2020/02/23 のログ
イルルゥ > 「……確かに、そうですけど…。
もう少し、連携を促せればこういった事態にもならなかったかもしれません…」

少ししゅん、と落ち込み。
自分がもう少し頼りになる風体だったなら、説得も効いたかもしれない。
そんなことを思い、申し訳なさそうに。

「それは…、居ない事に気づいたら、探さないわけにもいきませんよ。
こんな怪しい人とパーティ組んでくれてるんですから」

確かに、フード姿で、近づくことを拒絶するというのは奇妙に映るだろう。
それは自覚しているため、それでもパーティを組んでくれた人は助けたい。

「負傷者…すぐに逃げたためか、先ほどのティアフェルさん以上の負傷は無かったように思います。
……放っておかれてないといいのですが」

外に出たら乗ってきた乗合馬車が無い…なんてこともあり得る。
普通であれば、一人ではぐれた仲間を探すというのは自殺行為でもあるからだ。

ティアフェル > 「しょーがないよ。所詮寄せ集めのパーティで、指示なんか聞いちゃいなかったでしょ……ま、それはわたしもあるけどさ」

ついついつい前に出てどつきに行っちゃう系ヒーラーは微苦笑気味に頬を掻いて、落ち込む様子に気にしない気にしない、と気楽そうな仕草で片手を振った。
誰か一人が悪かった訳ではないし、他の連中は自分が悪かったと反省などなさそうだし。

「そういう考え少数派だよ。実際イルルゥしか来なかったしねえ。根性あるよ。冒険者なんて7割くらいは怪しいもんだから、接触障害が一人くらいいたってフツーフツー」

ひらひら、とまた気楽に手を振って笑った。事情があるのだろうとあまり気にしてはいなかったが、一応気は遣う。必要以上に近づいたり触れたり覗き込んだりしないようには。

「そっか、なら良かった。――ぁー、あと、わたしのことはティアでいいよ。皆そう呼ぶから。
あーね。……有り得る。そうしたら誰からぶん殴ろうかな」

負傷者がいなかったことは安堵した。馬車がないという危惧はぬぐえないが、その場合諦めて地道に歩いて帰る他ないだろう。無事戻ったら改めてキレるが。

イルルゥ > 「助けに入って驚きました。何匹か殴り倒してましたし」

思い返してみれば、噛みつかれるまで耐えていたのだ。
どつきに行ってしまうからこそ、ヒーラーとはいえ強いのだろうと考えて。

「そう、でしょうか。…あはは、ありがとうございます。
自分から触る分には、ある程度平気なんですけど。
…どうしても、他の人に触られるのが苦手で」

苦笑いをローブの内から覗かせて。
戦闘中も、組技などは使わず、最低限の接触で戦うよう意識もしている。
相手の気遣いに、じんわりと心が温かくなって。

「優しいですね、ティアフェル………、えーっと…ティア、さん?は…
…私も、イルとか、呼びやすい呼び方で大丈夫、です」

他人を呼び捨てにすることなど、ほとんどない。
これもまた、深く人と付き合ったことがほぼ無い故だろう。
だから少しだけ戸惑って結局さん付けに。
お返しに、自分も名前を呼ぶくらいなら好きにしても良いと。

