2019/04/16 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にルーシェ=イストレリアさんが現れました。
■ルーシェ=イストレリア > 嗚呼、夜は良い。特に人里離れた自然の中は最高だ。
纏わりつくような魔族弱体の結界とやらも幾分マシに思える。
散歩にはうってつけだ。
「しかしこの数は異常だな。成る程討伐依頼とやらが出るのも頷ける。まぁ、ワタシには別段関係の無い事だが。」
不幸にも散歩中の吸血鬼に出会ったであろう憐れな野性動物は今や物言わぬ骸となって引き摺られている。彼女の移動するガサガサと言う草の音は次第に休息中の冒険者の耳にも入るだろう。
■ブレイド > 「ん…?」
がさりと揺れる茂みの音。木の枝、草葉を踏みしめる音。
風鳴ではない。生き物が動いている音。
食事は一旦お預けだ。
少し腰を上げて身を低くしたまま、ナイフの柄に手をかける。
さすがにここまで調理を終えてしまったスープの匂いを消すことはできない。
惹かれてくるのがおとなしい生き物でいればいいのだが…
■ルーシェ=イストレリア > 「…。匂うな。」
不自然な焦げ臭さ、そして何より煮炊きの香り。
それに混じって血…。否、金属の匂い。
「全く、正直こんな時間に何処の誰とも知らぬ輩とやり合おうとは思わんのだが。ろくでもない野党風情ならば喰らってやるが…。」
非常に好戦的な彼女だが気が向かない日も勿論ある。必要に迫られれば話は別だが今宵の彼女は特段戦いに飢えてはいなかった。故に。
「ふむ、こちらか。」
茂みを掻き分け進むは香りと音の原点。燃える薪の明るさが見え初め歩速を弛める。
一見して無防備に、無警戒に、無思慮に。しかして急襲されてもどうにでもなるという自信があるのか。堂々と明かりの元へと進む。先に彼女を視認するのは警戒している冒険者の方であろう。
■ブレイド > 意外にも、茂みをかき分けて現れたのは、女性…しかも、こんな場所には似つかわしくない軽装。
鹿かなにかだと思ったのだが拍子抜け。
だが、相手がヒトであると確認できれば、一層に警戒を深める。
「っと、わりぃな。一旦そこで止まれ」
ナイフを一本抜いてから、女性の動きを止めるように
空の手を開いて突きつける。
「野盗かなんか…には見えねーし…なにもんだ。
オレは冒険者で、依頼を受けてここにいる。
アンタはなんだ」
焚き火の上には鍋。
警戒する冒険者のそばには荷物。
嘘をついているようには見えないだろう。
■ルーシェ=イストレリア > 「冒険者…。か。さて、ワタシは何者に見える?」
制止などまるで意にも介さず冒険者の横をすり抜け焚き火の傍らに腰を降ろす少女にしか見えない吸血鬼。
しかし火に照らされた彼女の眼や手から下げられた首の無い鹿、彼女が普通でない事は容易に察せられるだろう。
「此処に居る理由は単なる散歩。だ貴様をどうこうしようなどとは思わん、今のところは…な。」
彼女は至って普通に接しているのだが彼女の物言いは何処か棘のある、或いはいちいち気に障る様に思えるだろう。刃物を向けられ平然としている態度もそれに拍車を掛けているだろう。
■ブレイド > 「なにって…お、おいっ!」
こちらの静止を無視して平然と歩く少女。
その手には…鹿?首のない?
