2019/09/10 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にラファルさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にラフェルさんが現れました。
ラフェル > 【名前一文字違いのミスです。後が正しくで】
ラフェル > メグメール自然地帯。
広がる森林の中に、ぽつんと泉があった。
そう大きくは無いが、小さくもない。
その傍らに、緩やかに舞い降りたのは一人の少女。
微風に揺れるふわふわとした金髪、その頭上に輝く輪と白き翼を持つ、所謂天使と言う存在。
ゆっくりと開く瞳は澄んだ蒼色で、静かにと湧き出でる泉を見詰める。

今、ここに少女が居るのは、いつものように声を聞きやって来た訳ではない。
空を舞い、次に届く声を探っている時に泉を見付けて、であった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 天使が舞い降りた泉。
そんなことをしらぬ冒険者はガサガサと藪をかき分けそこへとたどり着く。
当てずっぽうでたどり着いたわけではなく、ここに泉があると知っていたからなのだが…

「ふー…やっとひといき……っ、と?」

依頼のさなかの休憩、野営地として
以前来た時に覚えた泉の場所。
よもや先客がいるとは思わず目を丸くしてしまった。

ラフェル > 「…?」

草葉を掻き分ける音がしたのだから、気付くのは当然の事か。
それが、休憩と言う同じ考えで現れた相手とは知らない事だが。
ゆらりと、現れた相手へと視線が向けられる。

「…どうか、なさいましたか?」

瞳に映る相手の様子に、小首を傾げながら問う。
声を掛けるのに、少しの間が空いたのは、その理由を少し考えていたからだ。

ブレイド > 「うぉっ!?」

不思議そうに声をかけられ、思わず驚いてしまう。
なぜなら、その姿は人に近いのだが明らかに違うものだったから。
白い翼に光輪。異種族…魔族とも違う
いわば天使。そんなものは今まで見たこともなかった。
だが、こちらを見つめる瞳には害意は見えない。

「あーえっと、人がいるとはおもわなくてよ…邪魔しちまってわりぃな」

なにをしているのかはわからないが、小さく頭を下げる。

ラフェル > 「え…あ…」

声を掛けただけなのだけど、驚かせてしまった。
相手のその反応に、逆に少女も少し困ったような表情を見せる。
返される言葉と共に頭を下げられ、考えるように俯き気味に。

「いえ…邪魔だなんて、私は偶然に来ただけで、何をしていると言う訳でも無いんです。
それに、私の方こそ、何かあって来たのでしたら、邪魔になるかもしれませんし、驚かせてしまって申し訳ありません」

そう伝えれば、同じように、頭を下げて返す。
頭を上げ、続けてこう伝えよう。

「あの、離れた方が良いのでしたら離れますが、如何致しましょうか?」

ブレイド > 離してみれば、少し控えめな少女といった印象。
驚きを見せたこちらとは対象的に少し困り顔。
こうなると逆に申し訳なくなる。

「あ、ああ、ワリぃ。見たことねぇ感じだったからよ。
ハネとか…その頭の、なんだ?光ってるやつとかな。
少し驚いちまった。アンタのほうがびっくりしちまっただろ?急にうさんくせぇやつが出てきてよ」

こちらに頭を下げ返す少女にひらひらと手を振って苦笑する。
顔を上げるように促しつつ荷物をおろし

「いいっていいって、ちょっと休憩に立ち寄っただけだし
アンタもこんなとこにいるんだから割と疲れてんじゃねぇのか?
自然のもんを独り占めしようなんておもわねぇし、きにすんなって」

とはいったものの…こんな森の中に、こんな軽装で?
近くに住んでいるのだろうか?
このあたりに人の住めそうな小屋などあっただろうか?

ラフェル > 言葉に対する反応は…相手もまた、少し困った感情を感じる。
余計な事をしてしまったかと、そんな事を考えながらも、促されるままに頭を上げる形で。

「そう、かもしれませんね…どうしても、会う方を驚かせてしまうようで…どうも申し訳なく。
それと、これは、その、見習いですが…天使ですので。
後、あれです、胡散臭いなんて事はありません。
そんな人ではないと、分かりますから」

ふわりと、柔らかな笑みを浮かべながら、相手へと言葉を返してゆく。
少しだけ途切れ途切れになるのは、言葉を選びながら伝えているから、だろうか?

