2020/05/17 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にプリムさんが現れました。
プリム > 明るい森の中を灯りを片手に歩く人影。
灯りを持たない手には大きめの籠を手にし、その中には薬草やら茸が乱雑に詰め込まれている。

「どっちが帰り道でしたっけ……」

来た道を戻っているはずであるが自信がないままに草を掻き分けて歩き。
日の高い時間なのに現在地を見失うのは森歩きが慣れていないという事…。
早い話が森の中の迷子……どこを歩けば街道に帰れるかと歩き続ける。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にクライシュさんが現れました。
クライシュ > 「そおおおらぁぁ…よぉっと!!」

男は大剣を、目の前の大型生物にむけて思い切り振り下ろす。
鍛え上げたパワーと、たたきつけた県が大型生物の首を切断し、絶命させる。
大きく剣を振り払い、背中の鞘に納めた男は満足そうに笑った。

「うぉっし、今日の酒代ゲットッと。」

何のことはない、大型生物はモンスターでもなんでもない。
依頼されたのだ、飲食店で使う大型生物の肉を狩ってきてくれと。
このあたりの森で、少しばかり悪いことをしている生物がいるので、それを狩るついでに。
酒屋で使う、料理の材料であるジビエ肉を確保してきてくれ、と。

大型のクマに似ている生物が、大きな音を立てて崩れ落ちる。
森の、少し広場になったそこで、男は狩りを行っていた。
一休みしてから帰るか、男はその広場でどっかりと腰を下ろした。

プリム > 「……ひあ?!」

草木を掻き分け森の中を彷徨っていれば木々で見えない先から聞こえる声。
もしかして野盗の討伐隊でも来ているのかと思いついたのは悲鳴を上げて直ぐ後。
もしそうなら街道迄の道を知っているかもしれなく、方角を、運がよければ街道まで同行できるかもしれないとおっかなびっくりに声が聞こえた方向へと歩き。

ただ斥候としての才能は皆無、草の鳴る音を立てては最短距離で藪を突っ切ったりとして歩き。
漸く視界が開ければクマのような生物と座り込む男性を開けた場所で見つける事が出来。

「あの……ちょっと大丈夫ですか…?」

話しが通じる人ならいいなとおっかなびっくりに広場に面した木の陰から顔を出して、おずおずと声をかけて。

クライシュ > ちょっとばかりかじってもいいかな、なんて考えていた。
基本的に単細胞である男は、火にくべれば何でも食えるだろうという考えのもと、今日まで飯を食ってきた。
しかし、そこで考えるのはもう一つ。
これを食うなら酒が欲しい、塩気の利いたこいつを酒と一緒にがぶりと行きたい。
だが、ここには肝心の酒がない、ならば諦めたほうがいいだろう。
美味いものはうまく食べる、それがこの男の食のポリシーだ。

「……んあ?」

焚火でもして、ちょっと休むかと準備をしていたところだった。
藪をかき分けてやってきたのは少女とも呼べるような、そんな人物。
ここには似つかないその容姿に、男は首をかしげて。
最初は、ミレー族のほうに足を突っ込んだか、なんて思ったがいやいや。
ここはそんなところからは大分は慣れてる。
ならば探索者かと、男は結論付けた。

「あー、別にこのくらいなら問題ねえよ。」

と、男は焚火の準備をしながら答えた。
とはいえ、大型のクマが首を跳ねられて転がっているのだ、見る人が見たらショッキングかもしれないが。

プリム > 声をかけると男性が振り返る事に言葉が通じると安堵し。
話しが通じるなら大丈夫と考え木の陰から抜け出して広場に脚を踏み入れて。

焚火の準備を始める男性に恐る恐ると近づき手元を覗き込み。
自分よりもはるかに手慣れて準備をする姿に凄いなと思ってしまうが。直ぐにそうではないと首を振って。

「その大きいの倒したの貴方ですよね?じゃなくて…その……どっちに行けば街道に出るか教えて教えて欲しいのです」

あまりうじうじとしていると怒らせるかもしれないと戸惑いながらも用件を告げ。
口に出来ればよかったと下げた視線に転がるクマの首が目に付き、しかも虚ろな瞳を直視してしまい。
驚きと恐怖に腰が抜けたように座り込んでしまって。

