2018/07/24 のログ
ご案内:「平原」にワルセイ・イダーヤさんが現れました。
ワルセイ・イダーