2020/03/03 のログ
エズラ > すっかり身体の疲れも取れたところで湯から上がると、濡れた身体を拭き清め、キャンプ地へと戻っていく――
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からエズラさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にティアフェルさんが現れました。
ティアフェル >  ――冒険者ギルドで、ここいらに沸いたゴブリンが悪さをしているので片づける、という依頼を受けた。
 いくら雑魚でもヒーラー一人で対処というのはもちろん無茶な話。
 先にスカウトが先行していて、後から斬り込み役の前衛も駆けつけるので巣の前で合流してから叩くように、と指示が下っていて取り敢えずギルドで教えられた場所まで、森の奥へと分け入って辿り着いた、ら―――

『斥候やられてるうゥゥゥゥゥ!?』

 巣の手前でゴブリン数匹に囲まれて斥候と見受けられる冒険者が倒れている光景を目の当たりにして思わず口を押え。胸中で叫んだ。
 声を出したら気づかれてしまうってことくらいはバカでもゴリラでも分かる。ので、代わりに心でショックな科白が大音量で流れた。

『ちょ、まっ……えぇえぇえ!? 斥候さーん!? 斥候さーん! 戦闘不能ですかァァァ!!』

 少し離れた茂みの陰でうつ伏せで昏倒している姿を観察するが――生きているのかこと切れているのか……それも分かり辛い。

 しかし、まだ息がある可能性がある――放ってはおけない。
 後から来るという前衛の人……はまだ来ていないか。

「いたりしないかな……。あの人やばいよ焦るぅ~」

 やきもきしながら一応辺りを見回して。気配を探った。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にグラントさんが現れました。
グラント > 「少し遅れちゃってるかね」

ギルドでゴブリン退治というある意味慣れた依頼の応援を受けて現地に急ぎ、遅れているという自覚はあるがそれ程焦りはなく。
その理由は先行している斥候はそれなりに経験を積んでいて無理をしない性格と聞いている事とヒーラーと二人では無茶をしないという考えていて。

「確かそろそろ巣が見える筈……おんや」

出来るだけ茂みを掻き分ける音を立てずに森を進んでいくとゴブリンの巣が見える所までつくのだが…。
そこにはゴブリンに囲まれ倒れる斥候の姿が見え、もう一人いるというヒーラーの姿がない。
最初は巣に持ち込まれたかとも考えたが巣から悲鳴も聞こえないのでそうではないとみて周辺を見回し。

「お宅がゴブリン退治の依頼を受けたヒーラーでいいのよね?」

少し離れた茂みの影でうつ伏せで居る人影を見つけては気配を消して近づき声をかけ、実は既にゴブリンにやられたではないかと怪我の有無を確認するように視線を走らせる。

ティアフェル >  茂みの陰に潜んで、早く助けに行かなければ、と焦りながら周囲をきょろきょろと窺っていると。

「!」

 いた! ちょーど来た!
 多分この人だ、と近づいてきたそちらをロックオンして認識。
 そちらから声を掛けられて確信する。良かった、この人が例の前衛さんだ、と少々安堵し。
彼から問われた内容についてまず首肯して。

「そう、あなたが今回の前衛さんね? 良かったぁ……あの、先行してたらしい斥候の人が見ての通りやられちゃってて……早く助けなきゃ――
 ――とにかく斬り込んで!? 蹴散らして!?
 わたしは回復に専念するからゴブ達よろしくね?!」

 スタッフを構えて中腰で。
 斬り込むのに合わせてこっちは負傷者の状態確認からの回復を行おうと、早くも集中状態に入り。

グラント > 「それで合ってるよ。あー……あいつは無茶しないって聞いてたんだけど良い格好でも見せようとしたのかなあ。
はいはい、そんじゃおじさんが切り込むからあいつが任せるよ?」

