2019/07/29 のログ
■シスター・マルレーン > ………!?
ずるり、と地面に足を取られて、がくん、と身体が傾き、足の裏の感触に唇を噛む。
「……しま、っ…………」
彼女が最も苦手とする地形。……沼だ。
元々が身軽なわけではない彼女。軽快に動き回るは動き回るが、それ以上にガードを固めることが多い女。
力とタフネスだけで何ともならない状況が、どうしても苦手で。
「…………っ、く、っ……!!」
棍をまだ硬い地面にがつりと突き刺して、ずぶずぶと両足が埋まっていく状況を必死に堪える。
地面に突き刺した棍にすがりつくようにしながら、自分の身体を必死に引っ張り、足を引き抜こうともがく。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にラファルさんが現れました。
■ラファル > 鼻歌交じりに幼女はメグメールを走る。
依頼を受けて、薬草を採取する依頼である、自然地帯にはいろいろな草があるのだが。
そして、危険な場所も多くあるから冒険者に薬草の採取依頼をすることもある。
幼女はとことことーと、進んで。
「んにゃ?」
くん、と、幼女の鼻が動く。
草の匂い、沼の水の匂い、人の匂い―――そして、知っている匂い。
あ、あの人いるんだーという感想、知り合いがいたら会いに行きたいのは幼女の感覚で。
わはー、と方向転換してとことことーと進んで。
「やー……?水浴び…じゃ、ないね?」
ずぶり、ずぶり、と落ち始めているような彼女に、幼女は沼の岸に到着して、挨拶をそこそこに問いかける。
■シスター・マルレーン > 「……水浴びに見えます?」
苦笑交じりのシスターは、ずぶりずぶりと足が飲まれながらも気合と根性で堪えていて。
とはいえ、そう長くは続かない。
どちらにしろ、突き刺した地面がぼこりと割れて、沼に飲まれてしまえば一撃で終了だ。
「………すみません、その、引っ張ってもらってもよいです?
手でも服でもなんでもいいんで、掴んでもらって。
そうしてもらえると、すごーく助かるんですよね……?」
あはは、と冷や汗を垂らしながら手を差し伸べて、お願いします、と。
■ラファル > 「あーい。」
彼女のあいさつに対して、幼女は軽く笑って、ちゃぽん、と沼に入る。
そして彼女の手を掴むのだ。
体重は少女の方が軽いからこそ、沼に沈み込む速度は遅いものである。
ちゃぷ、ちゃぷ、と軽く移動して彼女の手を掴む。
「よいしょっ。」
体格にしても、彼女とは遥かに小さな幼女。
軽い声かけと共に引っ張れば、沼に沈むシスターが引き上げられて。
えいやっ、と軽い動きと声に彼女を引き上げて、岸の方にぽいっと。
「こんな感じで、いーい?」
思いっきり軽く幼女は笑って見せる。
沼の上に平然と立っている幼女は、にひー、と。
■シスター・マルレーン > 沼に入らずに引っ張ってもらえると思ったのに、いつの間にかするりと沼に立って引っ張りあげられて、岸の方にぽい、っと投げられる。
自分が重いとは口が裂けても言いたくないが、軽いわけでもない。
そんな自分をぽい、と投げられて、思わず目が白黒してしまい。
「…………え、ええ、大丈夫です。
ありがとうございます。…………沼なんですけど、全く沈みませんね?」
あはは……、と僅かに苦笑をしながら、自分の修道服についた泥をぱっぱ、と払って。
■ラファル > 「だって、ボク軽いもん!」
ぶい、とブイサインして見せるけれど。足元は、シッカリ埋まっていたりもする。
ひょい、と足を上げてちゃぽちゃぽ、と歩くのだ。
こっそり足の下に気の塊で地面を作っているだけであったりもするのだが。
こういうのを隠して行動する当たり幼女はちゃんと忍びしてたりするのである。
ちゃぷ、と沼から抜けて足をプルプル振って泥を沼の方に振りおとす。
「この辺り、底なし沼多いから気をつけなきゃだめだよー。
でも、いい薬草有るからねー。
おねーさんも、薬草探し?」
幼女は、ことん、と首を傾いで問いかける。
■シスター・マルレーン > ……うう。確かに私は重いですよ。
とほほ、とため息をつきながら、本当に埋まっていかない相手に目を見開いて。
「………本当に多いんですね。
そういう沼だとか流砂的なものは、私、どうにもならないので助かりました………。」
はー、っと溜息。放っておいたら死んでいたかもしれない、と。
「………遺跡探し、ですかね?