何だ、こいつは…
「普通にゃ見えねぇな。残念ながら。魔族かなんかか?」
こんなところに魔族?敵対心があるわけではないが、警告を無視されれば警戒を強めるのは仕方のないこと。
なのだが…腰までおろした女にこれ以上口うるさくなにかを言っても無駄だろう。
「散歩、ねぇ…邪魔しちまったか?わりぃな。できりゃ穏便にしてもらいたいとこだがよ」
おそらくは、強い。そう判断できる材料は少ないが勘がそう言っている。
だから、ナイフからは手を離すことはまだできない。
■ルーシェ=イストレリア > 「ご明察、ワタシは魔族。吸血鬼…みたいなものだ。」
手にした鹿もいい加減邪魔になってきたのか適当に地面に転がし話し続ける。
「謝罪には及ばん、仕事の邪魔をしたなら悪かったな。貴様が向かってくるなら話は別だが今宵は無闇矢鱈と殺すような気分ではないからそう気を立てるな。」
手頃な枝を手に取り火を突つき冒険者の少年を値踏みするように眺める。
「ルーシェ、ルーシェ=イストレリアだ。」
思えば自ら先に名乗ったのは久し振りだったか。
特に興味があるわけでは無いが一人の野歩きにも些か飽いていた所だ。
偶々出会った相手と下らぬ会話を交わすのもまた一興だろう。
そう思った彼女は自らの正面…火を挟んだ向かい側へと少年を促す。
■ブレイド > 少女の語り口からして、争う気はないようだ。
警戒を緩めつつ、彼女の言葉を聞く。
「別に、アンタの散歩を邪魔する権利もオレにはねぇ。お互い様ってやつだ」
結局そのまま焚き火のそばに落ち着いてしまった彼女の姿
なんだかピリピリと神経を張り詰めるのも馬鹿らしくなってため息一つ
ナイフを腰の鞘に戻す。
「ブレイド=エッジ。しかし吸血鬼とはな。
アンタで二人目だ」
促されるままに腰を下ろし、再び器を手に取る。
まだ食事をとっていなかった。
話は食べながらでもできるだろう。
「アンタも…ルーシェもっていったほうがいいか?
まぁ、食うか?これ」
■ルーシェ=イストレリア > 「ふむ、勧められたものを断るのもなんだ…。頂くとしよう。礼と言うのもなんだが、それは持ち帰りたければ好きにしろ。大方仕事と言うのも狩りか何かだろう?」
先程転がした鹿を指し告げる。
「吸血鬼なんぞそうそう珍しいものでも無いだろう。ワタシは特に純潔たる真祖様なぞ堅っ苦しい物を棄てた異端者、混血程度なら王都にもそれなりには居るだろう。貴様等ミレー程多くはないがな。」
自らの頭部にある狼の耳を指しついでと言わんばかりにブレイドの被っているフードを指差す。種族の差などどうでもいい彼女にとっては何でもない行動なのだが迫害され常に下に見られている当のミレー族たるブレイドにはその行動はどう映るのか…。
■ブレイド > スープのはいった器を手渡し、自分の分もよそう。
一口飲んでから、ほっと一息。
予想外のことがありはしたが、ようやく休憩できるというものだ。
「狩りっつーか…駆除だな。
この辺鹿が多くてな。森が食い尽くされる前に減らしてくれってよ
…まるまる一頭ばらすにはちょっと手間だな。ま、スープ代としてもらっとくよ。ありがとさん」
苦笑しつつも、礼を言い焚き火の明かりに照らされ食事を味わっていたが
「人間の国じゃ珍しいんじゃねぇかな。ま、アンタが王都の人間じゃねぇなら隠す必要もねぇか。
つか、真祖も混血も知らねーさ。今ここであったのはルーシェってやつでいいだろ」
へーこら頭を下げるとかガラじゃねぇと笑いつつも、フードを外せば
パタパタと解放された耳を動かして。
■ルーシェ=イストレリア > 「くくくっ、嫌いじゃないぞ貴様。いや、敬意をもってブレイドと呼ぼうか。そうだ、種族の違いも血族の濃さも関係無い。ワタシはワタシだ。王都のクズ共と来たらワタシをミレーだと勘違いして寄ってきて正体を晒せば青ざめて逃げていく。下らん人間様至上主義に呆れて言葉も出ぬわ。殺す価値もない。」
上機嫌に喉を鳴らし体験を語る。彼女にとって重要なのは本質。例え同族であろうと気に入らぬものは平気な顔で殺す事もある。そんな彼女は目の前のブレイドに少し興味が沸いた。自分と同じ、かどうかはさておき人物や物事の本質を見ようとする彼を認めた。故に名を呼ぶことにした。
