2018/11/14 のログ
ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(イベント開催中)」にイリーナさんが現れました。
イリーナ > 人、物の行き交いで賑わうメグメール街道。
しかし、そこから少しでも距離をとればあたり一面の自然が出迎えるのである。

色を失いつつある背の低い草むらが並ぶ中、それとは対照的な赤いコートを羽織る女がしゃがみこんでいた。
抉れた動物の足跡を指でなぞりながら視線を上げてその行く先を眺めよう。)

「こんな時期に狩りなんて。まったく、貴族様の考えることは……」

季節はずれの狩猟の依頼、その下調べ。
おそらく何人もの仲介人を挟みながら自分のところへとたどりついた依頼にため息を吐きながら立ち上がると。
自分の現在地を確認するように小さく頭を振って周囲を見渡そうか

イリーナ > 自分の報告がまた何人も経由されて本当の依頼主様へ。

きっと、数日後には何人もの付き人を従えた貴族様がお馬を並べて狩猟に精を出すのだろう。

自分とは縁遠い世界だが、その分気楽な仕事でもある。

「……もうちょっと仕上げますか」

責任の伴わない気楽な仕事の上、報酬も悪くない。
テキトーに切り上げても問題はなさそうだが、変なところで真面目さが顔を覗かせる。

はたしてそれが、良いことなのか悪いことなのか……。
見つけた足跡を追うように、さらに自然地帯の奥へと足を踏み入れることになるだろう。

ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(イベント開催中)」にアッシェさんが現れました。
アッシェ > 自然地帯の一角に 突如として ずぅぅぅんと重苦しく独特の気配が現れた。

ただ、動植物に紛れて、自然に現れたにしてはおかしい、そんな感じのする気配である。
翼のある動物 もしくは それに付随するような動物、いや魔物かそんな類の何かである。

それは暫く動かなかったが のそのそと動き始める。動物の気配じゃない、
どちらかというとその辺の魔物よりも強くて恐ろしいと聞くドラゴンの気配だ。
ただ、気配はドラゴン?だが、見ればわかるのは 小柄で何も持っていなさそうな少女のなりだった。

きょろりと辺りを見渡しては 動く そんな繰り返し。

イリーナ > 足跡を追い、屈みこんでその跡や食べ残しなどの痕跡を追う。
成果は上々、進めば進むほどその痕跡がふえていって。

「これは、大当たり引き寄せたかな?」

おそらくはこの先に群れとして、生活拠点があるのだろう。
引き上げるにはいいタイミングである……と、その時。

「……ぁ?」

ふと、見上げたのは頭上の圧迫感。
地に這うようにして探索していた自分の上を、何か……が?

「勘違い?」

おかしい、と首を捻りながら立ち上がると同時に周囲を赤い眼が探る。
動物、モンスター……と、いった姿を探すけれども。

「ん、ぁ……あぁ?」

眉が不機嫌そうに寄る。
なんともちぐはぐな気配の先に、ぽつんと一人いるではないか、人が、子供が。

どういうことかと数秒、視線が宙を泳ぐが。
一つの大きなため息とともに草を分けながら歩みを近づけようか。

「もしもーし。 こーんなところで、どうしたのかなー?」

こんな場所に、子供が一人。分けありにきまっているのに、放っておくという選択を選ぶことができなくて。

アッシェ > 何も持っていない むしろ丸腰。
獰猛かつ魑魅魍魎跋扈する自然地帯に似つかわしく無い小柄な子供…いや見た目は少女ですが中身は違います。

見た目はちっちゃいが、先ほどから全く魔物とか肉食雑食的な動物に狙われてません。
そのうえ何か避けられている臭い感じのするそんな感じの子です。

(探し物ないけどなぁ こまたこまた)

そうこうしていたら 気配ただ漏れているのでどなたかに見つかった模様。
これは幸いと動きもせず そちらへと体の向きを変えて視線を自ずと上目遣いに見やるのです。

「んー、うちのことやな、ちと探しもんしとんの」

他に誰がいる、本当に何かしら武器も持っていない少女は銀髪で赤い瞳の女性へと言葉を返す。
ここで探し物をしているとあっさりと目的を伝えて。

イリーナ > 怪しい。

一言、それである。
商隊からはぐれたか、駆け出しの冒険者がPTから離れたか。
なんて色々と想定していくけれども、どれもピンとこないでいる。

格好が、状況が、この空気が、どれもこれもちぐはぐだ。
こういう時が一番困ると、銀の髪を指でかき。

「そ、きみのこと」

近付き、顔と声を聞けばやはり子供、子供である。
色々と問いたいことはあったのだが、返って来た言葉には眉がより。

「お嬢さんみたいな子が、こんなところで探し物ぉ?」

分からない、ともなれば率直に。

「なにを」

探しているのだろうか。

アッシェ > 気配がもしもきちんと読めるのであれば 人のなりをしたドラゴンなのは明白。
人にばけるのは十八番なので、あくまでも人に成りきって?動いているのだった。
ただ 怪しさは拭えないし 拭ってない。 
冒険者にしろ丸腰なのだ。商人にしろ何かしら 杖なり ナイフなり 剣なり、防具なりと身に着けているはず。
それがこの少女に限れば ない。 無さすぎる。

