2021/01/08 のログ
アーク > そして少年はリュックから水筒を取り出しチビチビと飲んでから、
リュックの肩紐に腕を通しよいしょっと呟きながらトコトコと月に照らされる自然地帯を歩きその場を去っていく。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からアークさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 隼の塔」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ > 戦場無き場所は生きる場所に非ず
首級と戦果 そして五体を魔改造することを躊躇わない家系の令嬢は戦場以外でも危険地帯を歩き回る
今回の舞台は 隼の塔
嘗て試練の塔として知られた度胸試しのようなダンジョンタワー

今では王都の空気に染まったように、女や商品を連れ込んだ盗賊の住処
魔物も徘徊し、上階には空を飛ぶ魔物が我が物顔で居座っているのだろう。

「ですが、わたくしは一向に構いませんわっ。」

全身を覆うほどの堅牢な亀鋼の盾
塔の中で、そんな特大盾を腕に通し、構えながら歩く
これが木造や朽ちかけの場所ならば、床を貫いて死ぬ恐れすらあっただろうか
そんな重量級を物ともせず、削り岩と疑似混合土で塗り固められた等の内部を進んだ。
上階へいたる道乗りは、壁をめぐる螺旋階段とい最上階ルート および内部に存在する一階ごとの階段だ。
生活空間や資材置き場でもあったのかもしれない。

魔物はそれぞれ、生存競争に打ち勝ち縄張りを主張か妥協し合っているのだろう生物がいることは明白だった
最も、こんな塔の中で何を食べて生きているというのか。
ノシノシノシと、拍車の音を立てて歩くメイラの頭上は広い天井 そして階段までの道のり
ここは螺旋ではなく、一階ごとを堪能しようと内部階段のほうへと進んでいく。

メイラ・ダンタリオ > 「うむ、金を払った甲斐がありますわ。
 歴史あるところにマップありですわね。」

好奇心や冒険なんて二の次 塔という舞台での戦闘が目的のように、地図を片手に歩いていく。
上階へと至る場所のほかにいくつかダミー、というよりも途中階での吹き抜けがあるらしい。
この塔の構造は下へ下る際は楽なものの、上へ上がる際には途中の段階で塔からアイキャンフライができるということである

何人が途中で諦めて飛び立っているのかは知らないものの、さっそくその途中の吹き抜けとやらへ赴くことにした
途中の吹き抜けということは、塔の半ばからここに入り込んでいる飛行生物がいる可能性も高いからである
中には低い階層ならばと脱出用の場所として確保している者もいるかもしれない。

階段の先、赴いたそこは通常の廃墟のように、枯れ葉や土埃が漂うこともない。
縁のほうまで行くものの、今のところ生物的な要素は皆無。
空っぽの巣くらいはあるかと思ったものの、まだ階層が低いせいかここは用無しの様子である。

「はずれですわね。
 でもいい景色ですわー。」

んー と体を伸ばしながら、王都が見えるそれを楽しむ。

メイラ・ダンタリオ > のんびりと、景色を眺めながら大楯を持つ怪力令嬢
まるで物見遊山のようにすら見えるそれ
しかし、ギザ歯がきれいに生えそろい、噛み合ったそれは三日月形のように 悪魔の形を描く

「ええ、わたくしでもそうしますわ。」

階段から上がってきた直後
もしくは階段という上の目線からの仕掛け そして逃げ道のない吹き抜けという壁のない外側。
盾を構え振り返ると、降りかかるはボウの矢がいくつもきた感触だった。
弾き返される軽量でしかないそれら。

方位は3方向
散らばって弓が掛かってくる状況は相手への優位な立ち位置からの攻撃。
盾の向こう側で聞こえる弾き返されていく音。
貫き力の足りないそれは、この鋼の塊のような大亀鋼を貫けない。

そしてそれを構えるまま、怪力令嬢は突っ込んだ 口で。

「あらこれでは矢の無駄ですわね?
 しかもこちらは足場のない吹き抜けの淵ですわ。
 あああああら、背中に回り込むことすらできずに消費していくだけですの?
 ゴォォォルドの無駄使い此処に極まれりですわねぇっ!?」

盾の向こうで、手を顎に添えてオホホホホ!と挑発
一人がビキッと青筋を立ててくる。
しかし背中に回り込めないのも事実。
横合いギリギリを狙うことをするのも良い物の、それは距離を縮める行為だ。

「どうしましたの?
 怖いのかしら? 女相手に? 3人掛かりで?」

続くギザ歯の口元からくるドヤ顔は盾の向こうで盾を振ってこういった。

「来なさいな盗賊。
 飛び道具なんて捨ててかかってらっしゃいっ!」

そう言って小ばかにした貴族の視線。
誰かが言った

      ブ ッ コ ロ ス  っ!