「ところでブレイドよ、随分と手傷を負っている様だが好戦的な獣でも居たのか?ワタシは生憎鹿くらいしか見掛けなかったのだが。」
微かに漂う血と薬の匂い。話の邪魔をされるのは気分が悪い故に辺りを見回すのだが彼女の瞳に写るのは鹿や小動物程度。少し疑問に思ったのだ。
■ブレイド > 「ははっ、そりゃよかった。口がわりーもんでよ。お偉い方には嫌われやすくてね。
ま、俺はアンタが敵じゃなけりゃ別に…さっきは状況が状況なんで警戒はさせてもらったがよ」
ミレーに勘違い…なるほど。彼女の頭には獣の耳。王都の連中が勘違いするのも無理はない。
不興を買った様子がなければ、ここで血なまぐさいことにはなるまい。
彼女の他に見た吸血鬼…彼女とも良好な関係を築いている以上
吸血鬼…魔族という事実は恐れるようなことではなかった。
「んー?ああ、これか。大したもんじゃねぇっつーか…鹿だよ。
その鹿にやられた。まぁ、殺されるとか、餌場から追っ払われるってなりゃ必死だろうよ。
アンタほどやれるってわけでもねぇんだ、オレはな」
彼女の言葉にバツの悪い表情。
こちらは個人としてはそれほど圧倒的な力を持っているわけではないのだから、仕方のないことだが…。
■ルーシェ=イストレリア > 「ワタシの本性を知って尚身体を求めようとするなら一晩くらい付き合ってやるのは吝かではないのだがな。自分より圧倒的に弱い立場の者を好き勝手したいと言う性根が気に入らん。」
耳の毛繕いをしながら愚痴を溢す。
「しかしてブレイドよ?確かに死に物狂いで抵抗する動物に手傷を負わされるのは分からんでもないが、わざわざ近接せずとも良いのではないか?ミレーであればご多分に漏れず魔術くらい使えるのだろう?」
誰もが自分のように手刀1つで首を落とすなんて芸当が出来ないのは分かりきった事だがそれならそれでやり様はあるだろう。
リスクを犯してまでやり合うという行動はいまひとつ理解できなかった。
■ブレイド > 「一晩って…アンタもなかなか豪快なやつだな。
ま、オレもそういうやつは気に入らねーけどな。
気に入らねーから…弱いままでいる気もねーさ。ミレーだっておなじだ」
誰かに虐げられる。そんなのはまっぴらごめんだと。
そのために冒険者をしているし、鍛錬も続けている。
まぁ、今は便利に使われるだけの零細冒険者ではあるのだが。
しかし、続くルーシェの疑問には、うっ…と、言葉をつまらせる。
「あー、魔術…魔術、な…。つかえなくはねーよ?つかえなくはねーけどな?」
苦手だ。正直。
使い方をしっかり学ばなかったというのもあるし。
■ルーシェ=イストレリア > 「そうそう。それでいいのだ。種族の枠など在って無いに等しい。
弱いままが嫌なら強くなればいい。限界など悉く粉砕して駆け抜ければ良いのだ。」
かつて対峙した中には人の枠を軽々と越えて自分を追い詰めるような存在も居た。
結局は自分で自分の限界を決めつけて諦める大多数が可能性を食い潰しているに過ぎないのだ。
「歯切れが悪いな…。苦手か?」
明らかに狼狽えているブレイドに苦笑しつつ少し勿体無いと思う。
向上心もあり鍛練も積んでいるであろう事は纏う雰囲気から容易に想像がつく。
故に手札を増やしさえすれば相当な手練れに成長すると思ったからだ。
「魔術…。か。」
魔力を練る。
効力を抑えに抑えた【焔】の魔術。
指先に火を灯しゆらゆらと揺れるそれを弄んだ。
「望むなら少し手解きしてやろうか?」
気紛れな提案。
特に打算も企みもなく面白そうだという理由で気軽にそんな事を聞いた。
■ブレイド > 「ああ、苦手…だな。こう、体動かす感じのほうがわかりやすいっつーか…
学がある方じゃなくてよ。
どうしても、べんきょーとかそういうの苦手でさ」
返事に困っていたら、ズバリと図星をつかれてしまう。
弱いままであることを受け入れたくないのであれば、矛盾しているのかもしれない…
が、どうも直接的に体を動かすほうが得意という意識はあって
ついつい魔術的な感覚や知識といったものは疎かにしがち。
ここで虚勢を張っても仕方ないので、素直に認める。
「手ほどきって…いいのか?
