2018/08/25 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/水晶ヶ池」にグレヌアンギュさんが現れました。
グレヌアンギュ > メグメール自然地帯

王都と数多の地を繋ぐ街道から離れたその地に、金を掘るよりも容易く、霊草を積むよりも確実に、竜を狩るよりも安全に稼げるポイントがあると言う。

友人の友人に聞いたという噂レベル、冒険者同士の酒のつまみにされる様なあるかないか判らない場所ではあるのだが、それは本当に実在し、今宵も強欲な者、自然地帯を彷徨う者を待っている。

其処は森の深い場所ではなく、森と草原の境界線辺りにぽつんと存在する直径10m程度の小さな泉である。

深さは人間の大人のヘソの辺りか腰上程度の深さで、水底は細かな白い砂と大小様々なサイズの水晶が研磨されて生まれた球体がごろごろと転がっている。

その水晶こそが遮る木々のない月明かりをたっぷりと浴びて魔力を帯びた水晶球であり、稼げるというのはそれを拾って売れば金持ちには為れなくても財布が重くなることは間違いないだろう。

――…時折吹く夜風に泉の水面は小さく波を立たせて、透明度の高い清涼な水がそんな小さな白波にほんの僅か濁って見える。

水底が見えるほどに透き通り触れなくても冷たさを感じさせる小さな泉、だがそんな環境の良いところで栄養素の代わりに魔力が満ちる其処に生物の姿は無い。

小魚も虫すらも水を飲みに近寄る小動物すら居ない。

彼らは知っている……其処には泉の主がいる事を。

清涼な泉の水に負けぬ透明な肉を持ち、泉に不用意に触れるモノを水の中に引きずり込んでその肉を血の一滴残らず喰らい尽くす危険な水蛇が巣食っている事を。

その名前はグレヌアンギュ。

学者か裏世界に通じるモノか薬師くらいは聞き覚えがあるかもしれない希少なモンスターに属する水蛇である。

どうして希少かは知識があればその血肉に様々な効果がある事、その存在自体が様々な用途に使われることを知っているだろう。

そしてそれがヒトのオンナに対してナニをするかも知っている……かもしれない。