本当ならゴブリンの数と弓持ちが居ないか程度は確認したいがそんな時間もなく。
今は無事だが何時ゴブリンが斥候を殺すかもわからない状態なら仕方ないかと頷き。

「…へぇ」

突っ込む合図をしようとすれば既に集中状態になっている事に度胸はあると感心。
これなら大丈夫そうだと思えれば槍で自分の肩を数度叩き。

「こっちにあいつらを向けさせるから頼んだよ?」

それだけ言えばワザと大きな音を立て藪を突っ切り斥候を囲むゴブリンに向かい槍を振う。
今にも斥候に手をかけようとしているゴブリンを薙ぎ払い一撃で始末すれば返す石突で反対のゴブリンの腹を突いて吹き飛ばす。

「未だ、そいつを連れて行け!」

突然の襲撃に浮足立ち後ずさるゴブリンが斥候から離れれば間に割り込み、少女に向け大きく声をかける。

ティアフェル > 「何がどうしてあんな残念なことになったのかは、後よ。
 ――頼んだわ。こっちは任しといて!」

 少人数作戦で割り当てているだけあって、今回の巣は出来たばかりの小さなものでホブゴブリンやゴブリンロードはいない……だろうとはされている。そのくらいしかギルドでの情報はない。飛び道具を駆使する奴はいるかも知れない。
 
 すぐに施術できるように下準備はして、彼が斬り込むタイミングを見計らっていたが、注意を大いに引き付けるように騒がしくゴブリン達へ向けて槍を揮っていくのに合わせて、一瞬すべてのゴブリンの注意を向いたのを確認してすぐに飛び出して行き。

「連…れてけったって……駄目よ! 大分出血してる! 傷を塞がないと動かせない!」

 まず昏倒している斥候に息があるかどうかを確認する。腹から血を流して意識を失ってはいるが息はあるようで、連れていけと云われて即座にノー。
 この状態の男一人を安定して担いで移動できるほどの力もない。身体に負担を掛けてしまい、動かしている間に出血多量で本格的にロストさせてしまうかも知れない。

「お願い、施術はすぐ終わるから少しだけ防いでて…!」

 取り敢えず傷を塞いで出血を留められれば動かせるし、あるいは行動不能状態を脱してやれる。叫ぶように懇願して、刃物で切り裂かれたらしい傷口を抑えつけ。毒などは食らってないか確認し。

グラント > 後ろからの頼もしい声と共に次はどいつだと視線を向けるが向かってるゴブリンは現状はいない。
一瞬で二匹の仲間がやられた事に警戒をしているように動けないゴブリンを睨みつけ少女が斥候を連れて下がるのを待つが…。
聞こえた言葉に困ったというように片手を槍から離し頭を掻く。

「そこまで重症ならしかたないねえ。なら治療を優先しちゃっていいよ」

その慌てた声と出血と聞くと動かすのは不味いかと直ぐに下がらせるという考えを捨てる。
経験上出血の多い時に動かせばさらに出血してそのまま、そう言う事もあるのは身に染みて知るだけに直ぐに治療にと指示を変え。

「はは、おじさんに任せなさい。少しだなんて言わずにいくらでも稼いであげちゃうよ」

叫ぶような懇願にゴブリンから完全に視線をそらさずに軽く振り返り笑みを見せて任せろと請け負い。
その視線をゴブリンに戻せば槍を構え直し…。

「今巣に逃げるなら追わないであげるよ?けど…向かってくるなら悪いけどね?」

睨みつけるようにゴブリンを見据え穂先を落とし…視界のゴブリンの一匹が僅かに、後の二人を狙う仕草を見せれば閃光と言える一撃で同を貫き別のゴブリンに叩きつけ迂闊に動けないように牽制を行い時間を稼ぎ始める。

ティアフェル >  起こして起き上がらせて肩でも貸して逃げられればそうしたが――残念ながら現状は割と重症なようで。
 動かせないというヒーラー判断を受容してもらって、大きく肯いて。

「即効やっちゃうから、前衛さんお願いしまーす!」

 敵のあしらいを全面的に委任して、集中状態からの詠唱に入る。
 充分頼りがいのありそうなアタッカーであるようだと認識すると、治療以外の一切の事柄に意識は向けられず。
 血の止まらない傷口にスタッフを翳し、

