2019/03/03 のログ
魔晶蟲 > 腹部際に生えた脚で小石を踏み砕き、石以上に硬い水晶すら踏み砕いて人間であれば脛を隠すほどの高さに生えた草を掻き分けて這いずり進むは魔晶蟲の中でも一番有り触れたキャラピター……芋虫型である。

身体の構造は単純で魔力さえ有れば活動時間は長く、武装面でも汎用性が利く物ばかりで一番生成された存在でもある。

その最大の特徴は装着者に合わせた進化。
芋虫であるが故に蝶となるか蛾となるか、それとも別種の蟲と成るかは不明であるが、飛行、陸上特化と行動面でも汎用性が高い、そして一番暴走をしたのもこのキャラピラーであった。

進化の途上で何があったのか、その頃の記録は王都に行けば有るだろう、専門に研究していれば片鱗くらいは知るはず、今宵してしまう者はそれを知るものか否か、それは魔晶蟲は知る良しも無ければ知りたいと思うほど知性は無い、もし、もし知りたいと思う欲が湧くとすれば、それはその人間が己を装着しても死なないか、という点だけであろう。

魔晶蟲 > 緩やかな空気が戻ってくる。

夜空の星々の輝きと鏡あわせの如く輝く草原に転がる水晶。

その中に不気味な輝きはもう無い

魔晶蟲は何処かへ立ち去ったようだ。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/水晶散らばる草原」から魔晶蟲さんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にソウレンさんが現れました。
ソウレン > 自然の音だけが小さく鳴る森の中。
人の気配はなく、虫やそこを住処とする獣の小さな息遣いだけが聞こえている。
そこに、高空より光が一筋静かに降りてくる…。

「……ふぅ。」

とっ、と女が一人降り立つ。
ふわり。
着流しの袖と裾、長く青い髪が小さく揺れた。
寒々しい恰好だが、本人は気にした風もない。人目につくような場所ではないので半纏などで恰好と装う必要もない。
一息つけば、旅人が使うような荷物袋を肩に下げて歩き始める。
足取りに迷いはなく、ゆったりした様子で森のさらに奥へ。

ソウレン > ととっ、と獣の足音。
視線を向けるが、警戒した様子もない。
鹿のような生き物がソウレンの傍に来れば、ふすふす、と匂いを確かめるように鼻を鳴らす。

「…なんだ。食べ物は持っていないぞ。」

白い繊手が獣を撫でる。
獣も警戒した風もなくそれを受け入れ、少し心地よさげにした後その場を離れていった。
相変わらずここは豊かだな。と思いながら歩みを進めていく。

濡れた草。木の根。大き目の砂利道。
歩きにくそうな自然塗れの足場をすいすいと歩いていけば、目の前に小さな泉が現れた。

「…変わりないようだな。」

一度足を止め、一息つきながら小さく笑みを零す。
それから、泉の縁へと歩いて行けば、こんこんと湧き出る清水が鏡面のように月明りを映していた。

「いつも済まない。また分けてもらう。」

小さな声で語り掛ける先は自然か、その泉の主でもいるのか。
荷袋を下ろし、中から大き目の革袋を取り出していく。
ゆっくりと静かに、その革袋の中へと水を汲み上げ始めた。

たまに水を分けてもらいに来る。静かで清らかな場所。
ソウレンにとってはそういう場所であった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にミセリコルデさんが現れました。
ミセリコルデ > 闘技場に登録している奴隷剣闘士の身分であるが、大会と大会の間には長い休息期間があり、その期間だけはある程度の自由は許される、ミセリコルでもまた長期間の休みを貰えるだけの戦績を重ねている為、こうやって長期の休みを利用し徒歩で国内を巡っている、ついでに自分の足で買主を見つけて来いという意味合いもあってか、今の雇い主は喜んで送り出してくれた。

さてはて、王都に向かう為に森を突っ切ってしまおうと考えて、森の中を野生の獣達を匂いで嗅ぎ分けながら避けて進み、時折木々に実る果実を齧って此処まできたのだが、どうも此処に踏み込んだ瞬間に何かを越えたようで、背筋に嫌な怖気が走り、思わず頬がきつく引き攣ったのは何故だろうか。

深く考える間もなく、嗅覚に意識を向けていたと思っていたのに急に鼻腔に他者の匂いを感じた。

もちろん嗅いだ事の無い匂い、良いか悪いかと考えるなら、判らない、ともかく、人であれば見ない振りをして先を急ぐよりもと思い、掌で狼の毛皮をしようし、その頭部を模した仮面のズレを直してから、人影から少し離れた距離ではあるが、背後に降り立つ事にする。

「……ゴンニギハ?」

挨拶は大事である。
それは元の国に居た時でも今も変わらないはずである。
切り裂き粗末な技術で縫われた喉、壊れた声帯で放つ声は
色々と聞き取りづらいだろうけども、一先ず憶えたばかりの言葉で挨拶を……。