぁ。いくらで買ってくれるの?最低でも1回2万は欲しいかなぁ。
……不安……あぁ、不安なことが一つあった」
脱ぎながら、ふと思い出したように言う。
構わず衣類を脱いでいくメイラを見ながら、少し恥ずかしそうに。
「…僕は相手のにおいは気にしないけど、お風呂、入ってないからさ。
…………汗臭いかもしれない」
そう、気恥ずかしさを顔に隠さず言って。
しかし彼女が自身の装備を脱がそうと手伝ってくるのならば抵抗はせずに脱ぐ。
上着と、ズボンを脱がせ終われば。
下着は男性用で、とても昼間の姿からは考えられないほどの乳房が目に映った。
大きめの果実ぐらい……片手では乳房が収まり切らないだろう。
肉付きはいいが、よく鍛えられており、腹は細いが割れているのが見える。
ムダ毛の類は一切なく、髪の毛以外どこの肌もスベスベで、ツルツルだった。
産毛一つないその姿は、まるで剥き立ての卵。生まれたての赤ん坊のようだ。
すらりと美しい脚、太ももは非常に魅惑的で、触っているだけで情欲が掻き立てられる。
美しい曲線を描く尻も大きく、誘われているようだった。
長く美しい髪が、気恥ずかしそうなクルサオルの乳房を隠す。
「ん、わかったよ。普段は馬小屋に住んでるけど、久々にいいところで寝られそうだね」
サラリと、自身の懐事情を明かしながらそう告げた。
そして完全に脱ぎ終われば、彼女が自身の唇を塞いできた。
「んっ……いきなり、だね……はむ……///」
遠慮なく舌を挿し込まれれば、こちらもその舌に応える。
肉厚で、冷たく感じる肌と違って、ちゃんと暖かいクルサオルの舌が出迎えた。
腹部に彼女の肉棒が押し付けられると、困ったような笑みを浮かべる。
だが決して、嫌とは思っていないようだった。
■メイラ・ダンタリオ > ただ利用するだけのはずが、中性的な姿から完全に雌の体
体つきに鍛えは残しながら、産毛すらない肌はまるで蛇のようだった
それも脱皮したてのような新しい肌、そんなイメージがある。
メイラと同じような、腹筋が浮かぶ体に凹凸の激しい体
先ほどまでの態度から一転、少し雌寄りな態度で汗を気にする素振りに少しそそられる
戦場で先ほどまで、汗をかき、血の臭いが香っていても不思議ではない
メイラも戦場貴族ゆえに、その程度当たり前と思うだろう
ただ、お互いに女の身 甘い匂いがまだ残っている。
互いに胸を押し付け合わせ、身長が少しクルサオルのほうが高い
触れ合う肌は冷たく、興奮できていないのだろうか とメイラは思ってしまうものの
それでも唇を合わせてしまうと、口内は温かく、色気のある声で出迎える。
行為慣れしてしているなと思うすぐに出迎えてくれた舌と絡め合うと、互いに腕を回し合いながら
クチリと唾液と舌が絡む音が少し響く
しかし
「ん、ぅ?」
ギザ歯で傷つけずに、少しの間舌を舐めあっている
葡萄酒の香りがまだ残る口内で、舐めあっていると、感じる舌の形 長さ
舌を絡めるどころから絡みつかれるような感じに、気持ち良さげに舐めあいながら肉棒をぐりっと腹部に押し付ける。
「ん、はぁ……あら、蛇舌?」
唾液の糸を引き、舌を伸ばし合ったまま離れるとわかる、先端がスプリットタン
所謂先端が二枚舌になっている卑猥な舌
舌の強さや、長さ 挟むように舐めてくるそれ 舌なめずりをしながら見つめるそれは、興奮の印。
「蛇の因子が入っていますのね……いやらしいですわ。」
蛇舌という特徴は、他の雄も放っておかないだろうなと思える
口淫や、愛撫 雄も、雌も、これを知ったら虜になるものが何人いるだろう。
「この舌だけでも十分価値がありますわよ?