『痛みを取り去り・傷を塞げ・癒しの光…ヒール!』

 仰向けにさせた斥候の傷口からは毒素などは認められず、通常回復を行う。
 詠唱ののち、翳したスタッフの先端から生まれた淡い暖色の光が傷口を覆い、暖かく癒していく。
 成功すればみるみる内に傷は塞がり。蒼白状態だった顔色が徐々に血の気を取り戻して行き。

「よっし! 完了! ちょっとこっち退避しまーす! そっち引き続きよろし、k――おお。余裕だね、じゃよろしく!」

 動かしても問題ない状態になるまでに持っていくと、血液が失われた分ポーションを飲ませて完全回復させてから戦線に戻そうと、一度その場を離れようと、一人槍を駆使してゴブリンを蠅でも追い払う顔用に蹴散らしている様子に目を瞠りつつ。
 一度退避していく。

 戻ったら案外終わってたりして――と考えながら、完全に怯んで巣へ逃げるゴブリンと、逆に騒ぎを聞きつけて巣から出てくるゴブリン。ゴブリンが塒にしている洞窟の入口はしっちゃかめっちゃかとなっていた。

グラント > 「頼りになるねえ。そこまで言い切れるヒーラーは貴重なのよ。
そうそう、おじさんの名前はグラントよ」

本当ならもっと緊張感を持つ場面であるが少女を信じているよ言うような気軽な声。
ただ前衛さんという呼び方が気になり名前を一応名乗っておき。
自分の後ろで何をされているか察するだけの頭があるゴブリンが襲い掛かっては来るが槍の長さを生かし突き刺し薙ぎ払いと数を減らし。

「早いねえ。こっちは任されるからそいつの避難は任せるよ」

背後の離れていく足音に時間稼ぎ終了となれば後にやる事は決まっている。
少女が戻ってくるまでに出来るだけ数を減らしておくだけ。
逃げるゴブリンと巣から出てくるゴブリンで滅茶苦茶な洞窟の入り口。
口元に笑みを浮かべればそこへと突っ込み槍を振り回し一気に数を減らしていく。

ティアフェル >  彼も充分頼りになる前衛さんだった。
 ベテラン臭というか、戦い慣れた風が安心感が持ててモンスターを気にせず治療に集中できた。
 お蔭で早く処置が終わり、ゴブリンの巣から充分距離を取った岩陰で斥候を介抱する。
 ポーションを服ませて状態を確認し、問題ないと判断するともう少し休憩してから戻ってくるように告げて、自分は先に巣の前に駆けていき。
 一人余裕で善戦している様子の槍使いに声を掛けた。

「ただいまー! グラントさん!
 大丈夫ー?って…全然大丈夫そうね。
 申し遅れました、が――!」

 云い掛けながら、見たところ弱そうなヒーラーが出て来たのを見て即座に突進してくるゴブリンの脳天にスタッフの先端を叩き込みながら、

「わたしはティアフェルー!
 趣味はゴブリンイジメー!」

 遅ればせながら名乗りを返し、最後はタチの悪い冗談を付け加えて、斜め後方から飛びかかってこようとするもう一匹を蹴り飛ばしながら。

「どうする? 制圧しちゃうー?
 斥候さんももう少ししたら復帰してくるよー」

グラント > ヒーラーで積極的に動けるというのは中々に貴重な人材。
少なくとも少女ほどの若さで積極的に動けるヒーラーに出会ったのは中々になく今回の依頼は当たりあと頬が綻び。
その貴重なヒーラーと斥候を守るためにと槍を振り回してらしくもない大暴れ。

「もういいのかい?この程度ならおじさんはまだ大丈夫だよって…」

案外早く戻って来た事につい視線を向けた隙にゴブリンに抜けられ慌ててしまうが…。
そのゴブリンの脳天にスタッフが叩き込まれると、マジ?と見てしまう。
随分とやんちゃなもんだと苦笑を見せ。

