2021/02/14 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にシャンカーラさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からシャンカーラさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にハクさんが現れました。
ハク > それは偶然の発見だった。
体に纏う魔力皮膜を生み出す『纏魔装輪(てんまそうりん)』。
大人姿のときには形状が変化することを改めて他の冒険者仲間に指摘され、軽く検証を行った所、魔力操作により形状変化ができそうな気配を掴む事ができた。
ただ、宿で行った検証で操作を失敗。魔力皮膜が破裂し、宿の内装を破損させてしまう。
弁償しつつ宿の修繕のために部屋を追い出されたため、街から北に離れたメグ・メールの森にやってきたのである。

近くには川も流れていて、食べることのできる山菜もあり、たまに獣がやってくるので肉も摂取できる。
不老不死の特性で食事は不要とはいえ、食事は趣味でもあるためそういう生活環境がいい場所は喜ばしい。
そんな場所にキャンプを設置すると、訓練を開始するのだった。

――最初の3日ほどで最低限のコツは掴んだ。
体に魔力皮膜を纏った状態で、両手を覆うものをすべて胴体部分に移動させ、その部分に厚みをもたせ防御力を上げる、という事はできるようになった。
ただ、その動作をさせるためにまだ1時間近く時間をかけてしまうため現実的な技ではないと修練を続ける必要を感じている。
またその応用で、魔力皮膜のみを体から離して伸ばす、ということもできるようになった。

「むぅっっ……!」

今はその訓練中になる。
魔力皮膜を右手のみに発生させ、その手の先から漆黒のロープ状の魔力を生成して伸ばし続けている。
ゆっくりと伸びる魔力ロープは地面を這うように進んでいき……やがて10mほど先にある細い木に巻き付くと、ハクの意思に応じて魔力皮膜が破裂して木をへし折る事に成功した。

ハク > 「はぁ、難しい……せめて、これが5秒くらいでできるようになったら違うんだけど」

人が居ないために作っていない普通の口調でぼやきを漏らす。
修練不足なので全裸になってしまわないと魔力皮膜を集める事ができないため、こうして破裂させるとしばらくの間は全裸で過ごす事になる。
そういう事もあって最初よりなお森の奥へとキャンプを移して訓練を行っているのだった。

「っと、後始末……」

チョーカーだけの姿のまま、貯めおいて居た水を飲んだ所で思い出して慌ててその場に座り瞑想をする。
そうすることで、魔力皮膜を破裂させたことにより急激に上昇した魔力濃度を体内に吸収していくのだ。

当初はこの事に気づかず、訓練終わりのときにやってきた魔力を餌とするローパー種に連日連夜襲われて首をかしげた。
しかし気づいてみれば種は明白。魔力を何度も何度も破裂させているために空間の魔力濃度が濃くなり、魔物を引き寄せていたのだった。
最近はそれに気づいて終わったあとは魔力を意識的に吸収し、再利用をしている。

――とはいえ、一時的に上がった魔力密度に魔力を餌とする魔物や、そういうものに敏感な何かは反応をするかもしれない。
今の所は襲いかかってきた魔物退治も訓練の一環として行えてはいるのだが。

ハク > 「さて次は、っと」

瞑想を終えて魔力を吸収し終えると、立ち上がり魔力皮膜を一度体に纏う。
そして訓練のために両手両足だけに魔力皮膜を残した逆バニー姿になると、今度はその両手に魔力皮膜の棒みたいなものを生み出すのだ。

ぶん、とその棒を軽く振ってから演舞のように体を踊らせ、棒を使った双剣術の型を繰り返す。
棒、としか表現できないものだが、これも先程の魔力ロープ同様に魔力を固めただけのもの。
いくらか演舞の動きを行ったあと、力を貯めて大きく飛び。
最後に両手の棒を共に木に打ち付けると破裂音をたててその幹に裂傷を生み出すのだった。

「……っはー、っふー……はー……」

ただ、この動きは不慣れさも相まって体力の消耗が激しい。
幼い状態でなければ魔力操作はうまく行えないものの、大人姿ではないため運動能力が極端に低いためだ。
30分ほどの動きだけでバテてしまった様子で魔力皮膜を消すと、その場にぱたんと倒れて再び魔力を吸収しながら休憩を取る。
本来であれば汗という臭いの発生元はさっさと川に移動して流したいが、その体力も今はない。
とりあえず薄い胸を上下させつつ呼吸を整えるのだった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」に虹色の獣さんが現れました。
虹色の獣 > (魔力の再吸収、と言う処理の仕方を覚えた事は
確かに、一部の魔物対策として有効であったのだろう
初めこそ魔力を探知して姿を表したローパーの群れは
けれど程なくして消失した魔力の気配を再び辿る事が出来ず
右往左往した後、何処かへと消えていった。

