2019/06/20 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 山中の洞窟」にリーゼさんが現れました。
リーゼ > 突然降り出した雨は、まるでバケツをひっくり返したような勢いだった。
それも次第に強くなり、今では滝かと見紛うばかり。
ほんの数歩前の景色さえ、見えない有様となっていた。

分厚い雨雲のせいで辺りはすっかり暗くなり、時折稲妻が闇を切り裂く。
そんな中を必死に走る少女の前に、ぽっかりと口を開いた洞窟が現れる。

「はぁ、はぁ……助かった……かも……」

洞窟の入り口に飛び込むと、近くの岩肌に手を突いて肩で息をする。
水の中を泳いできたと言ってもおかしくはない格好。
髪も服も肌に張り付いて、控えめなラインを浮き上がらせている。

「あ……先客がいたんだ。ちょっと、あたしも雨宿りさせてもらって良いかな?」

ひと息つくと、そこでようやく先客がいることに気づく。
上半身裸の相手に、少し困ったような表情を浮かべたけれど、この緊急事態ならおかしなこともない。
微妙に視線を逸らしつつ、ぺこりと頭を下げ。

ボブ > (なかなか人の来ない山中ゆえ、男はシャツを脱ぎ、上半身裸でいたわけだが、まさかの新たな雨宿りが現れて、
ちょっと驚いた表情を浮かべる男)

「お……おぉ…別に俺の所有地ってわけでもないし、絶対許さんっ!!なんてひどい事も言わないから遠慮せず入っておいで」

(新たな雨宿りをしに来た者は冒険者風の少女で少し早めに雨宿りをしていた男に比べたら見事に濡れ鼠で…)

「こいつは火でも焚いた方がいいかな。
俺一人だったら使わないで済むと思ってたけど、奥の方に置いてある薪を取ってくるよ」

(以前もこの洞窟で雨宿りをしていた男。 
この洞窟の中に商売品にはならないクズ材木を置いていたのを打ち明ければ、
上半身裸な男は洞窟の奥から木を持ってきて、雨風が当たらない入り口から少し入った所に火を灯していった)

「ほら、こっちにきて火に当たりなよ。 身体が資本なんだろう、風邪なんて引けないだろ」

(徐々に焚き火の火が大きくなってきた頃合いで少女に声掛け、焚き火の傍に呼び寄せようとしていって)

リーゼ > 「良かったぁ……急に、こんな雨が降ってきたから、遭難するかと思っちゃった。」

王都からさほど離れていない、しかも深くもない山の中。
準備を怠ったわけではないけれど、それでも冒険者ならば荷物は最小限に済ませてあるわけで。
さすがに非常食の手持ちなどはほとんど持ってきてはいない。
せいぜい1食分の余裕が良いところで。

「ありがとうございます。助かります!」

どうにか火魔法で服を乾かそうと思っていた矢先に、先んじて薪の準備をしてくれる男性
その気遣いに頭を下げると、とりあえず水が滴る服を着たままで絞る。
当然荷物も全部濡れてしまったから、軽く水を拭っただけで焚火の方へと移動して。

「あたしはリーゼ。見てのとおり、冒険者をやってます。
 薬草採取の依頼で森に来たのは良いんだけど、ひどい目に遭いました……」

ボブ > 「確かに急すぎる雨だったもんな。 
でもこの季節、こういった雨が急に降り出し、そして急に上がるから、外を見てたら虹が見えるかもね」

(男自身も急な雨にやられたが、地元民としてこの雨の傾向を教えていき、運が良ければいい景色が見える事も教えていく)

「リーゼか、俺はボブ。 そこに斧が転がっていると思うけど、俺の商売道具で木こりさ。
あ……薬草採取か…依頼された薬草の種類を教えてくれたら晴れた後、群生地でも教えようか?」

(焚き火の前に座り、男も火に当たりつつ、少女の目的を聞き、役に立てるなら役に立とうという姿勢を見せていって)

リーゼ > 「へぇー……虹かぁ…。まぁ、すぐに上がってくれるのなら助かるかなぁ」

どうやら、この季節には珍しくもない天候らしい。
そうと分かっていても、この大雨では準備も何もなかっただろうけど。
それこそ運が悪かったと諦めるしかない。

「きこりのボブさんだね。よろしく!
 わぁー、それはすっごく助かっちゃう。切り傷に効くやつなんだけど。」

依頼に出されていたのは、比較的よく出回っている薬草。
冒険者だけでなく、街の薬屋でも重宝されているもので、小遣い稼ぎにはちょうど良いもの。
雨が降る前に取れたのはこれだけだと、濡れた鞄の中から2~3株を取り出して見せ。

「くしゅん……っ! うぅ……さすがに焚火に当たっても、濡れたままだと冷えちゃう……」

小さなくしゃみをひとつ。
かといって、着替えも全部濡れてしまったせいで、どうすることも出来ず。

ボブ > 「長々振らないという事だけが唯一の救いなんだよなぁ~、救いがないのはいつ大雨が降るのかが分からないだけで…」

(焚き火の火に当たりながら、この大雨に関する感想を軽く愚痴るように話してみせていき、少女が取り出した薬草に目をやれば)

