2021/05/04 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にエゼルさんが現れました。
■エゼル > 木々が生み出す天然の迷宮──この辺りを初めてそう形容したのは、果たして誰だったのだろうか。
歩く女、上手いことを言ったものだと感心半分、辟易半分。
手に持った地図も、木々が鬱蒼とし過ぎているせいで、光が差し込んでこず、かなり見辛い。
配達屋としては、こういう僻地の配達先は、通常の依頼と報酬が二桁は違うため美味しい……
なのだが、魔物にでも出くわして帰らぬ人になったら、報酬も何もあったものではないのだ。
この辺りは魔物も出るし、怪しげな遺跡などもある。そういう場所には近づかないように配慮しながら、道無き道を行く。
しかし、この辺りに来るのは初めてではないはずなのだが、以前と同じ道を進んだつもりでも、
まるで見た事の無い場所に出たりするから、慎重に慎重を重ねても油断は出来ないのだった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にカミュさんが現れました。
■カミュ > 少年にとって光の入ってこない鬱蒼とした森の中はある意味での天国。
夜目の利く目も、聴覚などの感覚も人より鋭い為、活動に支障も無い。
その為、少年にとって木々が生み出した天然の迷宮での薬草取り等は非常に魅入りの高い仕事である。
今回も森の中にテントを張り、そこを拠点に薬草探しをしている最中、聞こえてくる足音に気づく。
聞こえてくる足音からして一人のようではあるが、何者かを確かめなければ自分の身が危なくなる。
小さく悩んでから少年は屈み音を立てぬようにゆっくりとその足音の方へと向かっていく。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からエゼルさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からカミュさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(森林)」にフェリーチェ・メランドリさんが現れました。
■フェリーチェ・メランドリ > 王都から頑張れば徒歩でも行ける森の中、一人の少女が岩肌を剥き出した崖に沿って進んでいる。
近くにある川からは水の流れるせせらぎが耳に届き、振り返ればその川や切り立った崖のお陰で植生の異なる道が出来ている。
その御蔭で森の奥とはいえ、足元をよく観察すれば真っ直ぐに王都方面へ戻ることができる、比較的安全な場所と言えるだろう。
「この辺りから灰褐色が強くなって、軽石がやや多め。加工に適したものは少し戻ったところのほうが……」
ぶつぶつと呟く少女の本日の目的は、王都周辺で取れやすい宝石類を調査すること。
大規模な鉱脈を必要とする金属類と違って、こういうのは足で調査しないと相場が分からない。
ついでに、最近は馬車の旅が長かったので気分安めに森林浴も兼ねている。
森歩きなのだが普段と同じ格好というのは、一応考えた上でのこと。
実家から持参した服は手持ちで買える下手な店売り品より丈夫で、ブーツだって同じく丈夫なもの。
森を歩いた経験もあるし、ちゃんと戻ることも考えた場所を選んでやってきたのだ。
問題があるとすれば……母国の森ように精霊の守りがないということを、少女自身が重要視していないことだが……。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(森林)」にアウロラ・ラディスさんが現れました。
■アウロラ・ラディス > 夜と言うのは私のような生き物にとっては非常に動きやすい時間である。
闇は魔力を増幅させてくれるし、ひとの眼も気にならなくなる。
そんなわけで今日は森深き場所を杖に跨り浮遊していた。
この辺りは貴重な薬の材料や強力な魔物が出没することがあり、言わば宝島のような場所なのだ。
岩肌の上を通過した所で私は真新しい靴跡を発見した。
サイズからして女性のものか。それも一人である。
どんな怖いもの知らずが居るのか興味を持った私は杖を加速させる。
風を切りつつ足跡をたどった先では小柄な少女が一人で岩肌を観察している所を目撃した。
「こんばんは、お嬢さん。
こんな夜中に一人で出歩くのは危ないぞ?」
■フェリーチェ・メランドリ > 背後から思いもよらぬ声をかけられた少女は、岩肌に触れるかどうかのところに翳していた手を驚いて引っ込め、ただでさえ華奢な体を竦ませる。
振り返った少女の頭上で輝くのは、たった一人の足元だけ照らすのがせいぜいのカンテラのような灯火。
それに対してチラッと一瞬だけ目配せすれば、その左右に火花が散って三角形の辺を蔦が這うような複雑な紋様が浮かび、灯火が3つに増える。
「こんばんは、奥様。
多少なりの危険を承知で出歩く価値が、ここにあったものですから」
そういって微笑むと、浮かんだ灯火を一個だけ崖の側に移動する。
光の揺らめきが崖の表面を照らし出すと、キラキラ輝く細かな点が現れる。
その殆どはこれといって価値のない珪砂の粒だが、光で目立たせてやると小ぶりな水晶の破片らしきものも微かに見える。
「満点の星空もそれはそれで綺麗ですけど、こんなのも良いと私は思うんです。
半分はお仕事なんですけどね。
ところで……そんな奥様も、夜中に出歩く危険は変わりないのではございませんか?」
あまり露骨な物言いはしないものの、警戒心はしっかり前面に出した口調で問い返す。
残る2つの灯火は、前に浮かべたまま二人の間を照らし出す。
■アウロラ・ラディス > 少女も魔法が使えるのか、彼女の頭上の明りが突如として3つになったではないか。
それぞれが蔦のような紋様を施されており、単純に明りとしての機能だけではないことを伺わせる。
「こんばんは。 だが、奥様と言う呼び方は止めて貰えるか。
私は恥ずかしながら嫁いでるわけではなくてな。」
灯が照らす水晶らしき物体に目を向ける。
なるほど、確かに彼女の言うことも尤もだ。
あれを持ち帰るとなれば暫くは何もせずに暮らせるだろう。
「そうだな、君の言うようにこんな夜も良いと思うぞ。
静かだし、何より森の中は刺激的だ。
なに、私の方は大丈夫だ。見ての通り杖に跨っての移動だからね。
君のように足を使うわけでもない。
それより問題は君の方だろう。この明りは便利そうだが、これでどうやって身を守るのだい?」
当然ながら、こちらを警戒しているのが見て取れる。
冒険者としての心構えは出来ているのだろう。
となると、実力はいか程のものか。
私は心配そうに首を傾げ乍ら、灯を指出す。
■フェリーチェ・メランドリ > 「それは失礼致しました。
ひと目見て殿方が放っておく方とは思えず、つい」
片頬に掌を添えながら笑みを深める。
魅力を讃える時は身体にではなく顔に視線を固定して、失礼にはならぬよう注意する。
が、その視線はすぐに尋ねられた自分の魔法の方へと移動した。
少しずつ光の加減が薄れていくも、一定未満になると再び紋様が浮かんで薪を焼べるかの如く輝きが戻る。
「身を守る……ですか?
これは明り取りだけで身を守る時は別の魔法を使いますから、ご心配に及びません」
複数の方向から照らされた金髪が、軽く首を振る動きに合わせてチラチラと輝く。
相手の表情を見て本当に身を案じてのものかも知れないと思えば、一瞬視線を外す程度には警戒を緩める。
もっとも、その魔法の選択基準を早々に初対面の相手に晒すほどではないけれど。