2018/12/03 のログ
ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 川」にネコアシさんが現れました。
ネコアシ > 貧民地区には無いモノを求めて今夜は王都を飛び出し、メグメール自然地帯にある街道に近しい場所を流れる川へとやってきた。

多少、いや結構肌寒い気温である夜更けなのだが川のせせらぎは心地良く、でも何となく寒さを強調するような涼しげな音色で響き、その川沿いをのんびりと散歩しているのだった。

確か、確かこの辺は安全と聞いているし、冒険者達が定期的にモンスターを狩り取っていると聞いて刃がガタガタのダガーを1本腰にさして、フードも被らず素顔を隠さない姿で今夜の目的のものを探している。

で、それは川辺に辿り着いてから5分もしない内に見つかった。

それはキラキラと月の輝きを星の瞬きを弾いて輝く領域、川底にはその光を弾く透明な水晶が幾つも沈んでいるそんな場所だった。

「幾つか持ち帰れば1週間くらいは寒い思いしなくてすみそうだし?誰かに上げれば喜ばれそうだし?」

自然物であれ勝手にもって行く事に心が痛まないわけはない、なので独り事のように口元に苦笑いを浮かべながら言葉を紡ぐと、履いているボロボロの靴を足元を蹴るようにして脱ぎ捨て、そのままボロボロの穴だらけのズボンの裾を膝上まで捲り上げると、冷たくも輝く川の中にまずは左脚の足先だけをそ~っと入れようと……。

ネコアシ > そう、王都の貧民地区になくて此処だけにある物。

それは川底の水晶という名前の元手が無くても稼げると言う事。

男娼の真似事をすれば水晶よりは稼げるが同性に買われたり、金を払わずに逃げられるとか最悪命奪われるとかそんなリスクはノーサンキューで、モンスターが出てくる危険性と天秤にかけても、こっちの方が良いに決まっている。

此処に、こうやって来れるのは丁度貧民地区の安酒場で冒険者達がモンスターを間引いたと自慢げに語っていたのを耳を尖らせて聞いていたからで、情報通りご覧のとおり此処に来るまでに狼もゴブリンも遭遇しなかった。

「……くっ~……冷たい………。」

左足、指先から緩やかな流れの川に着水。
パシャッと僅かに水を踏み抜く音をしぶきを飛ばして、細かに砕けた石の末路、細かな砂の上に足を置くと続いて右足……と完全に川に入り込む、が当たり前に冷たいし寒い。

頬が無条件に引き攣り苦笑いは凍りつき、朱色の唇が青色が混じり始め歯の根がかみ合わなくなりつつ……兎に角寒いので、早々と集めるものを集めて川からあがろうと、前かがみになって砂に混じって埋もれている水晶を手を伸ばして拾い上げ、最初の1個目を夜空の月に向けてかがけ、片目をつぶり純度を確かめる為にじーっと水晶をとして月を見上げる。

ネコアシ > 皮袋とか荷物を運ぶ鞄って奴を持っていないので、もてるのは財布代わりのこぶりの麻袋くらい、後は両手は常に開けておかないとまずいので余裕はなし。

一先ず一つ二つと純度が高く小さいものを優先的に財布代わりの袋に突っ込むと、慌てて川から上がり、足先をぶらぶらとふって水気を払い先程放り投げた靴を履き直して、寒さを振り切るように走って王都を目指す。

時と場合と脅威によっては何処かの村に一泊滞在してから王都に帰ろうと……。

ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 川」からネコアシさんが去りました。