「そう、ですか。
…はい、せっかく見付けたものですから、休憩がてらにと。
でしたら、えっと…はい、では、少しだけ」

肯定するように、小さく頷いたりしながら。
ただ、見た目は休憩をしているのか、と思える感じだ。
ふわふわと、地面から僅かに浮いているだけで、どこかに体を預けたりして休めている、との感じはしないから。

ブレイド > 彼女はこういうが、自分の見た目を傍から見て
自分でも胡散臭くないとはいえない。
分かる…とはいっているが…

「ふーん、天使ねぇ。あれか?なんだっけ、天の使いって意味でか?」

この国の天の使い…だというのならば少し警戒すべきだろうか?
だが、人を見分ける能力があるというのであれば
自分がミレーだということくらいはお見通しなのではないか。
そして、この国の…ノーシス主教の天の使いだというのならばそれを見逃しはしないだろう。

だが、ほほ笑みを浮かべる少女の姿からはそんな威圧感は感じられない。

「おう、つか…結構森の深いとこだけどよ
どっから来たんだ?アンタ。あんま汚れちゃいねぇし…やっぱ飛んできたのか?」

少し浮遊している彼女。
翼も見れば、森を通ってきたとは逆に考えられない。
泉から水をすくい、小枝と葉っぱ、そして汗に汚れた顔を洗いつつ声をかける。

ラフェル > 「はい。ただ…その、天使とは言っても、見習いですので…
そんな大層なものでも、ない、ですよ?」

自分を見て、色々と考えている。
その内容までは見えないが、それは視えている。
相手にいつも、そうさせてしまう、と言う事には、いつも少し悩まされてしまうもので。
自身の存在がそうさせているだけに、複雑なものか。

だからこそ、少女は常に相手へと微笑む。
少しでも、その気持ちを和らげようと、そんな考えで。

「移動は、御覧の通り、飛行での移動ですね。
ここに来たのは、次の声を求めて移動をしていて、偶然に見付けたからです」

森の深い場所、少女にとって、それは大した意味をなさないだろう。
伝えた通り、空を移動手段にしている少女には。
ちなみに、広げていた翼は、今は畳まれている。
ある意味では、それが休憩していると、そう取れるかもしれない。

言葉を交わしながら、泉の水で汚れを落とす相手を、静かに見詰めていた。

ブレイド > 「見習いねぇ。オレにとっちゃそのほうが良かったかもしんねぇな。
ま、アンタが神ってやつの使いだってなら少し見逃してくれよ。
冒険者なんざ、それこそチンピラみてーな…悪いやつってもんだしな」

冗談めかして笑いつつ、顔を拭う。
ほほ笑みを浮かべる彼女に対しては警戒心を解く。
自分がミレーだとバレていたとしてもいなかったとしても
ここから自分に襲いかかってくるようなことはあるまい。

「声?」

次の声とは?何のことをいっているのかピンとは来ない。
今度はこちらが首を傾げて少女を見据える。
しかし、彼女もこちらをみていることに気づけば、ハッとなにかに気づいたように。

「あ、すまねぇ、先に使っちまって。アンタが先に泉に来たってのによ」

ラフェル > 「…?…見逃す…?
よく分かりませんが、何か誤解なさっているようですね。
私の出来る事は、救いを求める方に、ささやかな手助けをする、ただそれだけですから」

相手の感情の変化に、内心胸を撫で下ろしながら、そう答えた。
このまま、何か抱かせたままなんて、本当に悪く感じてしまうから。

「今、お伝えした通りに…救いを求める方の、声、です。
生きとし生けるもの、どんな存在であろうとも…私は、ただ、救いの手を伸ばすだけなんです」

自身の胸元に、そっと右手を添え、そう述べる。
それを聞き、相手がどう考えるかは、分からないが。

と、ふと気付いた事に言葉を掛ける相手へと、小首を傾げる。

「いえ、大丈夫です。
自然は、誰の物でも無い、でしょう?
ですから、ご自分が好きに思う通り、お使いになれば良いかと。
私の事は、気にしないで下さい、ね?」

ブレイド > 「ふーん…アンタいいやつなんだな。
なんか変なこといっちまってわりぃな」

救いを求めるものに手を差し伸べる。
彼女のいうことに嘘がないのであれば、相当な善人…というかお人好しだ。
そして、嘘を言っているようには見えない。
彼女の笑顔はそれこそ善人のそれだ。

「このあたりじゃ、救いがほしいなんざ声…そこらじゅうから聞こえんじゃねぇの?
それこそ、アンタの体がいくつあっても足りなさそうだ。
それに…アンタみたいなやつを食い物にするだって多い」