クライシュ > 焚火を準備し、後ろに置いていたバッグの中からマグカップを取り出す。
本当に酒があればなあ、と思いながらも贅沢は言わない。
後は干し肉を数枚取り出して、男は火打石を手に焚火の傍へと座った。

「え…?ああまあ、依頼でな。このあたりで暴れてるこいつを仕留めてくれってな。」

大型のクマ、このくらいならば別に恐怖心さえなければ。
とはいえ、こんなに大きなものを恐怖せずに仕留められるのは、命知らずか慣れているマタギくらいか。
残念ながら、男の場合は全社なのだろうけれども。

「街道にか?……あー、それならこっち…」

と、言いかけて、男はへたり込むプリムに肩をすくめ、苦笑した。
まあ、しかたがない。生き物が死んだときのあの目は、慣れていないと。
座り込んでしまったプリムに、男は手を差し伸べて。

「後で送ってってやるよ、どうせオレも一休みしたら町に戻るつもりだったしな。
とりあえずこっちに来な、水しかねえけど飲んでけ。」

気の利いたものは持ち歩かない主義だ、特にこういう仕事の時は。

プリム > 「凄いです。私はこんなの討伐なんて出来ませんから」

自分なら丸かじりされてしまいそうな大型のクマを仕留めたという言葉には驚くしかなく。
きっと凄く強い人なのだろうと見てしまう。

「ちょっと迷子になっちゃいまして…」

街道の方角を聞ければ戻れるのだが見慣れない生首と瞳は恐怖しかなく。
座り込み視線をそらせると男性が手を差し伸べているのが見えて反射的に握り。

「そうなんですか?だったら…お世話になります。
その…お気使いなく」

送ってくれると言われて嬉しそうに笑い。
水しかないという男性に首を軽く振って焚火の傍に座り直し首は見ないようにして。

クライシュ > さすがに相手の見た目からして、いつかできるようになるとは言えなかった。
そもそも、なぜこんな森の中にという疑問もあることだし。
状況からして、やはり自分の同業者か、それともただ単に山菜取りか。
どっちにしろ、自分も後で街に戻るのだから送っていくのに越したことはない。

(まあ、ちょいっとだけ……いたずらさせてもらうけどな?)

と、いうのは心の声。

「ああ、森の中は慣れてねえとすぐ迷うからな。
俺も迷わねえように、目印つけて入ってきたから。」

別に、己も迷わない自信など実はなかった。
だから、迷わないように木の幹にナイフで傷をつけてここまで歩いてきた。
だから、その傷さえ見つけられたら帰るのは簡単だ。

二つ目のマグカップ、それに気づかれないように男は水に薬を仕込んだ…。
催淫作用のあるもの、それを少しだけ『多め』に入れて、軽くかき混ぜる。
焚火の傍にいるプリムに、それを差し出して。

「ほら、干し肉もちょいあるから、かじるなら好きに取れよ。」

プリム > 簡単な薬草採取の仕事を受け見事に迷った身としては見た目はおっかなく思えるが親切な人にあえて良かったと。
もし出会えなければ最悪は月が出るまで森を彷徨う必要があったので。
そこに運よく出会え街まで送ってくれるという男性はまさに救世主。

「迷わない場所で薬草を採取して帰るつもりだったんですよ。
目印?そう言う手があるんですね」

目印と聞くと全く浮かんでいなかったと言うように瞳を輝かせ。
次はそうしようと考える辺り山歩きは本当に素人冒険者。

「何から何までありがとうございます。本当に助かります」

差し出されたマグカップを何の疑いもなく受け取ると口をつけ。
お腹も空いていただけに干し肉も頂くことにして一つ手にして。

クライシュ > 薬が効き始めれば、きっと異変はおき始めるだろう。
男はそれを待つように、しばらくはゆっくりと体を休めることにした。
飲み干せば、体の異変に気付く者の意識もそっちのほうに持っていかれるようになる。
わかりやすいたとえをいうなれば、「恋愛感情に性欲をあおられる」ようなもので。

「俺はレンジャーってわけじゃねえからな、森の中でもやっぱり、油断したらすぐ迷っちまうよ。」

だから、そうならないための手段として、目印をつけるようにしてある。
男だって不死であるというわけではない、腹が減れば餓死だってする。
そもそも、最低限の物しか持ち歩かない男にとって、道に迷うというのはすべての予定が狂う死活問題だ。
しっかりと準備をするわけでもないのだから、やはり道に迷うというのはできるだけ避けたい。
特に、こういう道なき道の場合は。