この近くにあるみたいなんですよ、まだ見つかっていない遺跡。
内緒で探せ、って言われたんで、秘密にしといてくださいね。」
■ラファル > 「うん、この辺りはすごく多いみたいよ。
沼とかは。
そのせいで、水が多くて、いい薬草が多いんだよねぇ。」
大丈夫?と問いかけはしない、だって、大丈夫なのは見てわかるし。
今生きているんだから、それでいいじゃないか、と幼女は思うのだった。
「遺跡……?
でも、こういう所にあるなら、沼の水が落ちてくると思うんだけれどね。
……うーん?」
くん、と鼻を鳴らして幼女は視線を動かす。
竜の金の目は、じい、と周囲を眺めまわす。
その五感を駆使して。
「まだ、探すの?手伝う?秘密は良いよー!」
別に、一番を目的にしてるわけでもないし、と。
■シスター・マルレーン > 「なるほど、薬草が多いんですね。
………うーん、私もそういうのを覚えるべきなんだろうとは思うんですけど。」
どうにも植物は覚えきらない。
うーん、と腕を組んで思案をしつつも、相手の言葉にうん、と頷き。
「……ですから、私は自然にできた縦穴だと思っているんです。
であれば、流れ落ちる水が穴を掘って、大きな洞窟のようになっていてもおかしくないかな、と。
それが事実であるかは分からないんですけどね。」
うん、と頷きながら仮説を口にする。
それが真実であるかどうかは………まだ誰も分からないが。
地下に聳え立つ塔、という名前は伝えておくことにする。
「何か、それらしいものは見たこと、あります?」
■ラファル > 「そそ。
その薬草が薬になって、みんな元気だよ?
それに、食べられる草とかもあるし。」
摘んで帰ると、色々はかどるよー。ごはんもおいしいです。
幼女はにまーと笑って見せる、何事もご飯が一番なのです。
「遺跡と言うなら、誰かが作った人工的な物、だよね?
自然にできた竪穴は、洞穴、洞窟………。
ああ、そっか、埋まっている遺跡に洞窟がという事。」
仮説を聞きながらうんうんと考える少女は、なるほどなぁ、と視線を地面に向ける。
「気にしたことないなぁ、でも、そういう事なら。
地面か……。
うーん。ね、内緒、してほしいことあるんだ。」
いいかな?
少女はシスターに問いかける。
自分もこれから少しだけ、内緒の行動をしたいんだ、と。
■シスター・マルレーン > 「…だけとは考えていません。
自然に出来上がった洞窟や柱を、その見た目から神殿だとか宮殿だとか名前がつくこともありますよね。
それではないかな、と考えているんです。
つまり、本当にただ自然の穴?
もしも塔があるとしても、どちらにしろ縦に長いものだとは思います。」
ふむ、と頷きながら自分の予想と仮説をもう一度。
自然の穴を、誰かが補強して塔のようにしているのかもしれない。
様々な想定を浮かべながら、相手の言葉に首を傾げて。
「………別に、内緒くらいはかまいませんけれど。
私もこの依頼、他人に口にしたらダメですしね?」
■ラファル > 「わかったよ、地面に降りる竪穴、的なものだね!」
彼女の言葉に、うん、と理解を示した幼女は。
にっこりと笑って見せて、しい、と口の前に指を立てて見せる。
「だから、おあいこ、だからね。
ないしょ、ないしょ。」
幼女はそういってから、軽く後方に跳ぶ。
「どらごん、ちぇーんじ!」
軽く声を放てば、幼女の姿が変わりゆく。
その背中には禍々しいともいえる竜の翼。
その両手に鱗が生え、爪は竜のモノへと。
頭部、こめかみ辺りに竜の角が。
お尻の当たり、ズボンがバリンと敗れて、緑のウロコに包まれた尻尾。
竜と人の合いの姿。人竜の姿を作り始める。
「少し、ぶるぶるするよー!」
息を吸い込みそれを圧縮するのだ。
風の竜のブレス、衝撃波のブレスを少し弱めて。
「―――――っ!」
そして、吐き出す。
弱めたブレスは超音波として地面を揺らし、その反射を幼女は確認する。
「うん!わかったよ!」
周囲の地域の地面の状態を確認し、ばさり、と、翼はばたかせ彼女の元へと戻る。
■シスター・マルレーン > 「………!?」
流石に驚かざるを得ない。