こんな薄着で、こんな薄暗い場所。
自分が山賊か何かであれば襲いかかられててもおかしくない。

「救うのもいいが、アンタも野党になぶられたりしねぇようにな。
天使ってだけあって、あんたどっかのいいとこのお嬢さんみてーに綺麗なんだしよ」

彼女が気にするなというのであれば、水をすくって喉も潤し。

「突っ立ってるだけで大丈夫か?逆に疲れねーの?」

羽を休めていれば大丈夫なのかもしれないが、天使というものにあまり馴染みがないのか
彼女に声をかける。

ラフェル > 「良い…のかは、分かりません。
そうする事しか、私には出来ませんから。
でも、そう思われているのでしたら、嬉しいものですね」

少女は、感謝をされる為に、それを行っている訳ではない。
自分はそうすべきだと、ある種、考えに縛られているから。
それでも、それによって救われる者達が居るのならば…確かに、喜ばしいもので。
そのままの笑顔が、気にしないで、と言っているように見えるか。

「あ…その、そうでもないんです。
私の聞き取れる、救いの声は…本当に、救われたい…そんな想いから、のものですから」

相手の言う通り、ただ救いを求める、ならば確かに多いだろう。
しかし、少女が聞き取れるのは、伝えた通りの、強い想い。
それは思っているよりも、少ないものなのだ。
それに、声を聞き取れる距離も、案外短いと言うのもあった。

「ご心配して頂き、ありがとう御座います」

そして、続く自分を気遣う言葉に、再び頭を下げて。
顔を上げれば、変わらぬ笑顔を向ける。

「その…これは、立っている、と言う訳でもありませんので…疲れはしませんね。
こうしている時は、えっと…寛いでいるのと変わりませんから。
でも、あの、気になってしまうのならば…こう、しますか?」

存在そのものが違うのだから、色々と、考えてしまうのは仕方の無い事。
少し考える仕草をすれば、そう答え、すっと地面の上に腰を下ろすように。
実際は、それでも、ほんの僅かに浮いている為か、服が地面で汚れたりはしないのだが。

ブレイド > 「いやいややってるとか、それしか考えられねぇってならまぁ…いいやつってわけでもねぇだろうけど
そういうわけじゃねぇんだろ?
だったら少なくとも、わりぃやつじゃねぇし、オレはいいやつだと思うぜ?」

水袋に水を補給して、ようやく一段落。
荷物の側に腰を下ろして一息つく。
野営もここでするつもりだったのだが…

「なら安心だ…つか、そんなもん聞こえてたら気が狂っちまうよなぁ。
にしたって本当に救われたい想いねぇ…」

安心だといいはするものの、それはそれでどうしようもない事態に直面しそうではある。
人の良さそうな彼女が心の奥底からの助けを求める声に応じれなかった場合
大きな悲しみを背負うのではないだろうか?
それとも天使だから、なにか奇跡的な力でもあるのだろうか?
考えても仕方ないだろうが、自分とは異なる存在を前にすれば色々と思いを馳せてしまうものだ。

「はは、すまねぇな。こうやって座り込もうって時に立ってられると
ちょっと落ち着かねぇっていうか…」

存在の違いからか、初対面の相手だからか、少女の態度は距離があるように見える。

「そういえば、アンタ腹とか減ったりするのか?」

ラフェル > 「…救いたいから、何かしたい、出来る限りの事を…
そうですね…ただ、それだけではない…と思います」

相手の言葉に頷きながら、呟くように、その思いを伝える。
そして、その言葉と共に、もう一度頷いた。

「はい、心の底からの、叫び…みたいなもの、でしょうか?
それでも、辿り着いたとして、必ず救える訳でもありません。
間に合わなかったり、力足らずで救えない事もあります。
…だから…そんな事を、一つでも少なくしたいから、もっともっと経験を積まないといけません。
そうなろうとも、一歩進んだ事には、変わらないのですから」

再び相手から感じる、感情。
何か思う事があるのならばと、その言葉から続く、自分の思いを語って。
言葉の終わりに、ぐっと、小さな拳を握るのであった。

「はい、そのようですね?
別に、これはこれで寛げはしますから、構いません」

存在の違いもあるし、初対面なのもある。
が、実のところ、そう思える一番の理由は、こうした場面に対する対応に慣れていない、と言うのがあるのだが…
まだ、それを知るには至らない、だろうか?
普段ならば、声の相手を救い、すぐに立ち去る…それが常だからだと。