「ティアフェルちゃんね。その趣味は若い子にどうかと思うよ?」

それが普通というようにちゃん付けで名前を呼び、冗談だよねというように視線を向けるが更に一匹を蹴り飛ばす様子に本当にと考えてしまい。

「だったら斥候を待っとこうかね。二人でやっちゃったら仕事してないになっちゃうからね」

一応は斥候の事を考えての提案。
巣の表に居たゴブリンは殆ど駆除をしてしまい、後は巣にどれだけ残っているかという状況ではあるが…。

ティアフェル >  積極的に動き過ぎて破滅的に陣形を崩すという評判の――性格難ヒーラー。
 中身ゴリラ。
 ガンガン槍でゴブリンを蹴散らして無双状態の現場に戻って、「すっごーい」と反射的に賞賛し。まだ余裕だと口にする声に弾んだ声で、

「強いね、グラントさん!
 ヨッ、ゴブリン無双!
 ――ティアでいーよ!
 冒険者っぽい趣味っしょ」

 どうかと思うという突っ込みに大して、悪戯っぽく笑って見せる表情だけは無邪気なもんだったが――、その後、ぴくぴくしているゴブリンの頸椎を容赦なく踏み潰す様子は――ただの荒くれ者だった。

「はぁーい。中の様子も分かってるんだったら聞きたいしね。
 ちなみにわたしの他の趣味は料理とレース編み。
 グラントさんはー?」

 斥候の調子が戻るまで、ゴブリンの残りを潰して待機。素直に肯いて、元気なゴブリンはお任せして、動きの弱った輩に止めを刺して片手間で雑談して待つこと数分。

「――あ、お疲れ。だいじょぶ? 中の様子は?」

 回復して戻って来た斥候が軽く頭を振りながら、油断したと謝罪をして。
 奥まで潜る前に気取られて巣穴の前まで退避してきたところやられたので半ばまでの情報しかないが、ギルドからの情報通りホブやらロードやらシャーマンやら面倒な強ゴブリンはおらず、小物ばかりだが数はそれなりにいそうで、捕まっている人間などはいなさそうだったとのこと。

グラント > 「これでも元騎士だからゴブリンに負けてると流石にね?
それじゃティアちゃんって呼ぶよ。
らしくはあるけど女の子にはちょっと過激だねえ」

悪戯っぽい笑みの無邪気な顔と容赦なくゴブリンを踏み潰すギャップに一瞬だけ口元が引きつり。
そう言えば前衛ばりに武器を振り回すヒーラーの噂を聞いたことを思い出しまさかと…。

「そう言う事、もし罠があったらおじさんは兎も角ティアちゃんは最悪な目にあっちゃうしねえ。
そっちの趣味の方が似合うよ、本当に。
おじさんの趣味は釣りと訓練かな?」

そんな話をしながらもゴブリンの残りを掃討していき。確実にとどめを刺さなくとも少女がやってくれるなら楽なものであっという間に片付き。

「無事で安心したよ。遅れちゃってごめんねえ」

謝罪をする斥候に気にしていないと笑みを向けて手を揺らし。
そして話を聞くと半ばまでの情報しかないが強いと言えるゴブリンはいないというギルド情報が正しいならさほど脅威ではないと考え。

「よし、それじゃ大掃除といこうか。斥候が前、その次がおじさんとティアちゃんね」

それで行こうと笑えばいつでも斥候と少女を庇える位置に立ち、巣の中へと進んでいく事に。

ティアフェル > 「っへー! さっすがー。
 騎士から冒険者なんてそりゃまた都落ちだねー。
 っふふ。だってゴブリン滅ぶべき!」

 にこにこと屈託ないツラで笑って、お菓子の話でもするような調子でゴブリン撲滅推進発言。
 
「ともかくって、あなたも死ぬよ? わたしは犯される前にソーゼツに舌噛んで死んで悪霊となってゴブリンを呪う邪神となってやる。
 判った、じゃゴブリンイジメの趣味は――内緒にしといて?
 釣りかー。いーね。どっかおススメスポットあるー?」