そんな様相を尻目に、群れの合間を縫って歩む獣の影
ローパー達とは異なり、消失した筈の其の気配を辿り続け
そして、自らも又濃密な魔力の気配を伴い、近付いてゆく
気配を隠す様相はない。 隠す必要がない、とも言うべきか
何れにしても、「ソレ」は寝転がる狐娘の前に姿を表すのだろう
其の枕元へ、尻尾を其の頬へと、じゃれ付かせるように。)

「――――――………遠くからでも、判ったぞ。」

(そうして、響かせたのは声。
獣の喉から、けれど、いつぞやから比べても、随分と明瞭になった声が、娘へと向けられた)。

ハク > 「……む、そう?うーん……」

まだ疲労が残っているため地面に転がったままの姿でかけられた言葉に少し眉根を寄せて唸る。
強い気配が近づいてきているのは気付いていたものの、その気配には覚えがあった。
だからこそあまり気にせず修練を続けていた、というのもある。
頬を撫でる尾の感覚にくすぐったさを覚えつつ、最初に比べて流暢になった言葉遣いには少し驚きながらもにこりと笑みを浮かべてみせた。

「お久しぶり。とはいえ、今日は修練中だから大人姿にはならないからね?」

目の前にいた巨狼に向けて、少し悪戯な笑みを浮かべる。
相手は2度ほど、「ツガイ」としての生活を行った相手。自分の子宮の魔力濃度はヒトの種は殺してしまうが、巨狼の種であれば根付いて孕み、子狼の出産を行う事ができた。
2度ともに子狼の巣立ちと共に人間社会に戻るために別れていたのだが、別に愛想が尽きたという訳ではないので、出逢えばこうして笑顔で会話を行う。

ただ、相手は大人姿が好きだというのは合計2年でよく理解しており、あえて今回はその姿になるつもりはない、と宣言してみて。

虹色の獣 > 「…………そうか。」

(明らかに残念そうな声音。 獣であるが故に、正直が過ぎる。
正確には、「狼」という認識が必ずしも正しいとは限らない
だが、所詮認識というものは、観測した者の見え方で変わるモノ
巨大な狼である、と認識されれば何れは、狼として認識されて行く事に為ろう。

子を為した事で、この大陸にも、其の存在が次第に広がりつつ在る
母体たる狐娘に気づき、獣の仔が接触して来る事も在るだろう
だが、今回に限っては、仔達よりも二回りは大きな、ツガイ、であった方だ。)

「……其の身体は、鍛えた結果が反映されるモノなのか。」

(其の肉体は――成長、という概念から外れている。
成長した姿を取ることは出来ても、其れは肉体をそう変質させて居るだけだ
鍛える事で、肉体的な性能が、果たして向上するものなのか
鍛錬、と言う事をせぬ獣であるが故に、不思議そうに問い)。

ハク > 「……本当に残念そうだね……」

相手が獣であるということもあって、もう口調を作ることもしていない。
『交尾対象』としてみると対象外となる自分のこの子供姿に対して露骨に失望する様子に少しばかり笑みが浮かんでしまう。
子供姿とは言え裸体を晒したままだというのに、別にその股間も大きくなっている様子もないことから対象外なのだなぁ、という気持ちが浮かんで。

「鍛えても別に体格がよくなりはしないけれど、大人姿だと魔力操作が下手なの。
 だから、この姿のままで練習しているだけよ」

よいしょ、と体を起こして地面に座りながら少し悩ましそうに説明する。
ついでに片手を上げて風を操作し、手のひらに小さな竜巻を作ってみせるなどしてこの姿が魔力操作に長けていることを示す。
そして首元のチョーカーを操作し、獣と初めて出会ったときのような首から下が魔力皮膜に覆われた姿になってみせる。
そうすると体から漂っていた汗のにおいも消えてしまうことだろう。

虹色の獣 > 「其の身体では、耐えられないだろう。
孕んだなら、肚の方が大きくなりそうだ。」

(人間とは、優先すべき順序が純粋に違うのだろう
獣であるが故に、交尾の目的は子を増やす事
母体として純粋に適切ではないと、幼き見目では判断される様子

雌であれば構わずと言った魔物も決して少なくは無いが
其処は、獣にしては人語すら介する、知能を有するが故、か。)

