2018/12/15 のログ
ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原)森林」にゴブリンリベンジャーさんが現れました。
ゴブリンリベンジャー > さて今宵森林をさ迷い歩くは襤褸切れと見紛うばかりの汚れ穴が幾つも空いたローブを着こんだ小柄な人影。

木々の葉が重なり合い、僅かな月明かりすら拒む闇の世界に光源も持たず我が物顔で歩く姿から夜目が効く者だと想像に容易いだろう、その人影はゴブリンと呼ばれる有り触れたモンスターの一匹、それが斥候かそれとも別の仕事を課せられた個体か、珍しく同族を伴わず行動をしている。

――…否。
それは群れに有らずただ個で生き延びたゴブリンでも特異な一匹、泥水を啜り木の根を食んで生き延びた何処までも生き汚い1匹であり、それが今宵深い闇に包まれた森林を歩くのは食料を集める為である。

己が食べる為でもあるが、少し事情が違う。
どこぞの村より浚って来た孕み袋にされた(した)それを餓死させず殺さずもっともっと群れを大きくする為に是からも孕み袋の役目を果たさせる為の栄養となる物を集め探しているのだ。

なるべく狩等に出て冒険者の一団や騎士らに出会う危険を避けるためなるべく保存の利くものをと考えての行動で、暫くは群れを拡張するための「仕事」に集中できるように、復讐を遂げる兵力を増やす為に他のモンスターや狩人と遭遇する危険性を孕んでも尚森を彷徨い続ける。

何、狩人が1人であれば孕み袋に加えてやろう。
騎士でも冒険者でも単独であればこの闇の中負けるはずも無い、闇に紛れ気配を希薄にするローブを着こんだ状態で死角より飛び掛り、復讐の刃の毒をもって調理し喰らおうと、想像するだけでも思わず舌なめずりをしたくなる顔に似た醜悪な妄想と欲望を抱えて、復讐の刃を肩に担ぐように持ち、何時でも戦闘体勢を取れるように少し気を張りながら、辺りを濁った眼で見渡し、餌とエサがないかと視線をめぐらせた。

此処は森林、冒険者が素材を求め彷徨い、稀に一般人も迷い込むような場所である、だから何時遭遇してもおかしくない、口元を軽く引き締めて、その時を偶然と求めよう。

ゴブリンリベンジャー > 街道の様な馬車や旅人が踏み均した歩きやすい道などある筈も無く、あっても獣道程度の深い森である。

元々背丈の低いゴブリンという種族の特性が活かされる筈だったが、どうもローブに空いた穴に枝が引っかかり、千切れそうになるやら、木の根に足をとられそうになるやらで、歩き続けるには多少……いや結構難ありと。

其処で解決策と言う程でもないのだが、復讐の刃で中ほどで折れて先端の無いナタ状になった唯一無二の武器を使い、枝を切り払いながら言葉通り道を切り開いていく。

枝葉を切断する音は刻みの良い音だが、周囲にまる聞えになってしまうだろう、本当であれば慎重にやるべき行為を浅知恵しか働かぬ知能ではその域に到達できず、ともかく切り開いて歩きやすくして、目的地まで歩く事を最優先にしていた。

ただ目的と言っても明確にあるわけではなく、感覚的木の実や果実がなっているところを探しているだけであり、時々手で何かをもぐ仕草をするのは感覚的食べれそうな物を見もせずに回収している姿で、次第にではあるがローブについたポケットが膨らんでいくのがわかる。

感覚として重たくなる事である程度何がどれだけ集まっているか判っていて、徐々に木の実以外も引ったくり、足元の草花すらも刈り取って乱雑にポケットに放り込んでいく。

だがまだまだ足りず、暫くは森林をさ迷い歩き続ける事にする。

食料、薬、後は食料に近いが直接食うのではない調味料に使うものか、それは幾らゴブリンでも生肉を食ってるだけではない、と言う現実なのだが冒険者は学者はまさかゴブリン料理などあるとは思っていないだろうで、実にレアなでも本人には当たり前の行動で。