 ゴブリンの巣の前では冒険者二人の働きでゴブリンの亡骸が着実に詰まれ。
 そして斥候の情報を耳にして順当な陣形案が出ると首肯しつつ。

「やっぱぁ後ろですよねー。うぃー。よろしくお願いしまーす。
 ところでグラントさん? 洞窟の中狭いってよ。
 槍大丈夫? サブある?」

 当然後衛ポジ。うっかり前に出ないようにしたい、したいもんです。
 ついでに槍を揮う前衛にゴブリンの狭い巣の中ではリーチの長い武器ではやり辛いのでは、と余計なことかも知れないがサブウェポンなどお持ちかと小首を傾げた。


 そして、洞窟へ潜ると斥候が途中までは知った道。足元の危うい場所や別れ道の注意。横穴への警戒を促しつつ、途中数匹のゴブリンに出くわしつつもなく進んでいき。

グラント > 「ずっと騎士だったからねえ。
そろそろ新しい事をやってみたくなったのよね。
ゴブリンは確かに滅んだ方がいいかな」

騎士時代にもゴブリンの討伐は何度も経験があり、その通りと同意をする。
ゴブリンは百害あって一利なしと笑みを見せて。

「最後は死んじゃうけど…おじさんよりティアちゃんの方が悲惨って……おっかないねえ。
おじさんは口が堅いから安心していいよ。
そうだね……お勧めのスポット、今度教えてあげるよ」

このまま戻ってもしばらくはゴブリン被害が出ないぐらいには駆除し積まれた亡骸。
それは後で焼くとして一番無難な陣形での探索に。

「ヒーラーが前はおかしいいからねえ。ちゃんと後ろにいるんだよ?
大丈夫大丈夫、ちゃんと剣もあるよ」

なんとなくゴブリンを見れば突っ込んでいきそうな少女に一応釘を刺し。
狭い巣の中で槍は流石に使えないと…帰りに回収するとして立て掛け予備のショートソードを手にして見せる。

そして斥候が知った道は危うい場所や別れ道で指示を仰ぎ、警戒をして進めばゴブリンに遭遇しても問題は無く。

「そろそろ一番奥かな?」

出くわすゴブリンを倒しながら進めば微かに聞こえる残っていると思われるゴブリンの声。
きっとこの先がそうだと判断し、一気に乗り込むかと視線で二人に問いかけて、

ティアフェル > 「そんなもんかなあ。
 もったいない気はするけど、人それぞれか。
 でっしょー! さよならゴブリン!」

 取り敢えずここの連中は一掃してやる気概。同意を受けて満足そうに、にっこりしながら殲滅作戦に乗り出した。

「ひっどいモンスターだよね。雑魚の癖に。雑魚だからか?
 よろしくー」

 口外しないことと、釣りのポイントを纏めてお願いして暢気にひらりと片手を挙げ。
 そして巣の中を進みながら注意に、分かってますぅーとアホ毛を軽く振って。

「そうよね、おかしいのよね。でもさ、臨機応変って言葉もあるじゃない?
 だよね、さすがに槍じゃ引っ掛かるもんね」

 持ってきてない訳がないか、とショートソードを装備する様子に肯いて。

 斥候が岩壁を叩き、洞窟の奥まった場所が多少開けていることを確認し、耳を澄ませてはある程度ゴブリンが密集しているようだと告げ。罠を解除した上で、斬り込むならば先に行ってくれと伝えて下がって中衛に位置しようと。

「わたしはオッケィー。
 あ、そうそう、強壮剤……持ってきたから服んでおいて。合わない体質とかではない?
 えーと斥候さんはさっきポーション服んだからやめとこう。副作用が怖い」

 身体強化魔法などエンチャンター的なことはできないが、興奮作用、痛みを鈍らせる作用、神経を強化する強壮剤の調合技術はあり、一応用意してあったので、前衛を務める彼に渡し、斥候には薬の連続服用はやめとこうと。