2021/03/10 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にティアフェルさんが現れました。
ティアフェル >  午後の一見穏やかな森の奥深く――、お使いクエストを受注して樹海に分け入り獣道を進んでいた。
 時折地図やコンパスで位置を確認しながらゆっくりと傾きかけてはいるがまだ十分に高い日差しを仰ぎ、

「明るい内に森を抜けないとね――……」

 暗くなると一気に危険度は増すし、迷う確率も上がる。野営するにもこの辺りは向いていない。迷わないように慎重に進路を選んで、前後左右を気にするあまり――

 ずっ……!

「えっ……?!」

 足元が疎かになってしまっていた――
 一見何もない、枯れ葉の堆積した地面だったが、その下には深い縦穴が隠されていた。
 狩猟用の罠か、あ、と思った時にはもう遅く、

「ぅ、ぁ――きゃあぁぁぁああぁ!!」

 思い切り踏み抜いて真っ逆さまに落下――悲鳴とともにその姿が地上から掻き消えた。

ティアフェル >  ずささささささ――!!

 枯れ葉を巻き込み、身体が、視界が上下左右にぐるぐると大回りして穴壁に擦り打たれながら、どん、と全身を強打して穴底でようやく止まる。

「っ――……い、たた……」

 成す術もなく下まで落っこちて膝やら腕やらあちこち擦って打ち付けて、木の葉に塗れながら穴底で呻いた。
 のそのそと起き上がりながら、地上を見上げる。高さは2、3メートルと云ったところだろうか。真面に手は届きそうにない。這い上がろうにも取っ掛かりもない。

「ぁー……どうしよう、これ……。
 ――おーい! おぉーい!! 誰か、いませんかー!!?」

 地上を歩いていた時は誰もいなかったようだしかなり期待薄だが、一応外に向かって大きく叫んでみた。

「だーれかーぁ!! たーすーけーてぇぇええ!!!」