「ああ、それなら幾つかの群生地は知ってるよ。
ただ他の冒険者が依頼で繁殖に必要な分だけ残して採取してる可能性もあるから数箇所教えとくよ」

(地元民ゆえ自分の小遣い稼ぎにも係わる薬草の生えてる場所は知っているらしく
大船に乗ったつもりでいてくれとばかりに古傷が目立つ厚い胸板を叩いてみせていく男)

「う~~ん? さすがに替えの服までは準備良く揃えてないんだよな…。
でも濡れた服を着たままだとマズいよな……とりあえず俺も焚き火は当たりたいから焚き火に背を向けているから、
リーゼは濡れてる服を脱いで乾かすといいよ」

(身体を覆うタオルなんかがあれば良かったのだが、そこまで準備は良くなく、
代替案として男が見ていないから…という事で男は身体の向きを反転させ、少女に背を向け、
男の視線を気にせずに濡れた身体を暖めるといいと提案と共に行動を起こしていく)

リーゼ > 「助かります! でも、ほんとに教えて貰っちゃって良いんですか?」

隠したところで、見つかってしまえばどうにもならないかもしれないけれど。
お金稼ぎのネタになるものなのだから、わざわざ教えてしまう必要もないだろう。
何か御礼を…と思っても、今の手持ちではお礼になるようなものは何もなく。

「依頼料が入ったら、お礼に何か奢りますね。
 うぅ……重ね重ね、お手間をおかけします。じゃあ……その、ちょっとだけ……」

背中を向けてくれた相手に、ぺこりと頭を下げると濡れて肌に張り付いた服を脱ぎ出す。
しばらくの間は、無言で、焚火の音と、もぞもぞと身じろぎする音、そして布を搾る音が続き。

搾った服を広げると、焚火の方へと翳した手を小さく振る。
すると火の粉がふわふわといくつか少女の方へと舞い上がり、濡れた服と身体を乾かしていく。
身体が乾くにつれて、ふわりとどこか甘い花の香りも漂うかもしれないけれど。

ボブ > 「ああ、別に構わんよ。 
リーゼが冒険者の腕を上げたら行かなくなる場所なんだし、通うとしてもここ1年程度だろう」

(薬草採取は新人から中堅までがする依頼……少女に教えても冒険者のランクを上げれば必要の無くなる依頼だから
教えても何の支障もないと鷹揚に話していって)

「いいよ、いつか冒険者が必要な時に依頼をするから、その時は力を貸してくれるだけでいいよ。
ああ、服が乾いて、着るまで背中を向けているから安心して身体を暖めるといいよ」

(背中を向けつつ、右手を上にあげてヒラヒラと左右に振り、そのままの体勢でいれば、
焚き火の方から焚き火が爆ぜる音に混じって布擦れの音が聞こえ、布擦れの音が収まれば、
男の前にある洞窟の壁に映る男自身の影が光の方向が複数あるかのように揺らめきあげるのを見て)

「ん? 何か火の数が増えたような感じだな。 リーゼ、何かしたのか?」

(少女が火属性魔法を使ったのを影の移ろいで何となく感じた男は背中を向けたまま質問をしていく。

……そう冷静に質問をしている男の嗅覚に甘い花の香りも届いていくが、少女が採取した薬草の中に
男に説明した薬草以外の花を使った素材も採取依頼を受けていて、それはすでに採取していたのかなぁ~とのくらいにしか思っていなくて)

リーゼ > 「そういうものなの? なら、ありがたく教えて貰っちゃいます。
 指名依頼はいつでも歓迎です。あたしにできること限定になっちゃいますけどねー」

ふわふわと舞う火の粉は、服だけでなく少女の髪や身体の周りにも纏わりつく。
ひとつひとつは、それこそ蛍の光よりも小さなものだけれど、いくつも集まると薄っすらと光って見えるだろう。

「えーっと、ちょっと魔法で服を乾かしちゃおうかなって。
 焚火だけだとすぐには乾きそうになかったから。良かったらボブさんの服も乾かしちゃいますよ。
 ……っと、もうこっち向いても大丈夫です。ありがとうございました。」

程なくして、再び衣擦れの音が響く。
続いて、もう大丈夫と声を掛け。男が振り返れば、先ほどまで舞っていた火の粉も、既に消えており。
すっかり乾いた服を着て、髪を撫でつける少女の姿が見えるだろう。

ボブ > 「ああ、おそらく材木を運ぶ時の護衛任務くらいになると思うからそんなに難しくないと思うよ。
盗賊団も材木を奪っても売るコネがないから襲ってこないと思うしさ」

(依頼内容に関しても大まかな事を話していく男。
実際、この男が一人で運んでいても襲撃はほぼ皆無だった為、簡単な依頼には間違いないだろう)

