2020/08/23 のログ
ティアフェル > 「じゃー、一体どういう意図で?
 わたしが暑さの余り服着たまま「あちゃー!」って川に飛び込むタイプだと?
 タマモちゃんのお仕置きってなんだかガチでヤバそうなんで、くれぐれも溺れる時はタマモちゃんのいないところで静かに沈むことにします……」

 何となくそう察して云ったが、沈んだらそのまま溺死である。
 云っておいて気づいていない空気を醸し出し。

「いやー高齢者は高齢者だから。
 だからとておばーちゃん扱いはしてないしてない。
 苦手なことがあるのと、やたらなんでもできるのはまた別問題よッ。
 ええぇー。ケーチーィー。
 もっと広く豊かな心を持とうよ! この空のように!」

 と、手を広げて芝居がかったように仰いだ夏空は、イイタイミングで雲が掛かってきていた。
 澱んだ心を持てそうだ。
 態度の大きさではタメを張ってる両者。
 何だか気が合いそうな気配が沸々と。

「…………うん?
 いや、ほら、それとこれとは……ねえ?
 わたしたちお友達でしょ?
 お友達がピンチだったら助けるのは理よ?」

 しれっとお友達としておいた。
 うふ、とわざとらしく手を右頬の前で組み合わせてシナを造りつつ、上目遣いになってぱちぱちとやたら瞬きしつつ。

タマモ > 「………さてな?
と言うかじゃな?まず、溺れない事じゃ、良いか?」

少女の予想立てに、わざとらしく視線を逸らし、ぽつりと一言。
そして、後の言葉には、じーっと見詰めながら返すのだった。
そこは、ちょっとだけ真面目な感じで。

「むむむ…ならば、まぁ良いか。
ふふ…しかし、何かしら弱点がある方が、愛嬌あるじゃろう?
持ってる側としては、堪ったものではないが。
………よし、分かった、あの空のような心を持って…
ケチ臭く、生きるとしよう」

どうやら、少女の気持ちを再現しているかのような、夏の空。
にこーっといやな笑顔を浮かべながら、しっかと頷くのだった。

「うむ、それとこれとは、じゃな?
今はぴんちでも何でもないから、好きに扱うとするかのぅ」

ふっ、と少女の言葉に、薄く笑い答える。
溺れ助けるまではお友達、その後は、と。
可愛らしくしな造る少女、すぅっと手を伸ばすと、小脇に抱えようと。
………お前の腕力じゃ、持ち上げられない?
力も使う、当然ではないか。
まぁ、それが叶えば、だが。

ティアフェル > 「さて? さてってどーゆうこと?
 そうはゆーけどさ、気を付けてても駄目な時は駄目かもしんないじゃーん」

 何が起こるかは判らない、自分の為にも善処するが、確約はできない。
 ひょい、と肩を竦めて。まあ出来る限りは溺れない、と小さく付け足し。

「そうそ、細かいことは気にしない。小さくまとまっちゃうぞ。
 何の愛嬌なの。弱点がなくってチートってもはや魔王よ。
 待った待った待ったー! く、曇っている、けど…やっぱり空は広い、よ…?!」

 曇っているからケチくさい、なんて空はそんなせせこましいもんでもない、と全力の否定。
 雲のせいでどんよりとは見えるが、広々と果てのないものではることは間違いないのだ、と拳を握って力説した。

「そそ。それとこれとは――って!
 ちょ、待っ……
 これ山賊の拉致方法だからー!!?」

 薄笑いを浮かべる表情に若干寒気がして一歩足を引くが。
 突然小脇に荷物のように抱えられれば、慌てて足をじたばたさせて。

「ちょっとワイルド過ぎやしませんかー?!
 ねえちょいちょいちょい!
 わたしたちお友達だよねー?!」

 足掻くように喚いて主張。うるさい荷物だった。

タマモ > 「分かった、それで良しとしておこう」

確かに、少女の言う通り、気を付けようと限界はある。
そこはまぁ、譲るしかないだろうと、素直に受け取って。

「………ティアよ、もう少し言葉に一貫性を持った方が良いぞ?
細かい事を気にしないならば、妾は好きにしてしまうが?
魔王か…そう言えば、最近は会っておらんのぅ…
気が向いたら、会いに行ってみるとするか。
………つまり、底無しにケチ臭く行け、と言う事じゃな!?」

はふん、わざとらしく、呆れたような溜息を一つ。
その結果がどうなるか、それを伝えながら、ぽつりと呟いたのは、少女が聞けばどう聞こえるか…なんて呟きで。
そして、少女の力説には、同じように己の見解を力説返しするのだった。

