2020/06/12 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にオグルゴブリンさんが現れました。
オグルゴブリン > ――…狩猟。
人間と同じくして通常のゴブリン種より賢い彼らも狩をする。
野兎を射て、猪を殴打し、熊を……というような狩りではなく、娯楽的な狩り、つまりは喰らうためにではなく遊ぶために狩る。

それは冒険者が自分達より弱い魔物を狩るのと同じように。

今夜は珍しくオグルゴブリンが1頭でメグメール自然地帯のだいぶ人里に近しい林を歩いている。

その手には刃物ではなく吹き矢。
矢には即効性で効果が薄いが人間であれば数分くらいは四肢の筋肉を弛緩させることくらいできる代物である毒が塗ってある。

何故殺さないか、何故麻痺毒なのか、それはあくまでこれは娯楽であり、更なる娯楽の為に狩った獲物にはイキの良い状態で居てもらわなければ困るからだ。

――…もし、貴族や王族であれば知っているかもしれない、彼らの最上級の娯楽をナニをする為に獲物をこんな微弱な毒を用いて捕まえるかを……あるいは実際に見たことがあるかもしれない。

彼らにとってオグルゴブリンにとって狩猟は娯楽である。
無論食事の為に狩ることはあるが、本質的には遊びである。

低い茂みに身を伏せ、人里が近いことを利用し稀に通りかかるヒトを鋭い眼差しで値踏みするような視線を向ける、いや実際に値踏みしながら、その価値が無ければ見逃すなどをして、今もジっと身を潜めている……丁度良い獲物が来ることを邪なる神に祈りながら。