目の前で少女がドラゴンに変われば、息をのんで。
悪意、敵意はないから棍こそ向けはしないが、………表情はこわばる。
なんだかんだで、ワイバーン的な存在くらいとはやり合ったことは何度かある。
だからこそ、目の前の存在がそれよりももっと圧するものだということも、分かる。
「…………ぅ、っ!」
びりびりと地面が揺れる。
波打ち、沼がぼこぼこと音を立てて揺れて…………。
それもまた、悪い気配は感じないから防御の姿勢こそ取らないが。
「………も、もう分かったんですか?」
目をパチパチと瞬かせて。
■ラファル > 「ひゅーまんもーどっ!」
ぶっちゃけ、叫んだりする必要はないのだけれど、気分というやつで。
幼女は元の姿を取り戻していく。
其処には、いつもの幼女(下半身丸出し)がいるのだった。
「うん、地面に音を浴びせてその反響を聴いたの。
ついでに、風の精霊さんにも教えてもらったから、大体わかったよ。
この辺の地図、ある?」
目を瞬かせる相手に、うん大丈夫、と頷いて見せる。
にひひ、すごいでしょ、と胸を張るのだ。
「でも、こう、騎士様とか、聖騎士様、とか、見つかったら怒られちゃうから。」
ええ、ドラゴンは基本邪悪な存在であり、討伐も良くある話である。
だから、内緒してね?
聖職者にとっては天敵と言っていいかもしれないし。
ないしょしてね、とシスターを見上げておねだりする幼女。
■シスター・マルレーン > 「………え、ええっと。…………あります。
これ、地図です………。」
まだ驚きが抜けていないまま、地図を差し出し。
ついでに、身体を拭くように持ってきていた布を差し出す。
ちゃんと隠して! 隠して!
「………ふふ、そうですね?
では、秘密にしておきましょう。」
とはいえ、………心のどこかで不安はある。
少女がどうこう、ではなく。
今から探そうとしているのは地下の洞窟だ。
あれだけの振動を起こせば、見つけると同時に何かしらが崩れていないかと。
まあ、それは今の彼女には分からぬことなのだけれども。
■ラファル > 「えっとね、ここと、ここと、ここと、ここと、ここ。
竪穴があるよ。
で……、確かに、不自然な空洞もあったよ。」
流石に、反響だけではそこまでしかわからなかった、と幼女。
じかに其処までは言って、叫べば、わかるんだけどねーと。
「………?」
そして、差し出されたタオル。
汗かいてないよ?幼女は首を傾ぐ、この辺りの感覚と、先ほどの姿。
そう、ドラゴン故に裸を気にしてないのである。
というか、むしろ裸こそが俺たちのユニホームだ!的な。
「折角だし、ボクも草取ったら暇だし、お手伝いする?」
ボクシーフ。そういうの得意。
そして、面白そうなものは大好きな子供。
ついでに言えば、遺跡=お宝、ドラゴンお宝だーい好き。
ワクワクした目でじーっと見るのです。
■シスター・マルレーン > 「…………いや、その。
ちゃんと服は着ましょうね?」
しっかり微笑みながらお姉さんはお姉さんとして動けます。
私は聖職者ですからね! ええ、うん!
「……いいえ、大丈夫です。
沼にだけ気をつければ後は何とか。
それに、流石に秘密って言われていますからね?」
あはは、と苦笑をしながら沼の泥を落としつつ、地図をじっと見つめて。
うーん、と自分の持っている情報と組み合わせて、どれが本物か悩む所作。
「………とりあえず、ちゃんと服は着ましょうね?」
そこだけが気になる。
■ラファル > 「ふくー?」
微笑むお姉さん聖職者、そういえば、と自分の股間。
なにもなーい。
「ううん……。服ー。」
あまり服は好きじゃないんだよなーって、幼女はぷくーと、膨れる。
仕方ないので背中のリュックをもそもそと取り出す。
どうしようかな。
「はっぱ……。」
一枚あればいい、駄目だろうか。多分だめだろうな―。
ちゃんと服を着ましょうね、と言ってるし。
仕方ないので、お仕事用のロングズボンを取り出して佩くことに。
「じゃあ、一緒に行かなくても大丈夫?」
ズボンをはきはきしながら、問いかける。
上半裸、下ズボン。
■シスター・マルレーン > 「そう、服。
いや内緒にしたいんでしょう?