つか、そんな一朝一夕でなんとかなるもんでもねーだろ」
たしかに魔術が使えれば多少戦術に幅は出るし
魔術に寄って身体強化も測れる。いいことづくめではある。
彼女に教わることに抵抗があるわけでもない。ただ、何も対価なしに教わるのは申し訳なくあった。
■ルーシェ=イストレリア > 「スープの礼とでも思ってくれて良いぞ。ワタシはただの興味本位で提案してるだけだしな。対価がなければ申し訳無いと言うなら後で少しだけ払ってもらうが。まぁ、それは今言うことでもない。」
掌を虚空に突き出し若干2秒程。何もない空間から何かを抜き取る動作をしたかと思えば彼女の手には深紅の刀身を持つ刀が握られていた。
「一口に魔術と言っても色々ある。複雑な術式を理解しなければ使えないものも在れば感覚と慣れだけでなにも考えずに使えるものまでな…。」
選ぶのはブレイドだ、と言い捨て生み出した刀を霧散させた。
そして服についた土を払いスッと立ち上がり真っ直ぐにブレイドを見据えた。
■ブレイド > 「そっか…なら、折角の機会だ。教わって損するもんでもねぇし…頼んでいいか?」
虚空から何かを抜く…その手には剣?
いや、東の方の知り合いが持っていた変わった武器ににたもの。
だが、その刀身は赤い。魔術の話の最中に出したものだ。
魔力か何かで作り出したのだろうか?
「いろいろか…つか、感覚と慣れ、ね。そういうヤツのほうがオレにはわかりやすいかもな。
その剣も魔術で作ったやつ…なのか?
一応ちょっとした結界をはったり、狭い部屋の気温を快適にしたり…程度のことはできるんだがよ…
戦闘時にとっさに、ってできるほどでもねぇんでなぁ。
っと、どうすりゃいい?」
彼女に続いて立ち上がる。
こんなところで魔術の勉強をすることになるとは思わなかったが…
■ルーシェ=イストレリア > 「これは魔術というより魔力自体を形にしたものだ。正直これを簡単に真似られるのは少々落ち込むから教えんがブレイド次第で習得は出来るだろう。」
そして数瞬考える。習得が容易で取り回しがしやすく汎用性が高い魔術…。
「あぁ、これでいいか。ブレイド、なんでもいいから武器を持て。
そして今からワタシがやることをイメージとして覚えろ。」
再び刀を取り出すとそれを掲げる次第に刀身から炎が上がり刀全体が火に包まれる。
「使いなれた武器の方がいいぞ。それに燃える炎のイメージを重ねろ。
細かいことは抜きでイメージだけである程度の魔法は扱えるはずだ。」
■ブレイド > 「流石に無理だよ。魔力の使い方ってのもわかんねーし…
使えるようになるまでは時間がかかりそうだな。
っと、武器?まぁ、こいつでいいか?」
彼女に言われて手にしたのは、さきほど彼女に向けて構えた大型のナイフ。
先端が肉厚なものだ。
ナイフを持ったままに、彼女の言葉をしっかりと聴く。
「イメージ?っと…お!?」
燃え上がる刀身。武器に炎を付与したのか。
こういう魔法があるのはなんとなく聞いたことがあるが、見るのは初めてだ。
「えーと…イメージ?っつか…ちょっとまってくれ
炎…炎って…」
彼女の言うようにイメージはするのだが…そもそもの問題があった。
炎を魔力で具現化できない。簡単な魔術を行使はできるがそれだって上手にやれるわけでもないのだ。
魔力を集中し、なんとか考えてみるのだが…
「うおっ!?」
小爆発が起きた。
■ルーシェ=イストレリア > 「おやおや。慌てるな。色々考えすぎだ。」