「気にすんなよ、そういえばお前さん、名前はなんて言うんだ?
それに、なんでこんな森の中に…つか、格好からしてもしかして、同業者か?」

相手に先に、名乗らせるつもりで訪ねてみる。

プリム > マグカップの中身を飲むと不思議と緊張が解けるような気がし。
こんな場所で出会えばどうしても警戒をしてしまう初めてあった男性なのに気が付くと警戒心はなくなり。
間を開けて座る様にしていたのを気が付かないままに間を詰めていて。

「私もそう言うのはさっぱりです。猫探しとかは得意なんですけど」

不思議ですよね、と猫探しと森歩きを同じに考える辺り抜けているようにしか見えず。
保存食などは多めに持ち歩いてはいるが出来るだけ野営はしたくないという考え。
その割に知識もなく森を歩く無謀な一面もあって。

「親切な人にあえて本当に安心しました。
私ですか?私はプリムローズ・シンプソンって言います、プリムって呼んでください。
これでも冒険者なんですよ」

一人で冒険者をやれているという自慢からか胸を張って少し威張って見せて。

クライシュ > すぐ隣に、肩を寄せる程度にまで近づいてきたならば肩を抱き寄せ、軽くさするだろう。
ちょっとしたスキンシップ、程度に男はプリムの身体をじっくりと眺める。
まだ、皮鎧を着ているからあまりサイズはわからないか、などと考えていた。

「猫探し…あ、逆に俺、そういうの苦手だわ。そういう細かいことはどうも苦手でよ。」

まあ、体が大きいからこういう広いところで作業する程度の事しかできないのだが。
力自慢を自他共に求める太い腕で、プリムの身体を抱き寄せて。
かなり馴れ馴れしい行動ではあるが、警戒心の亡くなった彼女ならば。

「親切?俺が?……おいおい、傭兵兼冒険者捕まえといて親切はねえよ。
ちょいとばかり、お前さんとお近づきになりたいって思ったから、かもしれねえだろ?」

などと言いつつ、男も結局は名乗った。
クライシュ、ファミリーネームのほうは忘れちまった、と。

プリム > 「ひゃ……!ど、どうしましたか?」

気が付かないままに間が詰まってしまい、突然に肩を抱き寄せら驚いた声をあげ。
そんな急な事に驚いた顔で男性を見ようと顔を向け、直ぐ近くに見えた顔に恥ずかしくて視線をそらし。
そのせいで身体を眺める視線に気が付かないで。

「私はこんな大きな動物を倒すなんて無理ですから。得意不得意だと思いますよ?」

猫もこれだけ大きな人は怖いだろうと思ってしまい。
太い腕に抱き寄せられてしまうと借りてきたような猫のようにおとなしく。
普段ならば押しのけようとするなりの抵抗を見せるが今は恥ずかしがるばかりで。

「見知らずな私を送ってくれるって言うんですから親切ですよ。
私みたいな新人にお近づきになっても何もないですよ?」

そして名前を聞けば忘れないようにと言うように何度も名前を呟いて。

クライシュ > 「んー、べつに?」

真が詰まっていたからそうした、という程度を装った。
顔を背けたプリムに対し、己は悪戯っぽい笑みを浮かべるばかり。
視線に気づいていないのは好都合、とばかりにいろいろなところを舐めるように眺めた。
体つき、そしてその小ささ、いろんなところ…。
じっくりと、じっくりと見てやろうとしている。

おそなしく収まっているならば、そのまま膝の上に。
お姫様抱っこのようにお尻を自分の股の間に納めると、じっくりと目を見てやった。

「いやいや、冒険者でこんな美人さんとお近づきになれるのはなかなか、レアなことだぜ?」

ナンパ師みたいだな、とはどこか冷静な自分の声。
だが、割柏こうして口説き落とすのも悪くはないかな、とは思っていた。
さしてイケメンというわけではなく、ランクで言えば中の中。
可もなく不可もなく、程度の顔立ちではあるけど。

プリム > 「そうですか……?」

男性の態度にそれならと気にしない事に仕方を抱かれたままとなり。
意地悪な気配はするがきっと気のせいと身体を男性を預けるようにし。
冒険者としては身体つきは柔らかく、身なりもきちんとしているのが見て直ぐに分かるはずで。