おっぱいも大きいですし、肌も綺麗ですもの。」
そう言って、片手で凹凸を撫でながら、双丘の片方をやさしく鷲掴むようにして
指の間からこぼれるようにさせ、震わせる。
先端から半ばが左右に震えながら、頬にキスをして上機嫌にするのは
その舌で咥え込まれたら、メイラでも蕩けそうだからだろうと想像できるから。
「フフ……これも蛇ですの?」
見せてみなさいな。
そう言って、ゆっくり片方の眼帯を解いた
大きめの頭にまきつけられたそれをずらすと、戦場の傷と思っていたが
見えるのは 目 目 目 目
魔族とはっきりとわかる、凶悪な瞳が花のように片側に広がった多数の目
「まぁ……。」
それを気味が悪いと思うどころか、複数の目を持つ凶悪な半面と、雌気漂う顔立ちと体
そしてその卑猥な舌という特徴に、メイラは敢えて眼帯を外したままでその多の眼を見つめ。
「良い個性ですわね クルサオルのこと、とても気に入りましたわ。
一回二万の50回、受けましてよ。 たっぷり楽しみましょう?」
まるで専属娼婦のようににっこりとすべてを受け入れる
醜態ではなく 凶悪 そう見える半面と女の顔にメイラは気に入ったらしい。
「隠さずいなさいな」
そう言って、またキスを向けながら少しの間舌を楽しむと、体をずらして大きな乳房
それを片方ずつ、強めに吸い付いて愛撫しだす。
見せつけるように、舌が先端を何度も弾いて。
「その顔立ちで、あの舌で咥えられたらどうなるんでしょうね……もう口でさせましょうか……。」
■クルサオル > 視線が自身の肢体へと落ちれば、むしろ楽しそうにこちらも微笑む。
セックス、交尾、性交……どれも自分は好きな言葉だ。
昔から他者との交わりは好きだった。例えお金が絡むようなことであっても。
むしろお金が絡むからこそ、後腐れがないと感じられる。
彼女の方が自身の体に押し付けられれば、汗のにおいなど一切しない。
甘い香りが彼女の鼻腔をくすぐるだろう。
もしこれが普通の人間であれば”当てられる”かもしれないほど甘い匂いだ。
おそらくクルサオルは無意識に発しているのがわかる。
互いの胸が押し付けあれば、確かな胸の弾力と、自在に変形する柔らかさを持ち。
自身の体の中でだんだんと燃料をくべられているような気分になっていく。
彼女の背中と頭に腕を回しながら、舌が絡む淫らな音が響く。
メイラの舌を、精一杯自身の口で楽しませようと動かせば、違和感を感じたのか彼女は一度口を離してしまった。
「ふ、ん…ごめん、先に言っておくべきだったかな?」
そう、照れくさそうに言うと、舌なめずりをした後、舌をだらりと垂れさせる。
かなり長く、そして細い。二又に別れたその舌は、しかし彼女の意思に合わせて両方を自在に動かせるようだった。
細い、しかし肉厚で、非常に温かかった。
「ん…いやらしい?ふふ、抱かせろって言ってきたダンタリオさんが言うのかい?」
おかしそうに笑いながら、その二又の舌を伸ばして、彼女の首筋を舐める。
「そう褒めても、何もでないよ。出るのはもっとダンタリオさんの事を気持ちよくさせてあげようって気持ちだけだよ?
