2018/10/08 のログ
ご案内:「喜びヶ原 月獸ノ森」に紅月さんが現れました。
■紅月 > ーーーからころ、からころ、しゃら…
虫の恋唄の響く森の中。
明日にも消えてしまいそうな月光と、その代わりとばかりに輝く星明かりの下…紅の髪を風に遊ばせ、下駄の音を鳴らしながらのんびり歩く。
その手には、提灯…晒し鬼灯を模したそれの中央、実の部分には橙色の鬼火が1匹。
提灯の周りにもふよふよと…全部で5匹、舞い飛び遊んでいる。
「いやぁ、新月が近いから引きこもってたけど…気晴らしに来て正解だわ。
……、…綺麗、だなぁ…」
宵闇に覆われた辺りの木々は赤・黄・緑と秋の色に染まっており、日中であればさぞや鮮やかだったろう。
けれど、そんな中でも紫の双眸は充分に色彩を捉えており…口許に笑みを浮かべながら、紅葉狩りを楽しんでいた。
■紅月 > から、ころ、から…
少しずつ歩調はゆっくりと、以前下見に来た時に目をつけていた小さな広場へと向かい…そして、止まる。
眼前には…もみじ。
この西の地に、何故か、もみじ…メープルではなく、もみじ。
「全く、誰が植えたんだかねぇ…」
呆れたような苦笑をひとつ。
随分と雅な趣味の先人が居たもんだ、なんて呟きつつに。
「……それを見に来る私も大概か」
ふふっ、と、愉快げに笑えば…鬼灯の提灯を木の枝に引っ掛けて設置し、紅葉の木の根元にコロリと寝転んで。
葉っぱ越しの夜空でも眺めていようか。
■紅月 > はらり、はらり…
舞い散る赤が、紅の髪を飾る。
雲間の月に、手を伸ばし…けれども届かぬ其れに何処か寂しげに息を吐いて。
代わりとばかりに…ひらり。
掌に舞い降りた木の葉を眺め、懐に忍ばせようか。
…そうして、ゆっくりと眠りの中へ落ちてゆく。
ご案内:「喜びヶ原 月獸ノ森」から紅月さんが去りました。