爆発を結界で瞬時に隔離し消滅させるとブレイドの背後に周り背に手を当てた。
「いいか?魔術で火を産み出そうと考えなくていい。そこで燃えてる焚き火を眺めながら得物を握っていろ。ゆっくりと呼吸して炎をイメージするだけでいい。」
耳元で諭すように語り賭け背に当てた掌から過剰な魔力を自らの魔力と相殺し安定させる。
「慌てるな、ゆっくりと炎のイメージを固めろ。」
■ブレイド > 「む…わりぃ…」
考えるのが苦手…とか言っておきながら、難しく考えてしまう。
少し理屈っぽいのかもしれない。
そのせいでもあるだろう。
彼女の手が背中に触れればなにか手のひらから伝わってくるような…そんな感覚を覚えた。
「燃えてる焚き火…ねぇ」
イメージ…イメージ…炎の…
彼女に触れられたままに、焚き火を見つめ、呼吸を落ち着ける。
そのイメージをナイフに重ねていく。
イメージ…イメージ…と、ちいさく口に出しながら。
炎は未だに現れない。だが、ナイフの周辺の空気が熱に揺らめいているのがはたから見ればわかるだろう。
■ルーシェ=イストレリア > 「そうそう、焚き火から目を逸らすな。徐々にイメージを強く。」
焦らぬように先を促しながら過剰な魔力を消し、逆に足りないときには自分の魔力を流し、最適化させていく。
やはり飲み込みは早いか。一度完成させてしまえば日々の反復で何とでもなる。
「よし、だいぶさまになってきてるぞ。」
■ブレイド > 「強く、強くか…むぅ…」
彼女の教えに従うように、凝視する炎のビジョンを手を伝ってその延長線上
手に感じる重みに這わせるように乗せていく。
炎にある強いイメージ、熱さ。
自身の持つ炎のイメージが熱にあるせいか、ナイフは明らかに熱を帯びている。
魔力を伝導させている。それができている…のだが
それを炎に変化させるということはまだできていないといった感じだろうか。
「なんか、アンタに触ってもらってると、体ん中になんか流れてる感じが…」
■ルーシェ=イストレリア > 「ん?まぁ、流したり抜いたりはしてるからな。感覚を覚えるまでは魔力の制御なんてものは他人に任せてしまえばいい。もっとも、他人の魔力に干渉できる奴は少ないから気軽には出来んがな。」
熱は帯びているのか。しかし表には出てこない。となると中で溜まっている事になるから、成る程。爆発したのは溜まり過ぎによる暴発か。
「ブレイド、そのままナイフ振ってみな。火を起こす時に空気を送り込むようなイメージで。」
そう告げると背に当てている手に魔力を溜める。
ブレイドの振るタイミングに合わせてナイフに溜まった炎の魔力を押し出すために。
此処まで練れているなら後は放出するだけだ。一度やってしまえば魔力の通りも良くなるだろう。
■ブレイド > 「つまり、その制御ができるまでは実戦にはとても使えねーってことか…
ルーシェに教われたってのは、わりと運がいいのかもな」
この感覚を自分でできるようになれということだろう。
他人に干渉だの何だのはともかく、自分の中の魔力というもののコントロール
それを覚えるということが大事なのだと。
「ん、振る?火に…空気を…っ!」
イメージそのものはしているものの、できているかどうかは判別がつかない。
それ故に、彼女のつたえるイメージのままにナイフを軽くふる。
すると…溜まった熱が一気に吹き出すように大きな炎が上がった
「うおぉっ!?なっ!?あっつ!なん、っだ!?」
■ルーシェ=イストレリア > 「上出来だ。1度出来たら深く考えなくても出来る筈だ。まぁ、溜め込む時の加減は何度もやってなれるしか無いけどな。」