「肉体ではなく、感覚を鍛えて居る、か。
確かに、随分と器用な事をする。 人にしては魔力も強い。
……代わりに、良く狙われるようだが。」

(放出される魔力が、其の手の魔物にとって欲を唆るものであると
果たして、この娘にどれほどまで自覚があるのかは判らないが
自らも含め、先刻のローパーも含め――割合良く襲われる印象に在ると
ソレナリに過ごした時間も有れば、思う事も在る)。

ハク > 「……うーん、後で、でいいなら大人姿になろうか」

純粋に交尾をして子を増やしたい、という願望を聞き届けると、少しばかり考えてしまう。
この国に来る前は人間相手のセックスしかしたくはなかった。
しかし長い間子供を作る事もできず、冒険者仲間が出産のために冒険者を引退するなどする様子を見て、心が揺れる。
きっかけとしては川べりで魔物に襲われ、産卵させられてしまった事ではあるが――
『産む快感』を知ってしまった結果、異種相手に対する拒否感も薄くなってしまった。
人間相手の子供もできたら嬉しいという気持ちも強まり、この国の風土にも馴染み、その結果性行為が好きになってしまったというのもある。
――純粋に自分を孕ませようとする意思に下腹部が疼き、尾を振ってしまうのだ。

「狙われるのは確かに。でも誰にでも、という訳ではないよ」

実際魔力目当てに襲われる事もあるが、無抵抗に犯される事は基本的にはない。
屈服させられ犯されるくらいなら、まぁアリかなと気持ちになってしまっているだけだ。
目の前の獣との初めてのときのように、相手が強大であり、かつこちらを孕ませようとするのであれば……
生存本能も疼き、あのときのように行為に耽ってしまう、というだけで。

「ひとまず、川で水浴びをして。
 修練をして……魔力皮膜を武器として飛ばすのが普通にできるようになったら、子作りしていいから。
 子作りしない交尾は好きってわけでもないでしょう?」

とりあえず少しキャンプから離れて川辺の方に行こうとしながら、聞いてみる。

虹色の獣 > 「……なら、待っている。
まだ、御前に似た仔も産まれていないからな。」

(――ソレまで、娘が産み落としたのは須らく獣の姿をして居た
或いは、娘自身もソレが当然で在るように感じていたかも知れぬ
だが――まるで、そうではない可能性も在るのだと
そう取れなくもない発言が、差も当然のように獣の口から溢れるだろう。

娘が川辺へと向かうなら、獣も又其れに従い、歩み進める
水の気配が強くなると、獣が纏う気配も水に親和性の高い物へ変わる
まるで、自然や環境に即して、其の色を変える様に。)

「狩られるよりも、狩る立場の方が多いのだろう、御前は。
あの時よりも、魔力の質が良くなっている。
……好むか否か、ではない。 交尾とは孕ませる物だ。」

(人間の文化の如く、快楽の為に孕ませる、と言う概念は存在しない
故に其れは、好む好まざる以前の問題なのだろう
ツガイとして側に居た間、常に交尾をしていた訳ではない
時には娘の望むまま、其の修練を側で眺めていた事も在る
自らが側に居る事で、魔力の回復は普段よりも速い筈だ
密閉された空間でなくとも、マナの濃度は、酷く上がるのだ。)

「だが、交尾の相手として、御前は気に入っている。」

ハク > 「……生まれるのかな?そうなったら嬉しいかも」

今まで獣との間に出来た6子はすべて狼型の魔獣だった。
だからこそ、次にできるものもそうなのだろうと思っていた。
……というか、他の魔物に犯されて産んだものも自分に似た子は産まれていない。
理由など調べた事もなく、そういうものだろうと思っていたために、提示された可能性に少し驚きながらうなずき。

「ふふ、ありがとう。まぁ、襲われて狩り返したり、こちらから狩ったり、というのもあったし……
 魔力自体も質が高くなっているのかもしれないかな。
 その分、より人間の子供を産める確率は減ってる、って事だろうけど……」

魔力の質を褒められて存外喜び、尾を振ってしまう。
だが続く言葉にはやはり獣の人間社会に対する感覚との違いが浮き彫りになって、うぅん、と唸る声を上げてしまう。
――運良く人間の子を産めたらいいな、と娼婦として人間相手に性奉仕を行っている。
ほとんど子供が生まれる確率がないその行為は、獣にとっては想像の埒外なのだろう。

