2020/10/21 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にアシュヴィンさんが現れました。
アシュヴィン > 幽霊──とは言っても現在は実体を得ているが──の少女が、緩い勾配の登り坂を上へと向かって歩いている。
アイデアノートにちょっとしたスケッチをしようと、夜景が綺麗に見渡せる丘の頂上を目指していたというのに、
一体どうしてこんな、不気味な木々に挟まれた道を進んでいるのか?
それは、少女にも分からなかった。
二度三度訪れた程度の景勝地に、夜、行き当たりばったりに向かったせいで道を一本だか二本だか間違えてしまったのだろうか。
あるいは、何かよくないものにばかされでもしたのだろうか?
弱り切った顔で、ただただ足を繰り出して体を前へ運ぶ。もう少し進めば見知った場所に出るかも知れない。
ここまで苦労して歩いて来たのに、という感情が素直に引き返すのを良しとしない、典型的な心理状態であった。

アシュヴィン > 手の甲で額をひとつ拭って、長く大きなため息をつく。
一体どこへ続く道を歩いているのかさっぱり分からなかったが、周囲の重苦しい景色を見ていると、
この先に、求めていた清々しい景観があるとは思えない。
そうであれば、一時の意地に突き動かされて歩き続けるのは、あまりにも愚かしい──そう、
徒労というやつなのだろう。
頭のキレに自信があるタイプではなかったが、引き返すのが賢い選択だと思われた。
この経験も何かの糧になるだろうか、などと考えながら踵を返し……

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からアシュヴィンさんが去りました。