2021/03/05 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 誘いの廃塔」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ > 誘いの廃塔
嘗ては様々な用途として使用されていた其処も建築年数や利用率の低下から放置されるようになった。
頑丈な住まいは流浪者 盗賊 魔物も巣へと変貌しやすい 本来なら打ち壊すべき場所であるそこは 現在は刑罰という形で放り込まれ餌とされるか
もしくは繁殖という形で数が増えたというのであれば、一定数を募り駆除という形での討伐となる。

今回、駆除という形で冒険者やダイラスを経験している武闘派がこうして集まりとなっていた。
メイラもまた、立場上、この仕事を依頼したグループ側でもあり、討伐を行う側でもある。
左手に携えた黒鉄色を鈍く映す特大盾と共に訪れては、塔の入り口で漏れ出た逃走者を狩らんとしている同じ貴族チキンに鼻で笑う。

「試練の塔という意味でなら武勲であげるのも一興でしょうに。このチキン共。
 さて、わたくしも仕事ですわね。」

メイラの武具はほかの討伐者と違い、盾一つ。
その特大盾という装備から、誘われることもなければ、性質上周りに不用意にいても邪魔となってしまうだろうか
故にソロという形で、数人の群れが固まって攻略に挑む中、独り、そのギザ歯をかみ合わせ、悪魔的に笑いを告げて一歩踏み出した。

メイラ・ダンタリオ > 黒い身なりは塔の暗闇になじみやすい
飾り物も、銀色の鎧も不要 塔に差し込む日明かりと松明だけが狩りの目となる。
中に挑んだ者らを横目で眺めながら、出てきた一匹の成人サイズのコボルトの吐息。
紅い瞳は、魔物を表すように濡れて光る。 多少の闇を見えているかのように、コボルトと目があえば、特大盾一つきり

それを手に噛み合ったジグザグの歯列は、笑みを深める。

「手負いですわね。 仕事熱心なようで感心ですわ。」

特大盾の身とは違い、軽脚で先に進む者が何人もいるらしい。
手負いとなり、追いつめられた獣の目
向かってくるそれは戦意ではなく、逃走の怯え。

「なら別の道でも行きましょうか」

そう言って、歯を食いしばり、盾を構えた
コボルトが迫るそれは、足場にでもしようとしているのか
それとも本気で噛み砕こうとしているのか。

―――“シールドバッシュ”―――

盾に重みと勢いを乗せ、弾き飛ばす盾技がコボルトを壁際に叩きつける。
呻き一つ 胴体を横に叩かれ肋骨は二本はもらえただろうか?
後は、その重量を無視するような勢いのままに、壁と盾 二つのそれにコボルトが挟まれるのみ。

「これぞシールドバイト、ですわ。」

盾で噛み砕くようなやりかたで、首や顎が折れたか、動けなくなった相手に構わず先を進める
塔という幅や壁のある場所は盾使いにはちょうどいい。

「こっちから鈍重な気配がしますわね。」

ノシノシと歩く先は一角の屯エル場所。