2019/06/29 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にタマモさんが現れました。
タマモ > ここはメグメール自然地帯のどこか、木々に覆われた、そう大きくもない湖の畔。
適当な岩を、いつものように椅子代わりに腰掛ける、少女の姿があった。
場所は湖、手にしているのは釣竿、脇に置かれたタライ。
………まぁ、これ以上、言うまでもなかろうか。

「………分かってはいた、分かってはいたのじゃが…釣れんのぅ」

ふむ…と、軽く頷きながら、ぽつりと呟く。
そもそも、この暑い時期だ、涼を取る為でもあって、この湖の周囲には動物の気配もあった。
水を飲むのもいれば、水浴びもしているのもいる、それは当たり前の事。
なのだが…こう、あれだ、雰囲気だけでも?みたいな?

とりあえず、もう少し、のんびりとやっていよう、そう考えていた。

タマモ > 「にしても、そろそろ王国の宴は終わらんのじゃろうか?
あれがあると、普段の姿になれんから面倒なんじゃがのぅ…」

釣り糸を垂らしたまま、釣竿をぷらぷらと揺らす。
呟く言葉は、王国関係者から式が受けた、言伝の内容の事だ。
シェンヤン関係者、それが多く王都に来訪している。
その為、そこでの魔族に近い存在である大妖、それに近い己が自由気ままに居られると面倒なのだそうだ。
せめて、それが終わるまでは、大っぴらに姿を晒さないで欲しい…とか何とか。
まぁ、これまで好き勝手自由に出来ていたのだから、少しくらいは良いでしょう?と、それが式の意見だ。
もっとも、その式にしては珍しい事だったので、従っている訳で。
ただ、思っていたよりも、それは長く続いていた、それは予想外だった。

「むむむ…おかげで、無駄に溜まる鬱憤を晴らすのも、大変なものじゃ。
前みたいに王都内で本格的に遊んでしまうと、一発でばれてしまう。
かと言って、外での出会いなんぞ、期待するものでもないしな。
さてはて、困ったものじゃのぅ」

いい加減、これはもう良いか、と、ぽんっ、と手元の釣竿を消す。
そのまま、ぐてり、と腰掛けていた岩の上に仰向けに寝転んだ。
うん、大きさ的に丁度良いし、程よい微風が気持ち良い。

タマモ > 「む………?」

心地良く寝転んでいるも、ぴくん、少女の耳が揺れる。
よいせ、と上体を起こすと、耳を澄ませた。

「はて…何か聞こえた気がしたのじゃが…気のせいか?」

かくん?と首を傾け、ぐるりと周囲を見渡す。
まぁ、見渡して見えるものなら、とっくに見えているか。
そう考え直し、視線を湖へと向けて。

「あれじゃな…いっその事、泳ぐか!?」

とか、いきなり言ってみた。
それなりに涼しくはある、それは確かだ。
だが、満足いくような涼しさかと言われれば、少々足りない。
この湖の水は、ここから湧き出ているだろう。
どこかから流れ込んでいる感じは、周囲を見渡し無かったのは確認済み。
ならば、何か混ざってるやらなにやら、それはないはずだ。

てくてくと、湖に近付く。
ぴちゃり、水に触れてみた…冷たい。

タマモ > 「………」

ぱちゃぱちゃ手で水を掻き、感触を確かめる。
違和感は無い、純粋にただの水である。
確信に到れば、ふむ、と一つ頷いた。

「よし、ならばやる事は決まったと言うものじゃ」

ふっ、と笑みを浮かべる少女。
その後、少女が取った行動とは…

続く?続かない?それは、気紛れに。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からタマモさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 焚き火に照らされた洞窟の壁面。
ここにはいってどれだけ経ったかは…日も見えないのでよくわからない。
薄暗いその洞窟の中で響くのは湿った土を掘り返す音だ。
スコップをつかって、大きな穴をほっている。
人が数人入りそうな大きな穴だ。

「ふえー……」

作業の手を止めて一息。
何故このような穴をほっているかと言えば…
他の冒険者が始末したゴブリンの死体を片付けるという依頼を受けたから。

ブレイド > ゴブリンたちは退治されて2日といったところ。
死臭はそれなりだが、腐敗はそこまですすんでおらず
むしろ早くに依頼の受領が出来てよかったとおもえる。
それでもゴブリンたちは結構の量であり
埋めるのにも手間がかかる。
死体の処理の仕事…というか、他の冒険者の尻拭いというか。
まぁ…楽しい仕事ではない。

「ったく……」

ブレイド > 所詮中堅冒険者。
仕事が選べるほど贅沢が言えるわけでもない。
このような誰もやらなさそうな仕事もこなさねばならない。
たとえ退治よりも報酬が安くても。
今までの依頼の分の貯蓄があるとしても、遊んで暮らせるほど金持ちではないのだから。
この洞窟は村にも近いので、このまま腐らせるわけにもいかないのはわかるし。

「っ、せ…」

再び土を掘り返す音が響く。
とりあえずはこのあたりの死体を埋めてしまわねば。

ブレイド > 外で焼いてしまえばいいのかもしれないが
そうしてしまうには数が多い。
全く、張り切ったものだ。

「…こんなもんかな…」

このあたりの死体を片付ける程度の穴は掘れた。
だが退治されたゴブリン全てはおさまるわけでもないので
一通り埋めたらまた穴を掘らねばなるまい。
割と重労働だ。

「…はぁ…」

肩を落として死体を一体ずつ引きずって穴へとおとしていく作業が始まる。
個人的には穴掘り以上に気が滅入る。

ブレイド > やや雑に、ゴブリンの死体を穴に投げ入れいく。
大きめな穴には小柄のゴブリンは結構な量おさまり
このあたりは血糊以外は片付いたと言える。
かといってスッキリしたとかそういうポジティブな感情が浮かばないのだが。
ため息混じりに土をかぶせてしまえば
焚き火のそばに腰掛ける。
きゅうけいだきゅうけい。

「こんなんずっとやってたら気が滅入っちまうぜ…」

一人愚痴りつつも手を洗い流し、自主的な休憩にはいる。

ブレイド > 「…さて…ずっとすわってるわけにもいかねーか…」

座ったまま作業が終わるというのならばそうするが
残念ながらそうはならない
立ち上がりスコップを握れば、ほかの場所へ
全部埋める頃には日が暮れていそうだが…
この洞窟の奥ではそれを知ることもできそうにない。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 河原」にホアジャオさんが現れました。
ホアジャオ > 街道から少し離れた、自然地帯の緑滴る森の奥。
やや傾斜が掛っている場所を、高い方から低い方へと流れる清流があった。
水は澄んで、川底で緑の藻が水中の森よろしく、穏やかな流れに揺らいでいるのが良く見える。
川の周囲は岩場と、その先にひょろりと背の高い木々と灌木。
時折小動物が水を飲みにやってきては、また素早く岩場から森の奥へと消えていく。
初夏の日差しが水面に煌めいて、清流の音の合間に時折鳥の声が聞こえる…

そんな長閑な森の風景に、がさがさと音立てて繁みを掻き分け、現れる朱色の衣。

「―………」

繁みから全身を現すと、きょろきょろと辺りを見回す。
そうして額を袖で拭うと、ぐうっと両手を上に上げて大きく伸びをした。

「哦(はァ)~……空気、美味しい……」

日差しの中、丁度良い涼を求めて入り込んだ森の中。
暫く王都暮らしだった身には、空気も含めて全身で堪能できるものがある……