2020/05/23 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にオグルゴブリンさんが現れました。
オグルゴブリン > ――…今宵は狩りである。

狙う獲物は此処メグメール自然地帯にある森に踏み込んだニンゲン或いはそれ以外の亜人。

得点は勿論雄よりも雌。
続いて見るからに地位の高い者、後は戦闘力の高そうな者であれば更に得点は高くなる。

勿論その場で愉しむことは自由。
但し必ず巣に連れ帰り群れで共有する者とする。

と、まるで性悪貴族の遊びみたいなルールを用いて行われる狩り、オグルゴブリンたちの娯楽と種の繁栄を兼ね備え、更には若いオグルゴブリンを鍛えるための訓練までも含まれた娯楽である。

丁度森はメグメール街道の直ぐ近くにあり、街道を通る馬車があれば襲う事も可能であるし、初心者冒険者や狩人が迷い込むこともあるだろう、後は若しかしたら薬草の類を探しにきた学者や錬金術師の類にも遭遇できるかもしれない。

そんな場所を選んで狩場にしたのは娯楽に参加したての若いオグルゴブリンである。

片や刃物を構え、片や弓矢を構える、前衛後衛とバランスの取れた組み合わせの2匹、各々目を光らせ茂みから茂みに移動をくり返しながら、時折互いに頷くとまた移動をくり返す。

この娯楽で、戯れで得点を稼げば群れでの地位が上がる。
地位が上がればもっと自由に振舞える、自由に振舞えるどころか繁殖行動さえ許される、頑張らぬ理由がない。

それに捕まえた雌はその場で愉しむことも許可されている。
散々古参の雄達がニンゲンのメスを嬲り鳴かせていたのを眺めるだけだった若い雄は溜まりに溜まった薄汚れたそれを吐き出す獲物を探すと言う意味もあり、血眼どころではない。

完全に眼は血走り。
鼻息は荒く鼻腔はふがふがと大きく小さくと可能な限り周囲の香りを追おうとし、耳も震えて微かな音すら拾おうと。

そんな雌に餓えた若い二匹のオグルゴブリンは今宵雌にありつけるだろうか?

それとも不幸にも退治されてしまうか……。

見た目こそゴブリンであるが侮ること無かれ。
オグルゴブリン、数多の犠牲者の遺伝子が眠るゴブリンデアリながらゴブリンを越える者達である。

この二匹はまだ若いが。