だったらちゃんと着ないとすぐばれちゃいますよ!?」
きらーい、とかそういう問題じゃなくて!
ツッコミを入れるお姉さん気質。 いやいやほらほら。ちゃんと着れますよね、なんて。
「ええ、大丈夫ですよ。
まあ、どこかの穴が本命でしょうから、お互いに別の穴を調べるとかは、私には止めようがないですけどね?」
なんて、ぺろ、と舌を出して笑って。
■ラファル > 「今はもう、人間ぼでーだもの!」
そう、人竜形態は直ぐに解除しているから、普通のよーじょボディ。
なので、パット見ただけでは、人間の幼女なのである。
多分お姉さんの言いたいことはそういう事じゃないのだろう。
にまーっ、嬉しそうに笑う幼女なのだ。
「そうだね、じゃあ、精霊さんにお願いして、お話できるようにして。
ボクもどっか見てみよ―かなっ!」
にしし、と幼女は軽く笑って見せて。
ここから遠くから見てくるねっ、と。
■シスター・マルレーン > 「そういうんじゃなくて。」
まあ、ズボンをはくならため息をついて口にするのはやめましょう。
あれ、孤児院か何かでこんな会話よくするような。
「………そうですね?
ということは、正解を早く引き当てられるか勝負ってところですね。」
あはは、と笑いながら、手をひらりと振って。
「助けて戴いてありがとうございました。
それでは、………また。」
すい、と背中を向けて、聖職者は歩いていく。
■ラファル > 「うん!
早く引き当てられると、いいね!
見つけたら教えるよ!」
手を振る彼女に対して幼女はうん、と笑って見せる。
さて、と視線は草の方に向いて。
「ううん、またね!
ボクも行くよ!」
幼女は、聖職者は彼女の反対側に歩き始める。
だから、そのまま歩き始めれば、去っていくのだった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からシスター・マルレーンさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からラファルさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にガラティルさんが現れました。
■ガラティル > メグメール自然地帯の一角
良く開けた、少し背の高い草が生い茂る草原に、その魔物は居た。
音もなく地面を這い、獲物を探して彷徨う…
大きさとしては…全長は優に大人の体格を超え、子供くらいなら丸のみにしてしまいそうな大きさ。
しかしこれは狩りのための姿。
この場所に、ふらふらとやってくる者を捕らえたなら…
その者に合った姿になり、自分の手籠めとしようと。
その方法が、一番自分の分身を宿しやすいとしっているからだ。
「―――――――――…」
草原に入れば、優れた熱感知器官を持つ大蛇に補足され、忍び寄られるだろう。
足元に相当注意を払っていれば大蛇が地を這っていることを見つけられるかもしれないが
そうでなければ…不意打ちによって先手を取られかねない危険な状態に、この草原は陥っていた。
■ガラティル > しばらく、草原を這っていた蛇だが。
獲物が来ないとわかれば、場所を変える。
街道にほど近い場所まで、バケモノと言われそうな巨体がずるずると音を抑えながら進んでいき…
本来ならばあまりしない行動であるが…丁度街道に現れた小さな隊商に襲い掛かる。
「―――――――!!」
殺すことはあまりにも目立つためしないが…太い体で護衛を吹き飛ばし、尻尾で荷台をひっくり返す。
がしゃあ、という音と共に荷が散らばり…その中の食料をあぐあぐと飲み下し。
多少、騒ぎを起こすことによって…旨そうな餌が寄って来る事を期待しての行動だ。
吹き飛ばされた相手は岩や地面にぶつかり、苦し気に呻き…運よく暴虐を避けた隊商は、悲鳴をあげながら逃げていき、助けを呼びに行く。
見れば…辺りは正に魔物に襲われた哀れな隊商…という図ができあがり。
近くを、正義感の強い誰かが通りがかるか、助けに応じた者が来るのを…奇妙にもその場で待ち続けていて。