手を伸ばし、獣の胴を撫でながらふと思う。
実際、子供ができるまでは交尾を繰り返していたものの、妊娠したならば落ち着いて獣は自分を守ってくれていた。
何なら運動不足にならない程度に訓練も付き合ってくれたし、本来大人姿のままでいれば不足する魔力も提供してくれていた。
その事には少し感謝の気持ちがあるのは確かで――

「……急に言われると、少し照れるかも」

交尾対象として気に入っている、という言葉に顔を赤くしてしまうのだった。

虹色の獣 > 「片親に似る事も在る、人の形を取るかも知れない。
御前が母親なのだから。」

(其の血には、間違いなく娘の其れが混ざっている筈だ
其れを禁忌とはしないのが獣の価値観であると知れるだろう
姿の違いは、姿の違いだけでしか無い
どの様な形で産まれても、須らく仔には違いないのだ
無論、其れは娘が望む「人間の子供」とは意味合いが違うのだろうが。)

「ツガイの魔力が高ければ良い。 人間にも、そういう者は居る。
其の身体なら、諦める必要もない。 より良き種が残せる筈だ。」

(魔力を突き破れぬ弱き種は駆逐され、強き種のみを選び取れる
前向きに考えれば、そういう事にもなり得ると
其れは獣なりの励ましだったのかも知れぬ。
そうして、川辺へ辿り着いた後は、娘が気の済むまで修練を見守るだろう
無論、一朝一夕で終わるとも思っては居ない
其の程度で終わるならば、娘にとって鍛錬とは言わぬと
ツガイであったが故に理解している。

娘が鍛錬へと励めるよう、娘の代わりに周囲の魔物を退け
必要とあらば、娘自身による其の討伐を見守りながら
さて、数週間、数ヶ月――それは、娘次第
其の果て、娘が満足し終え、漸く此方へと向き直った、其の時こそが
再び、娘が雌へと変わる時。 新たに其の腹へと仔を宿す時、となる筈で――)

ハク > 「……ふふ、ありがとう。本当に、産まれたら嬉しい、な」

まるで励ますように言葉を重ねてくれる獣に尾を振りながら素直に感謝の意を示す。
獣の口に軽く唇を重ねて感謝を示してから、そのまま川にたどり着くと再び全裸を晒すのだ。
正直、少し発情している。大人姿となり、獣を誘惑したい、という気持ちもある。
けれど、そうするとまた溺れて何も得る事のないままツガイとしての1年を過ごすだけになってしまうのだ。
それは、強きを求める獣の考えとも、強くなりたいと考える自分の願望ともそぐわないのは明らかで。
であれば、我慢をするしかない。

「相変わらず難しいね、言葉が。
 もう少し簡素な言葉遣いを教えたら会話が気楽になるのかな……?」

別に獣の覚えた言葉遣いが嫌いというわけではないが、一般的な人間の男性のような軽い口調を覚えさせてみるのも一つの手かも、と思いながら川に入っていく。

やがて身を清め、流水に欲情も洗い流した所で再び修練を開始することになる。
その技術を身につけるのは一朝一夕とは行かず、時間もかかった。
時折、魔物がやってきては獣が討伐してくれて。
時折、魔物狩りがやってくる気配を察したならば場所を変えてと軽く旅をしながら技術を磨く。
やがて半年ほど経過した頃にはスムーズに魔力皮膜を武器のようにも、一部分だけを覆う事もできるようになり――
その夜、獣の巣穴にて雌へとなり、子供を作り始める事になるのだ。
そしてツガイとなって、また新しい子を育み育てる年を重ねる事になる――

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からハクさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」から虹色の獣さんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にシャンカーラさんが現れました。
シャンカーラ > その一帯は、昼間だと言うのに薄暗く、薄っすらと霧が漂っていた。
人によっては、その風景を異界めいている、と形容するかも知れない。
実際、この辺りはまっとうな常識を持って生きている者は近寄らないエリアだ。
こんな場所に近寄るのは、迷宮のように入り組んだ森の道を歩く女のような、
冒険者が主だろう。
あるいは、近寄って来た者を餌食とする人間か、それ以外の何かか……
冒険者のギルドで依頼を引き受けていなければ、足を運びたくない場所だった。
木々の枝はねじれているし、泉の水もどころか粘ついている。