2019/10/20 のログ
■ルチア > のんびりと水浴びをして、暫し後。
元通り身支度を整えて、娘は再び王都を目指す。
街道を使おうとしない道行きは、恐らく通常よりだいぶ時間がかかるであろうけれど――――――。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からルチアさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にタマモさんが現れました。
■タマモ > ここはメグメール自然地帯、そう深くはない場所だ。
危険度はそう高くなく、現れるのも弱い魔物が大半か。
時折、冒険者も見掛けるが、この付近で見る者は、王都みたいに己を追ってくるような輩はそうそう居ない。
そうした意味では、少女としても、かなり安心してのんびり出来る場所とも言えよう。
そして、魚がよく釣れる河川が流れている、これ大事。
と言う訳で、少女は居るのは、そんな河川の畔。
目的はもちろん、右手に持った釣竿を見て分かる通り、釣りだ。
ただ、よく釣れるとか謳っておきながら、側に置いたタライには、一匹の魚も見られない。
それを見れば、まだ来たばかりと分かるものだろう。
「さてさて、最近は夜釣りが多いが、まぁ、良い。
今日は、どんなもんじゃろうかのぅ」
側に浮かぶ狐火、その灯りを弱めながらに呟く。
今日の釣りは、好調か不調か、それはまだ分からない。
■タマモ > さらさらと流れる、河川のせせらぎに耳を傾ける。
こうしていると、あれだ、心が安らぐ…みたいな、そんな感じ。
危険が伴う、面白味のある事、少女はそちらのが好みだ。
なのに、こうしている事も多いのは、暇が過ぎた為に無茶をしそうな心を鎮める為、と言うのが大体の理由だったりする。
つまり、あれだ、少女が釣りをしている時は、危険度が高い場合もある、と。
こうした時間も、嫌いではないのだから、単に釣りをしている場合もあるが。
果たして、今回は、そのどちらなのか…
「ふむ…」
ゆらゆらと、釣竿を揺らす。
軽く引いたりと、具合を確かめたりも。
まだ始めたばかりだ、そうそう期待をするものでもない。
でも、まったくない訳でもないのは仕方無い。 [1d6→1=1]
■タマモ > それなりに、経過する時間。
水面に垂らした釣り糸は、今だ反応も示さない。
かくん?少女は、軽く首を傾げる。
「………なかなかに、来ぬようじゃのぅ…」
ひょい、と釣竿を振るい、水中の釣針を引き寄せた。
狙い違わず、ぱしん、と上げた手の平に、釣針は収まる。
ちらり、と見てみるも、餌はしっかりと付いていて。
「むむむ…もう少し、様子見じゃな」
ひゅんっ、釣竿をまた振るい、釣針を河川の中央付近へと投げ込む。
ぽちゃん、と水面を叩き、再び餌は水の中。
再び、河川の付近は、僅かな灯りのみで静寂に包まれる。
■タマモ > ぴくん…不意に、少女の耳が揺れる。
そんな反応は見せるも、釣りの姿勢は崩さないが。
視線は、釣り糸の垂らされた、水面を見詰めたままだ。
「とは言え…このままも、あれじゃのぅ?」
誰に言うでもない、誰に聞こえるものでもない、呟き。
一休憩、みたいな感じに、かたり、と釣竿を傍らに固定する。
軽く腰を上げ、ぐぐーっと体を解すように、伸びをしてみせた。
今居る位置より、少し離れた場所。
少女は、そこに僅かな気配を感じたのだ。
さすがに、それが何者であるか、その存在は分からない。
だが、釣れずのこの状況、それに少なからず、気がいってしまうのだ。
■タマモ > そして…次の瞬間、ぐるん、と少女の体は背後を向いた。
その姿は、気が付けば、その場から掻き消えた、そう見えるだろう。
………消えた少女は、離れた場に現れていた。
もちろん、それは、背後に感じた気配の側だ。
そこに居たのは、一匹の魔物。
名前は、当然のように分からない。
だが、確か集団行動をするような魔物、だった気がする。
それがここに居る、と言う事は、獲物の様子見、と言った感じなのだろう、と予想が付く。
不意に消えた少女に、その場を見遣ったまま、戸惑いの様子を浮かべている。
背後の位置に現れた、少女の存在には、まだ気付いていない。
「あー………面倒じゃからな、悪いが、少し眠っておれ」
すぅっと伸びる少女の手、掛ける言葉に気付いた時には、もう遅い。
伸ばす手が、魔物の頭部、その左右を抑えるように、がしっと掴む。
びくんっ…その身が跳ねたと思えば、そのまま、崩れるように倒れてしまう。
よく見れば、ただ寝ているだけ、と言うのは分かるだろう。
「やれやれ、他の連中が来ると、より面倒そうじゃのぅ…」
はふん、溜息を一つ、そう呟いた。
再び、少女の姿が消え、改めて、元居た位置に現れる。
掛けたままの釣竿を手に取れば、ぽんっ、と側に置いたままの、タライと共に消してしまう。
あの手の輩は、なかなか仲間が戻らないと、様子を見に、もう数匹来るだろう。
その前に、さっさと撤収、それに限る、と言うものである。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からタマモさんが去りました。