吹き出した炎が周りに燃え移っていないことを確認し、お疲れと言いながら背中をポンポンと軽く叩く。
「この分なら数日あれば使い物にはなるだろう。精進することだ。」
気紛れに教え初めたものの少々熱が入ったな。良い時間を過ごしたと何処か満足げに鼻を鳴らした。
■ブレイド > 「うおー…すげー…なんだこれ……」
周囲にちらした火の粉、そして熱。
それらをまとうナイフ。
これをなしたのが自分だというのが何よりも驚きだ。
教えや協力があったと言っても、自分の手でこういった攻撃魔術的なものを形にしたのははじめてで
思わず目を丸くしてしまった。
「やればできるもんなんだな…いやー、ありがとな」
背中を叩かれつつ礼を言う。
そういえば…
「そういやなんか対価として払えるもんがあるって言ってたっけ。さすがに、貴重な経験させてもらったしさ。
払えるもんなら払うぜ?」
■ルーシェ=イストレリア > 「あー。それか。辞めておこう、本当は少し頂こうかと思ったんだが案外早く完成した分ワタシは消耗しなかったからな。」
そう言い吸血鬼特有の牙と化した犬歯を見せる。
「いつかその時が来たら融通してもらうとしよう。」
白み初めた空を見上げ今日は晴れるな…。等と呟いた。
■ブレイド > 犬歯を見せる彼女。
なんとなく合点がいった。彼女の言う対価が何なのか…
「そっか、じゃあまた今度…他人の食いさしで良けりゃな」
一度噛まれた事があるというように自分の首をお返しに見せる。
先程、二人目だと言ったように、吸血鬼に会うことは初めてではない。
彼女がそれを嫌がるなら対価にはならないだろうが。
「もう朝かよ。案外早いっつっても…」
白み始めた空を見上げる。
この後の鹿狩りを思えば少しばかり疲れた顔をしてしまうのだが。
■ルーシェ=イストレリア > 「あぁ、また今度だ。また魔術も見てやろう。しかして今日はワタシはもう宿に帰って寝るぞ!吸血鬼だからな。」
二人目と言ったからにはそうだろうとは思っていた。まぁ、彼女が主に吸うのは血液では無いのだがわざわざ言うことでもないだろう。
「そう案ずるな。帰りすがらでも良ければ何頭かは狩っていってやろう。術式展開。【リフレッシュ】」
何やら魔術を発動したルーシェ。
次第にブレイドは体から疲労感が消えていくのを感じるだろう。
「いずれ何処かでまた会おう。」
踵を返し来た道をゆっくりと戻っていく。
時折口笛で鹿を挑発しては手刀の一撃で綺麗に葬りながら歩くさまがしばらく見られるだろう
■ブレイド > 「宿か。ははは、付き合わせてわりぃな。今度埋め合わせはする」
快活に寝る宣言をする彼女に笑って答えうなずいた。
あまり気にはしない質らしく、今度あったら血液をサービスしなければなと思う。
「ん、やっぱなんつーか…便利だな。魔術。
ありがとよ。ちょっとつかめたかもしんね」
去っていく彼女に手を振って
くるりとナイフを鞘にしまう。
魔力の循環…イメージの具現…今回の教えは短かったものの得られるものが多かった。
「…派手にやるなぁ…」
帰りざまに鹿を狩る彼女の姿をみながら苦笑するのであった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からブレイドさんが去りました。
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