その後の問いに、少女は、また少し考える。

「空腹感は、そう感じたりしませんね。
でも、まったく食事を摂らない訳ではありません。
それに、食事を摂る行為そのものが、その…数少ない、楽しみの一つ…では、ありますから…」

食事も、睡眠さえも、そこまで重要とはしない。
それでも、重要としていないだけで、出来ない、何も感じない訳でもない。
考えた結果、少女は、少し言い難そうに答えた。
そうした行為によるそう言った考えは、あんまり良しとはしない、と言う考え方を教えられてきているからで。

ブレイド > 「人を救うのが生きがいとかそういうやつなんかね。
天使に生きがいとかそういうもんあるかわかんねぇけど。
でもま、そういうのは嫌いじゃねぇぜ?
冒険者は金のためとは言え、多少なりとも似たところもあるしな」

動機はもちろん、彼女のような善性などはなく金のため。
報酬がなければ動かないのが冒険者ではあるが
真に助けを求めるものの依頼をこなすことができなければ当然落ち込むし、後悔もする。
そういう物を知るからこそ、それを受けても前に進もうとする彼女には共感を持つし尊敬もする。
しかも彼女の方は無償だし。

「まぁ、天使だってなら、オレたちみてーな地上の奴らと話すてのはあんまりねーだろうから
同じ場所で寛ぐってこたねぇんだろうけどな。
他生の縁ってやつだ」

ケラケラわらいつつ、荷物を漁ると
保存食をいくつか取り出す。

「ふーん、じゃあ食うか?
知り合いに卸してもらった…なんか魔法で乾燥させた食い物なんだとよ。
保存がきいて味もいいんだぜ?」

ラフェル > 「生き方も、考え方も、それぞれあります。
それをただ単に否定する事は、するべきものではありません。
どんな事であれ、まずは、それに到った経過を知る事が大事なんです。
もし、何かあるのなら…まずはそこから、考えるもの、かと…思ってます。
…その…説明、得意では無くて…分かり難かったら、すいません」

自分の生き方、目の前の相手の生き方。
理由や動機なんてもの、違いがあるのは当たり前。
自分なりの、その考え方を、あれやこれやと考えながら、言葉を紡ぐ。
言葉の終わりには、そう締め括り、軽く頭を下げた。
その途中に、感情から、自分に対しての共感等は感じていたのだが。

「いえ、その…ここは、貴方達の住まう地ですから…
それなら、貴方達に合わせる、べきではないかと…思いますから、これで良いんです」

同じように座れば、身長の違いか、隣の相手を見るのに、少しだけ見上げる形になるか。
そうした中、笑いながらに荷物を漁り、取り出す保存食へと視線を向ける。

「あの…私、お返しするものが…
良いんですか?」

何か貰うには、何か与えるべきか。
いつもは自分ばかり与えていながら、こうして立場が逆になると、そんな気遣いを考えてしまう。
保存食に向けていた視線を、相手へと向け、そう問うて。

ブレイド > 「いいって。オレは学がねぇほうだから、アンタのいうこと全部わかるとは言わねーけどよ
天の使いってだけでちょっと警戒してたのが馬鹿みてーだなってな。
見習いっていったたけどよ、結構立派なもんじゃねぇか」

感覚はである自分に比べればよっぽど理知的であり思慮深い。
他者と自身のあり方を考え、違いを飲み込める柔軟性もあるように見える。
天使に対して人間性というのもおかしいかもしれないが…
そういったものを感じられる。

だからこそ、こちらのやり方を尊重し
なお、施しに対しての気を使う彼女に好感が持てた。

「なーに、気にすんなっていってんだろ。
わざわざこっちに降りてきて人助けしてるってなら
そいつらの礼だと思っておけよ。こっちの生き物代表っつーのもいいすぎかもしんねーけど」

冗談めかしつつ、毒はないと示すように
乾燥した果物をサクリと囓る。

ラフェル > 「はい…その、ありがとう、御座います。
あの、でも、自分を持ち、生き続ける、その姿勢を持つ事が立派なんです。
だから…学の有無なんて、関係ありません…私から見れば、貴方も立派な方だと、そう思います、から」

どんな形であれ、言葉を交わすこの相手も、自身をしっかり持った者だ。
そうした意味では、自分と変わらないだろう、そうした考えで。
相変わらず、途切れ途切れとなるが、何とか考えを伝えようと言葉を続ける。