「ふっ…さて、何も聞こえんな。
それでは、魚と共に、軽く捌くとしようかのぅ。
まずは………お主から、じゃろうか?」

聞こえなーい、聞こえなーい、みたいな感じで、少女から視線を外し。
しっかりと少女を抱えたまま、しゅるり、と伸びる尻尾の一本が、タライに巻き付き持ち上げる。
立て掛けてあった釣竿は、いつのまにか消えていた。

うるさい荷物だが、まぁ、暴れられようと、逃がすものでもなく。
移動準備が出来れば、少女を抱えたまま、川辺から離れるように歩き出すのだ。
目的地?それを言ってしまったら、面白くもないだろう。

ティアフェル > 「精進しまーす」

 そこで手打ちとなり、に、と笑いながら軽く敬礼の真似事。

「その場を凌げればそれでいいのよッ……どうも凌げてないけど!
 あかん、何を云っても都合よく解釈されてしまう……。
 魔王と仲良くしてる人怖い!
 なぜそうなる?!」

 底なしのケチってヤバイ。あなたそんなケチな子じゃないはずよ…!?と否定にかかるが効果のほどは薄いかも知れない。
 あと、なにをどう説こうがまったくどこ吹く風な態度に絶望した。
 るるるー、と切なげに遠い目をする……場合でもなさそうだが。

「死亡フラグ……!
 待って、早まっちゃ駄目よッ!
 ほ、ほら、まだ肩揉み拳だって使ってないじゃない…?!
 話せばわかるー!」

 完無視状態に入った彼女にどうにか説得を試みるが、ついに視線もそらされた。
 わたしはもう駄目かも知らん……そう覚悟し始めた。
 魔王と友達の尻尾9本もある良く分かんないチートにどう抗えばよいのやら見当もつかない。
 
 せめて変な顔をして笑わせて脱力させよう、と小脇にぶらーんと抱えられ、小柄な相手なので自然ずりずりと爪先を引きずりつつ、顔をこねくり回して変顔を追及していた。

タマモ > こちらとしたら、これで危険が少しでも減れば良いのだ。
まぁ、これだけの事があれば、同じ事を繰り返しはしないのだろうが…多分?

「ふむふむ、なるほど、その場をどうにか出来れば、と。
そうかそうか、出来れば良いのぅ、どうにか?
魔王だからと、誰も彼もが同じ、と言う訳でもなかろうに。
それこそ、偏見と言うものじゃぞ?
………うん?…いや、お主が言った事を、妾なりに解釈しただけじゃ」

ああ言えばこう言う、まさにそう感じられるやり取りだろう。
そんな事だから、真面目な事を言っても、変に取られるのだが。
まぁ、そこは気にしたら負け、と言うものである。

「あぁ、大丈夫じゃ、肩揉み拳は、ちゃんと後で使えるからのぅ?
ふふ…そう、後で使う事は、な?」

この慌て振りと言うのは、見ていて楽しいもので。
そんな少女に、意味あり気な言葉を掛けながら、くすくすと笑いも追加しておくのだ。

もっとも、歩む方角自体は王都方面ではあるが。
その到達地点が、王都とは限らない。
その途中、二人で留まれる場所なんて、いくらでもあるのだから。

…とか何とか、そんな雰囲気を醸し出してはいるのだが。
本当に、それに従うのか、素直に帰路に付いているだけなのか。
それは、少女次第である。

ティアフェル > 「できてないなー。一向にどうにもできてないなー。この場は。
 何云ってんの! 魔王はヤバイから魔王ってゆうんだよ…?!
 ヤバくない魔王なんて最早魔王じゃないよ! ただのチートだよ!
 ワラワなりの解釈はちょっと拙かったようで…!?」

 魔王を擁護する危険人物、と認識。
 そしてお空よ、なぜに今曇ってしまわれたのだ、と灰色の雲の張る空を見上げて口惜し気に。
 空さえも敵に回ってしまう不運さにどこか諦めを感じたが、まだしぶとく足掻きたくもあって。

「う、うん? そうなの? ようやくお使いになる?
 ということは、わたしの五体満足は保証済みということね!
 ならばよーし。
 …………いや、あまり宜しくもない……。
 時にこの拉致モードはなんなんですかね……」

 肩揉み拳を使える=無事。そんな図式を編み上げ。
 しかし、意味深な声に一概に安心もできずに遠い目。
 この山賊の拉致スタイルで一体どこへ行くのか。
 どこへ行くにしても不安が過る。どこ行くの、と訊いても返答はロクにないし。
 
 ――帰るのかどこかに寄るのか。一体全体、終着点はどこなのか、今はまだ判らないのであった。ずーりずり、と爪先がこすれていく中、変顔チャレンジに勤しんでいたという。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からティアフェルさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からタマモさんが去りました。