…んんっ////」
不意打ち気味に、豊満な胸を鷲掴みにされると、くぐもった声を上げる。
綺麗なピンク色の大きめな乳輪が彼女の指と指の間から覗く
しかし先端は顔を出すことはなく、胸の中に顔を隠しているようだった。
少し弄べば、ほんの先端が見え隠れすることだろう。
「あ……別に、いいけれども…驚かないでよね」
ちょっと困ったように、顔の包帯へと手を伸ばされれば、抵抗はしなかった。
眼帯を外すと、そこに皮膚はなく、瞼もない。
紫色に光る爬虫類の目が無数に生え、彼女を見つめていた。
並の人間であれば、気絶してしまうだろうその光景、しかし彼女はむしろ、微笑みを浮かべているのを見た。
「個性…なんて、言ってくれるんだ。
…うん、じゃあいっぱい、楽しもう。
さっきも言ったけど……種族的な意味でも孕みにくいから、頑張ってね?」
挑発的な声でそう言うと、嬉しそうに微笑み。
この顔を見て気に入るのなら、約束もそう簡単に破らないだろうという打算も頭の中にあった。
「わかったよ、ダンタリオさんが言うならそうする。
……でも、人前ではさすがに隠すからね?ふ、ん……♥」
唇を重ねずに、舌だけで触れ合うキスをして、互いの体温と唾液を交換する。
かと思えば、彼女は舌を離して、自身の乳房へと口を持って行った。
すると強めに乳房の先を吸われると、体が震える。
痛みではなく、快感から、しかし強い快感には感じていないようだ。
「ふ、ん……おっぱい、好きなの?ふふ、子供みたいだね……。
ん……僕のおっぱい、変じゃない?」
彼女の舌が自身の胸……陥没気味の先端を穿り、時折甘い声が漏れ出す。
同時にだんだんと胸が張っていき、先端が見えてくるだろう。あと一押し、と言ったところか
「あぁ、いいよ。……ダンタリオさんのチンポも、もうこんなに勃起してるしね」
手を伸ばして、自身のお腹に押し付けられている彼女のペニスに触れる。
熱く、立派な男の象徴を持つ、彼女の姿。ふたなりの相手も、したことはある。
「じゃあ、と……ご奉仕させてもらうね♥」
楽しそうな声でそう伝えると、両膝を曲げる。
膝を完全に曲げて、巨尻を自身の踵に乗せて彼女のペニスの前まで頭を下ろす。
「ん……ちゅ……れろ……♥」
そうして片手で彼女のペニスを握り、数回軽く扱く。
とても柔らかく、すべすべの肌は非常に心地よかった。
そして長い舌を伸ばして、二枚舌で彼女のペニスの先端―――鈴口を刺激しながら、竿を扱き始める。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 荒野地帯」からクルサオルさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 荒野地帯」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にロクサーヌさんが現れました。
■ロクサーヌ > 鬱蒼と生い茂る木々の枝間から、差し込む木漏れ日の黄金色が眩い。
青く澄んだ清水をたたえ、吹き抜ける風も心地良いそんな場所で、
山歩きをするには軽装すぎる小娘が一人、素足を泉に浸していた。
「ああ、もう……ほんっ、とに、ついてない……っ、たら」
乗合馬車で王都を離れたは良いが、ほかの乗客たちとともに、
危うく十把ひとからげで売り飛ばされるところだった。
幸い、早めに目が覚めて、隙をついて逃げ出したものの―――――
どことも知れない森の中を、必死に走り続けるうち、
見事に転んで、足首を捻ってしまったのだ。
本当はこんな所で、のんびり足を冷やしている場合ではないかも知れない。
しかし―――――どうにも足が痛んで、これ以上走れるとは思えなかった。
追っ手の迫っている気配もないようだし、ほんの少しだけ。
そう思って靴を脱ぎ、紅く腫れた素足を泉に浸す。
ほう、と息をついてうなだれると、なんだかもう、一歩も動けないという気持ちになってくる。
疲れている、―――――薬も残っているのだろうか、ひどく眠かった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にトーラスさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からトーラスさんが去りました。
■ロクサーヌ > 【【移動いたします】】