「そう…ですか?
では、せめて…ほんの…本当に、ほんの少しだけ…」

取り出した保存食を齧る相手に、小さく頷けば、そう伝え。
それに手を伸ばす前に、両手を、祈るように、自身の胸元で組む。

「…貴方に、せめてもの、小さな幸せを…」

瞳を閉じ、意識を集中する。
ぽう、と少女の身が僅かな輝きを発すれば、目の前の相手を照らす。
まるで共鳴するかのように、続いて相手の体が同じような僅かな輝きを発し…すぅ、と吸い込まれるように消えた。
少女の持つ、幸運の力。
ささやかなものだが、いずれこの先、どこかで少年を助ける、かもしれない。

それを終えれば、少女は瞳を開く。

「いずれ、何か、いい事があるかもしれません…その…それだけの、ものですが…
では、あの、頂きます」

小さく微笑みながら、少し気恥ずかしそうに伝えれば、誤魔化すように、自分の手を伸ばし乾燥した果物を指で摘む。
唇へとそれを導けば、かり、と端を軽く齧ってみせた。

ブレイド > 「立派?オレが?
ははは、そう見えんならオレもだいぶハッタリが効く顔つきになったのかもな」

ぽつぽつと言葉を伝える彼女の声を聞けばわざとらしく顔つきを厳しくしてみせる。
だが、相手を茶化すという意図ではなく…
いわば照れ隠しのようなものだ。

「ほんの少しって…遠慮なんてすんなよ。
アンタに助けてもらったやつだってよ…
礼が出来るってなら思いっきり喜んでほしいと思ってるぜ?
たぶんだけどな…っと?」

遠慮がちな少女の仕草に笑いつつも
自分は今度はパンに干し肉といった食事を摂る。
パンを齧りつつも彼女の祈るような姿を不思議に思っていると
淡い光が彼女と、そして自分に纏い付くように吸い込まれていく。

「いまのは…あれか?アンタのいう『救いの手』ってやつか?
はは、べつにいいのによ」

遠慮がちに食べ始める彼女の姿をみつつ少し考えて

「ホントなら一人で飯食ってつまんねぇ休憩だったんだ。
アンタみてーな可愛い女の子と飯が食えるってだけでも十分な幸せだぜ?」

ラフェル > 表情を変え、言葉を紡ぐ相手に、肯定するように笑顔で返した。
相手が向けるその意図は、視える感情が、伝えてくれている。

「私がしてきた事は、いつだって、ささやかなもの。
それを大きな力にするのは、救おうとしてきた方達。
だから…それで、良いんです」

少女の力は、いわば、奇跡の切っ掛け作り。
それを、想いの強さが力にしてきたのだ。
救うべき者に向けられた、救いたいと想う者達の。
だからこそ、少女は、自分を大きく評価はしない。
言葉と共に、一度瞳を伏せる。

「はい…でも、貴方の力に、本当になるかは、分かりません。
貴方の力に、なってくれれば…喜ぶべき事、でしょう」

伏せた瞳を上げ、そう呟く。
今与えた力は、その力自体は、伝える通りの小さな力。
危険が襲い、強い想いを起こせるならば…その時は、きっと、幸運が救ってくれるだろう。

「あ、えっと…そ、そう…感じて、頂ける、なら…」

褒められる事、それに慣れていないのだろう。
ちょっと困ったような、照れたような、そんな表情を浮かべる。
小さな声でそう答えれば、少しずつ、保存食を味わってゆくのだろう。

食した後、少女は改めて礼を伝え、後の行動を考える。
特に何もなければ、休憩を終え、再び飛び立つだろう。
もし、他に何かの誘いを向けられるのならば…受けるかもしれないが。

ブレイド > 「そうかもな。でも、助けてもらったやつは
嬉しかったはずだぜ?アンタが手を差し伸べてくれたことがよ。
その問題を、そいつがなんとかしたとしても
苦しい時に救われた喜びってのは、なんであってもかえられねーもんだろ」

彼女のいうことが謙遜ではなく
心からの思いだということはわかる。
だからこそ、その話を聞いた自分こそが彼女を評価する。

「いいさ。いいことあったらアンタのおかげって思っとくよ。
道端で硬貨とか拾ったときとかな」

信用していないわけではない。
だが、それを当てにするようではだめだろう。

「女を見る目ってのは割とあるんだぜ?
そうだな、アンタが恩に感じてくれるってなら
オレの暇つぶしの相手でもしてくれりゃいい」

休憩に野営、一人では退屈だ。
彼女がもしよければ話し相手にでもなってもらおうか。
夜が更けていくまで…

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からラフェルさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からブレイドさんが去りました。