「ひゃっはぁ-ですわぁっ!」

そう言って始まる、大楯と盗賊剣での応酬。

メイラ・ダンタリオ > ―――実に絶好調ですわ。
―――挑発というのも駆け引きとしては面白いものですわね。

普段大質量武器で、戦場を引っ掻いていくように立ち回るメイラ
大楯という武器ではなく防具 それによる立ち回りはヘイトから始まった
攻撃を向けさせ、思考を沸騰させ、勢いを付けさせる。

本来であれば真っ向勝負で喰い合うような殺し合いが好ましいメイラも、盾という手口ではこれも面白いと感じる。
そして盾を構えるまま、角竜のように向かっていくかと思えば違う。
結局のところ、本質はそのままなのだから。

「これは予想していたかしら……っ!」

アハァッ……!と口を開けて笑み、盾の内側に取り付けられた 〘 型の取っ手
上下中央にある中で、上端を両手で掴み、下腹部を蹴り上げるようにして、宙に浮かせる。
後はそのまま、一回転しながら、相手を盾で千切り飛ばすように壁に叩きつけた。

       ド ゴ ァ ン ッ !

「先ずは一匹ィィッ!」

二人が剣を向けてくるのを、ガントレットで弾きながら振り下ろした。
重量級の両手大楯を、片手振り下ろし。
それはバトルハンマーと変わらない。

「二匹ィッ!」

床が振動する、相手がつぶれる音。
最後の一人と、目が合った瞬間に逃げられた。
元より逃走ルートがないのはこちらだった。

盾を中央の取っ手で構えなおしながら、片手に携える。
長い髪をバサリと背中に整えはらった。
シールドスィングやシールドスタンプといった呼び名はあるだろうけれども、ほぼバトルハンマーと変わらない行為。
満足げに運動を終え、上の階へと移動するためにマップを頼りに移動していこうか。

メイラ・ダンタリオ > 「さて4階、ですわね。」

一口、糖分を含んだ水を口にして一息つく。
途中途中の景色を眺めながらも、たどり着いた先には何が待っているのか。
性と暴力にどっぷりと浸かる悪徳の者からすればそれは、決して心擽られるものではない
上に行けば行くほど、こういった塔というダンジョンは難易度を上げていくものだからだ。
故に、英雄や冒険に憧れと好奇を抱くような、そんな奴輩が行く場所。

下の階は盗賊や地上の獣らが雨を凌ぎ姿を隠す場所として使う
上の階は風を使い景色を占領し、そして挑戦者を屠るような者が使う
なら中の階はどうだろうか。

「まずは獣……ですの?」

階段際で上をのぞいてみると、崖に住まう〈啜り山羊〉の数頭がうろついていた。
崖の塩気や水 落ちて死んでいった者らの血肉を啜る立派な崖地帯の魔物
バランスの良い魔物が塔住まいなことに、高い所を恐れない獣としては納得がいった。
特大盾を構えるメイラはこのまま繰り広げてもいいものの

「壁で挽肉 吹き抜けで挽肉 ふむ。シンプルなぶつけ合いですのね。」

下手をすると壁が崩れるなんていう事態もあり得た。

「んにしても旨そうなお肉ですわ。」

確か山羊って灰汁が強いんでしたっけ
と相手を食料その1としても見るように怪力令嬢はつぶやいた。

メイラ・ダンタリオ > 啜り山羊の攻撃は角で突撃する
蹄で後ろ足で蹴り上げる
その程度でしかない
しかし質量や数を言わせれば、相手にせずに刺激をしないほうがいいだろう。

吹き抜けという階に住まい、わざわざ下に降りて草でも食んでいるのか。
メイラは肩を回すと、階から抜け出て気づいた数頭が視線を向ける。
山羊という横瞳の独特な眼球が、こちらを見つめた。

野生の獣ではなく魔物。
間合いが開いていようとも、縄張りに等しい領域に入り込んだ異物を排除しようと一頭が飛び出した。

「来やがれですわケダモノ風情がっ!」

塔という限定化された建物の中で、両手で盾の内側に備え付けられた 〘 〙 型の取っ手。
握りしめ、真っ向からぶつかり合った。 腰を落とし、腕の力で突っ張った特大盾の鋼の音
そして硬質化した骨の延長線足る角が、ぶつかり合った。

   ゴォォォォォンッ~~~~!

鋼の音が響く中で、衝撃が最高潮に達する前に、一度押しやってわずかな隙間。
狙う その隙間から体ごと叩きつけるような盾の一撃

―――シールドバッシュ

今度は、鋼の盾が角へ向かって打ち出される。
蹄が擦れ、後ろへと下がった一頭。
槌を体ごとぶつけてきたような刺激に、三日月形の笑みで歯をバリッとかみしめた。

「頑丈ですわねえ。」

そう言って、盾を上下に振るって、地面に叩きつける。

 ゴォンッ!ゴォンッ!

それを、啜り山羊は威嚇と受け取った
挑戦に対し、蹄を床で鳴らし、こすり上げる。
鼻息が盾の向こう側で聞こえる中で、向かってくる蹄の音と共に互いで突進。

「ふ、ぅっ!!」

ぶつかり合う瞬間の、左側へ振るった盾に釣られて流れていく啜り山羊

―――シールドスマッシュっ!

姿勢を崩した相手を、横っ腹から盾を叩きつけると、上の取っ手を掴み、片手突き出しによる腹部へのめり込み
肋骨と内臓が砕ける音が聞こえながら、残りへ盾を構えつつ、両手で下に振り下ろした盾が臓腑をさらに砕いた。

メイラ・ダンタリオ > その後、最上階を除いて、一頻りめぐるのなら、階を今度は下り始めていくだろうか。
無事に終えるものの、降りるときのほうが危機が増えていたと、後に語っていたとか

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 隼の塔」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。