「ああ、そういった事が出来たんだ。 だったら焚き火は余計なお世話だったかな?
さすがに魔法を使えるとなるとそういった事も早いんだな」

(布擦れの音が再びし、少女のこっちを向いてもいいという言葉に振り返っていけば、
すっかり乾いた服を着た少女がそこに居て、それを見た男は感心した声色の言葉を掛けていく)

リーゼ > 「そんなことないよ、助かりました。
 だって、燃やすものがないとずっと魔力を出しっぱなしにしないといけないし。」

熱気で強制乾燥させた髪は、さすがにぼさぼさ。
少し跳ねてしまったのが納得がいかないのか、しきりに手で撫でつけながら。
魔力量には余裕があるといっても、数時間も炎を出し続けるというのは拷問でしかないわけで。

「じゃあボブさんの服も乾かしちゃうね。」

そう言うと、先ほどと同じように焚火に翳した手を小さく振る。
ふわふわと舞う火の粉が大岩に広げられた男物のシャツの周囲に漂っていく。

「襲われる心配もないのに護衛なの?
 ボブさんなら、この辺りの魔物とかでも全然平気そうだよね。」

がっちりと鍛え上げられた体躯は、そこらの山賊なんてものともしないだろう。
もしかすると騎士団よりも立派な身体つきかもしれない。
あまりじっと見ているのも失礼なので、すぐに視線はずらすけれど。

ボブ > 「ははっ、俺の余計なお節介も役には立ってよかったよ」

(そう話しつつも少女が跳ねる髪を気にして、必死に押さえつけている姿に、男はつい笑いを漏らしてしまって)

「ん? まぁ、魔物はさすがに無理だが、野生の獣くらいだったら狩れるくらいだよ」

(少女の問いかけに堂々と嘘を吐いていく男。
少女の見立て通り、魔獣と同等に戦える腕は持ち合わせているが、それは男が捨てた過去なので、
そこはぼかして伝えていると、少女の視線が男の裸の上半身に向かっては逸らされてを繰り返しされているのに気付いて)

「ん? リーゼ、俺の身体気になる?
リーゼの胴回り15人から20人分の太さを持った木を切り倒す木こりの身体だ。
二の腕も胸板もしっかり鍛え上げられているぜ。 触ってみるかい?」

(野性味溢れた男の半裸に興味がありそうな少女に自分の身体に触れてみるかと誘いかけていく男)

リーゼ > 男の言葉は謙遜としか受け取れない。
その引き締まった身体で斧が獲物ならば、大抵の魔物も屠れてしまうだろう。
それに、身体中に走る傷跡を見れば、木を切り倒してきただけとは到底思えないわけで。

「えっと……その、あの……まぁ、気になると言えば、気になっちゃう…かな?」

あはは、と照れ隠しに笑って見せる。
鍛えられた身体というのは、それはそれで美しいと思えるもの。
あまりマッチョ過ぎるのもどうかとは思うけれど、触れる機会などあるわけもなく。

「え? いいの…? えと、その……じゃあ、ちょっとだけ……良い?」

上目遣いにそう念を押してから。
焚火を回り込んで男の傍に。鍛え上げられた筋肉へとそっと指先を這わせてみる。
その硬さに、自分とは全く違う種族なんじゃないかと思わされてしまうほどで。

ボブ > (少女の視線の行き先を察し、少女に男の身体を触ってみるかと誘っていけば、少女は言葉を濁しつつも、
結局は好奇心には打ち勝てなかったようで男の隣に座り、男の身体に指先をそっと触れてくるのを見おろして見つめていき)

「どうだい、木こりの身体は?
冒険者の男性とはまた身体つきが違うとは思うけどさ」

(まるで少女が冒険者の男の身体だったら触れた事があるかのような言いがかりめいた事を口にしていく男。
少女が触れる上半身の肌には古傷が到る所に走っていて、指先を滑らせれば、その古傷の部分も触れていくか)

リーゼ > 「むぅ……他の男の人の身体とか、触ったことないからね!
 でも、すごいね……ほんと、筋肉の塊って感じ?」

自身の名誉のために、一応そんな主張をしておく。
初めのうちは指先だけだったのが、ぺたぺたと遠慮なく、その二の腕へと触れていき。
やがてそれは古傷にも触れる。

「筋肉もすごいけど……こっちの傷もすごいね。」

男の勲章とでもいうのだろうか。
けれども、それはこれだけの傷を負わなければいけないような場所に居たということで。
少し心配そうな、そんな表情を浮かべながら、傷跡に沿って指を這わせ。

「まだ雨も止みそうにないし、ボブさんの昔話でも聞かせて?」

洞窟の入り口から見える景色は、まだ土砂降りの雨。
焚火に照らされて、少し赤く染まった顔を見せて、そんなお願いを口にしてみる。
語られるのであれば、互いの冒険話でもしながら雨が上がるまでしばしの時間を過ごすことで―――

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 山中の洞窟」からリーゼさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 山中の洞窟」からボブさんが去りました。