「そか うちか うちしかおらへんな」

耳元で囁くような甘ったるしい声を口から出して 素直な?無表情ではないなんとも読めない顔で対応してる。
(うん、怪しまれとる、何も持っておらんしな…しかたない)

「うん、探しもんや、こんくらいの牙の豚を探しとる」

大き目の牙を持つなんとかボアという豚というか猪の魔物の事を口にしだした。
それは冒険者ランクで言えば真ん中の、パーティ編成推奨の獲物だ。
駆け出しランクでは即逃げろなレベルである。 それを少女は探しているのだ。

「おらへん?」

にこぉと艶やかな笑みを浮かべて 首をかしげて上目遣い。

イリーナ > 冒険者稼業7年目、すっかり中堅どころである。

……が、ただの冒険者であり、英雄ではない。
怪しいのは分かる、分かるが……一度も相対したものの気配はさすがに分からないでいて。
ましてや、それが「ドラゴン」などとは想像の外であった。

この、存分に怪しい少女の気配に頭を悩ませながらも

「ええ、どこかの商隊とはぐれた? それとも家出かしら」

甘ったるい声に、とても荒事の気配は感じられない。
だから、そんなご令嬢のとっぴな行動をいってみる。
……みたのだが、「こんくらいの」の大きさと続いた言葉を聞き届ければ

「お嬢さーん、依頼は冒険者ギルドに通さないとだめだよー。
 ましてやね、いい。 そんなのは一人で狩りに行くものじゃなくてだね」

呆れ気味にため息混じりに先輩風を吹かして説明をしようとするのだが。

「少なくとも、ここらへんにはいないと思うけど」

嘘である。今自分が追っていた草食動物の足跡に一つだけ、まじっていたのである。
おそらくは、その群れを追っているのであろう。

赤い眼が、伏せられて。

「しっかりと依頼をだせば、人によっては狩りに同行させてもらえるかもしれないし。
 出直すのがいいと思うわよ、私は」

子供に、言い聞かせるように。
そんな言葉を吐きながら、いまいちつかみどころのない気配をまとう少女を見据えようか。

アッシェ > 目の前の女性がそこそこの腕の立つ冒険者だとは初対面でわかれは無理。
が、なにかしらでいるのだろうな、とは見てはわかる。
パーティにしろ、単体でこの地にいるのはソロで腕が立たねば生き残れまい。

少女はあくまでも艶っぽい笑みを浮かべながらゆったりとした動きで女性の周りをうろうろ。

「…い、家出とはちゃうで、お空から来たのは認めるで。」

魔法使…魔女だとしても 杖すら持っていない。商隊とははぐれてないないし、家出…いやその部分口が淀む。
一寸の間 家出していたのは事実だったから。ただ 唐突に現れたのは空から来たので それは伝えておこう。
どう彼女が判断するかは彼女次第。己ではない。

「依頼するより うち 自分でやったほうが早いで。ん、いや、
 冒険者ギルド、それはいいことを聞いた、帰ったら…依頼しよか

 え、おらへん?     もしかして うちの気配のせいか!」

もれっぱなしの謎の気配がただ漏れている。ドラゴンの独特の気配が微妙に漏れている。
長居はできなさそうだ、ドラゴンもものによっては最上位ランクの討伐対象だ確か。

「ほな、お言葉に甘えて うちは帰るわ。ここで出会った事は…秘密にしてな。」

女性にそう言葉を返すと、ぺこり、と育ちよさそうな?真っ当な?会釈をして、
たったかと自然地帯の奥へと走り去っていくのだった。

ただ遠ざかっていく気配は唐突に ぷつんと 切れたという。

ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(イベント開催中)」からアッシェさんが去りました。
イリーナ > 自分の周りをうろつく少女。
聞こえてくる言葉にはまさしく、子供を相手にするようにとりあわない。

「あー、はいはい。 で、おうちはどこなの?
 今なら一緒に帰ってあげるから」

もう対応が迷子のソレである。
「空ぁ?」と訝しげに視線は宙へ。
が、子供の戯言かと真剣にはとりあわず。

「えぇ。 どこか親切な冒険者さんが請け負ってくれるかもしれないわ。
 ……私はうけないけど」

自分が狩るほうが早いという言葉には、子供特有の万能感だろうかと苦笑い。
……もし、こんな依頼がでたら気にしてみるかなどと思っていたためか
少女が自然地帯の奥へと駆け出すのには反応が遅れてしまい。

「あ、こら……! 待ちなさいって! そっちは本当に危ないんだから!」

いいつつも、足が進まないのはなぜだろうか。
所在なさげに伸びる腕をゆっくりと降ろしながら小さく息を吐き。

「大丈夫かしら、あの子」

足が動かなかったのは、無意識のうちに謎の少女の力を理解していたからなのか。
なんとも不思議な出会いを経て、数分後に踵を返すことになるだろう。

数日後、ギルドの中では「ドラゴンがでた」とかという噂を耳にすることになるのだが。
赤眼の女にはこの日出会った少女とは結びつくはずもなく――。

ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(イベント開催中)」からイリーナさんが去りました。