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からロクサーヌさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 森」にイディオさんが現れました。
■イディオ > (森の中は深く人の住まう場所ではない、魔獣や、危険な獣が居るし、魔族や盗賊などもいる場所。
そんな森の中は、冒険者たちが依頼を受けて良く来る場所だった、薬草採取の依頼を受ければ、大体の冒険者がこの場所を使うだろう。
近くに泉があり、ある程度周囲を見回すことが出来る場所。危険な魔獣や、盗賊などが不意を打つことの出来ず、周囲には薬草が生えている。
水があり、魚を釣って、食事にもできる、動物を捕まえて食べることも出来る。そう言った場所に自然と冒険者は集まる。
そして、集まるという事は、この場所を少しでも快適にしたいと思うのが人情。
そういう事で、冒険者が休憩しやすいように、少しずつ整えられてできたキャンプ地と言う形になる。
簡易的にだが、確りとしたかまどが作られていて、休憩する為のテントや寝袋を設置するための場所は平らに整えられている。
此処で薬草を取って、鮮度を落とさないために水につけておくための場所さえ作られている。
そんなキャンプ地で、イディオは一人、鍋を眺めている。
くつくつと煮え立っている鍋、その中に固形スープを入れて蕩かし、其処の川で釣った魚を串刺しにして、かまどの脇で焼く。
これで果物か何かがあればいいだろう、もし足りなければ周囲に動物は居なさそうなので干し肉を鍋のスープの具に入れれば良いだろう。
詰まるところ、少し遅めの昼飯、若しくは、少し早めの夕飯、と言う状況だ。
くつくつ、くつくつ、煮込まれているスープからは、良い匂いがしている、そろそろ食べごろ、だろうか。
乾いたパンを取り出して、食事の準備を進める男。)
■イディオ > 「―――そろそろ、だな。」
(煮えてくるスープ、良い匂いに食欲が刺激される、ぐぅ、と腹が成るし、涎も出てきてしまう。
流石に、ギルドの酒場で食べる飯には敵わないだろうが、それでも、空腹は最高の調味料と言える。
先に、パンを半分に割って、半分をスープの中に入れる。パンは基本的には固いから、ふやかす必要がある、先に入れればすぐに食べられるし、残りをふやかしている間のつなぎにもなるから。
パンがスープを吸って、ちょうどいい塩梅になってきたのを確認して、男は火から鍋をずらして、木の器にスープを注ぎ込んでいく。)
「よし、頂きます。」
(残り半分のパンを鍋に入れて、タップリと具の入っているスープを眺める。見ているだけで腹が減るので、さっさと食うか、と食事を始めることにする。
こういう時に限って、襲撃、だの、動物たちの攻撃だの、があるのだ。
絶対に、そう言うので食事を邪魔されたくない、其れの為には、さっさと食べるに限るのだ。
もしゃもちゃっと食べて、腹を満たしてしまいたい。
という事で、男はスープを啜る。
固めて居たスープは、丁度いい濃厚さで、欲し肉の塩味が良いアクセントになる。
胡椒などがあれば、最高だよなぁ、とか、高級品に思いを馳せつつ、スープを掻っ込む。)
■イディオ > (ずるずる、ごくごく、スープにしているのは必然直ぐに食べられるようにするためであり、熱々のスープを掻き込む様に喉に流し込んでいく。
濃厚な味わいを楽しみ、柔らかくなったパンを潜りもぐもぐ食べて、嚥下し、ふぃ、と大きく一つ溜息を吐き出す。)
「おっと、と。」
(忘れる所だった、先程、川魚を取って焼いていた、櫛を見れば、善かった、焦げていない、丁度いいぐらいの焼き加減に見える。
よし、と軽く頷いて見せてから、男は其れを手に取って、もしゃり、と齧っていく。
丁度いい香ばしさを感じながら、魚も胃に収めていき、ふぅ、と大きく息を吐き出して人心地。
そして、近くの泉から水をくみ上げて、軽く煮沸してから飲んで。
更に、残りのスープなども腹に収めていく。)
「ごちそうさん。」
(誰も居ないのだが、男は軽くつぶやいた。
まあ、良いか、と焚火を消し、鍋を洗ってバックパックに入れなおす。
そして、鮮度が落ちない様に漬けていた薬草を取り出して、袋に詰め直して後にするのだった。)
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 森」からイディオさんが去りました。