「あの……クライシュさん……?」

肩を抱かれ大人しくいているとそのまま膝の上に乗せられてしまい。
お尻が男性の股の間に収まってしまい少し動いた程度では離れられず、瞳を見られると頬に赤みがさして。

「私なんてそんなことないですよ。綺麗なお姉さん方は沢山いますから。
それにクライシュさんもかっこいいと私は思います」

場所と状況だけに戸惑いもあるがそれ以上に美人と言われると嬉しく笑ってしまい。
膝の上でもじもじと身体を動かすとスカートが僅かに乱れてしまい。
直ぐ近くで見た男性の顔は自分には男前と思え、貴族の整った顔立ちよりも好ましう思っていると。

クライシュ > 「んー?」

名前を呼ばれると、男はたいして気にもしていないように笑った。
だが、その顔がだんだんと近寄っていけば、その意図はおそらくわかるだろう。
何をしたいかというのは、もちろん糸として伝わるもののその先は連想させず。
いや、もしかしたらさせないというよりも、ゆっくりと蕩けさせているのかもしれない。
警戒心のないプリムに、男は顔を寄せて…。

「いやいや、俺にしてみたらプリムは美人だと思うぜ?」

これは本音である。
確かに、もっときれいなお姉さんはたくさんいるのかもしれないが、これは好みの問題である。
男にしてみたら、その美人よりもプリムのほうが、ずっと美人に見えるようなもので。

その逆で、おそらく貴族と比べれば、男など大したこともないだろう。
身なりもそうだし、何よりも顔立ちもおそらく、いわゆるイケメンというものではない。
だけど、そう思ってくれているならば、男としても嬉しいわけで。

プリム > 「あ、あの……」

段々と近寄ってくる男性の顔、それが何を求めるか判らないほど初心ではなく。
もしかしてと思えば顔の赤みは更に強くなっていき瞳が泳ぎ。
更に顔が寄ってくれば瞳を閉じてしまって。

「ぁぅぅ……お世辞でも嬉しいです……」

男性の言葉に褒められ慣れていないのかおどおどとして呟き。
冒険者を初めて思ったのは顔立ちの整った貴族よりも、普通という顔立ちといても逞しいと言える人の方が好みと思っていて。
そう言う意味では男性の容姿は自分にとっては本当に好ましくて。

クライシュ > 【後日継続】
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からクライシュさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からプリムさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」に虹石の獣さんが現れました。
虹石の獣 > (其処は以前、人食いの魔獣が巣を構えた場所
今では討伐され、其の主たる魔獣は姿を消したが
巣としての形は今も尚残されており、周囲に瘴気を放っている
小動物の類は近寄らず、草木も歪な形で育ち
肥沃な森の中で僅か其の一角だけが、切り取られた様に
命の気配と程遠い、静寂に包まれて居た

薙ぎ倒された樹や枝を使い、作られた丸屋根型の巣は
ぽっかりと一部分だけが、トンネルの如くに開かれて居る
出入り口で有ろう其の場所から、中を覗き込んでも
明かりが無ければ、暗闇ばかりが其の視界を遮るだろう中で

――昨日までと違い、今は
別の存在が、静かに、潜んで居た)。

虹石の獣 > (暗闇の中、僅かに何かが蠢く気配を
勘の良い者ならば、気付けるやも知れぬ――覗き込みさえすれば
或いは、力を持つ者で在れば、其処に普通ではない
「力の気配」或いは、「生命力」と言った物を感じられるだろう

動く様子はなく、静かに何かを待ち続けて居るのやも知れぬ
其れとも――ただ、静寂を好んで居るのかも知れぬ。
理由なぞ、きっと今は、誰にも分かりはせぬだろうが

――何時から其の気配が、其処に居たかは誰にも分からぬ、が
巣周辺を、夥しく汚染して居た筈の強い瘴気は
新たな主――否、あくまで一時の居候やも知れぬけれど
其の滞在者を得てからと言う物、少しずつその歪みを
自然な形へと、癒しつつ在った)。

虹石の獣 > (そして――森は、元の形を取り戻して行く
僅かな悪性の変異は、まるで自らの抗体で在る様に
其の、一匹の獣の存在により、跡形も無く癒えて行くのだ――)。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」から虹石の獣さんが去りました。