「あまり事を荒げると、私達までギルドに怒られてしまいますから…馬車が無ければ、報告するだけで後は任せた方が…」

イルルゥも、そうなった際には怒るだろう。
けれど、自分たちの立場まで危うくなっては仕方ない。
告げ口のような形にはなるが、それが一番だろうと。

ティアフェル > 「えへへっ。いやー、今日びのヒーラーは華麗にモンスターをタコ殴りにできなきゃネッ」

なんだかお茶目を取り繕って物騒な発言をカマしててへぺろしている――ゴリラヒーラー。前衛を押しのける癖ははっきりいって連携においては邪魔者である。

「んー。女の子だしね。そういうことアルアル。
いーんだよ、世の中痴漢も多いし。触んなセクハラっつってぶっとばしちゃえ」

乙女の特権、とばかりにぐ、とサムズアップして煽る。
触られたくないことってあるよねー。と明後日な納得の仕方をしてうんうん首肯し。

「さん、も別につけなくっていーけど。
そ? じゃあ、ルゥちゃんって呼ぼうかなー」

アリかな?と小首を傾げて。結構馴れ馴れしい女。
話し方もまったく気にしなくてヨイヨイとひらひら手を振る。
こっちも全然言葉遣いは荒いのだしと。

「いーや。チクるなんてせずにわたしゃ真っ向から『こらー!』つってゲンコだね。大丈夫、ルゥちゃんの分もカマしとくから。怒られるのなんて慣れっこだしへーき!」

雑な性格のゴリラは、に、と気安く笑って負かしとけとばかりに胸を叩き。
密告なんて冷静な真似は似合わない。

イルルゥ > 「ふふ。華麗に、というにはスタッフが血まみれですね」

くすくす笑い。
陣形を乱すことはあるだろうけれど、それでも、この明るさは自然に笑いを誘われる。

「…何人か、ぶっ飛ばしはしました。
それ以来、誘ってもらえませんけど」

既に前科持ちであるらしい。
けれど人の嫌がることをする輩はぶっ飛ばされて当然だ。
あのコボルトたちのように臓腑をぶちまけなかっただけ有情だろう。

「ルゥちゃん。…いいですけど…、じゃあ、私も…ティア、で…いいです、か?」

まだ言葉は硬いけれど、一先ず少し躊躇いながらも呼び捨てにはする。
女の軽い雰囲気に乗せられて、楽しそうに。

「…わかりました。怒られたら、また私と冒険、いきましょ。…気晴らしに」

もじもじとしながら、自分から次の冒険に誘う。
先ほどは硬かった態度。
しかし、この人は良い人だとじっくり話すことでわかれば、完全固定ではないにしてもパーティを組むことに忌避はない。

「そろそろ、洞窟から出ましょうか。ジャイアントバット何かに襲われたら面倒ですし…」

コボルトに比べれば弱いが鬱陶しい、洞窟の入口辺りに良く生息する魔物の名前をあげつつ。
息も整ってきたようなら、外に出ようと提案する。

ティアフェル > 「げ……マジだ。あーあ。落ちるかなー」

指摘されて血みどろのスタッフを見て眉をしかめる。沁みついてなければいいなと肩を落とし。

「おお。すでにやっちゃった?
くわばらくわばら……。まー、触んなつって触る方が悪いでしょ。気にしない気にしない。引き続きカマしといていいと思うよ。GO」

 肯定的に首を縦にして。軽く拳を握ってさらにあおる様な所作。
 死屍累々と転がっていたとしても、「しょーがないよねー」で笑って済ませそうな勢い。

「いーよいーよ。そう呼んで。敬語もそんな気にしなくっていーし」

気楽にいこーと。非常に暢気に笑いかけて少しは解れて来たかな?と小首を傾げて眺めては。

「いーね!そうしよ! ルゥちゃんが怪我したらわたしがめっちゃ治してあげるから、ガンガンいこーぜー」

喜んでふたつ返事で誘いに乗る。
遊びに行くようなお気軽さでクエストに応じて。
2人くらいでも行けるような狩場ならば今回のようなことにはならないだろうし、何より陣形陣形と拘らなくてもいいのでやりやすそうだ。

「そうだね。アイテムもドロップしないし、食べられないしね」

襲ってくるのはいいが、何も利益がない魔物は面倒くさいだけだ。素直に肯いては、大分気持ちも呼吸も落ち着いたので促す言葉に背中を預けていた壁から離れて、スタッフを握り直して共に出口を目指そう。こっちだったっけね?と軽く怪しい発言を零しながらも――。

イルルゥ > 「あまり暴力は振るいたくないんですけど、どうしても」

困ったように笑い。
ただ、自分の体質などを知られるわけにもいかず。
できることと言えば自己防衛くらいだ。

「じゃあ、えっと。……これからも、よろしく。ティア」

敬語を使わないことなど、どれくらいぶりか。
少し小さな声で言葉も砕け始めながら。
簡単な依頼であれば、問題なく遂行はできるだろう。
この陽気なヒーラーと一緒なら、楽しくクエストができそうだ。

「煮ても焼いても獣臭さすぎるらしいですね」

などと魔物の味の話でもしながら、こっちですよ、なんて言いながら。
ただ外に出てみればやはり、死んだと思われたのか馬車の影も形もなく。
歩いて帰ることになり、二人とも愚痴を言いながら王都へと向かったのでしょう―――

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からイルルゥさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からティアフェルさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にサナさんが現れました。
サナ > ささやかな納品を済ませた帰り道、久し振りに長い距離を歩くと次第に足が熱を持ち始める。
お礼にと貰った酒の小瓶も重たく感じられ始めて、歩みが次第に鈍さを増す。

街道の大通りから小道へと不意にそれて、少し歩いた先。
細木の根本を跨ぐよう腰を下ろして、ほっと息を零す。

サナ > 重いなら、減らしてしまえばいい。
左手に下げていた紙袋を開き、中から小瓶を取り出す。
不透明な小瓶は掌に収まりそうな小ささのもの。
しげしげと眺めてふたを捻ると、密閉された香りが外気に流れ出てくる。

濃密な甘い香りに鼻先をすんと鳴らし、瓶を傾けて喉へと流し込む。

「…ぅあ、」


通のよさと裏腹に、灼けるような感覚が内を伝い、思わず声を漏らす。強かった。くらりと揺れる視界に、幹へ背をもたせ掛け。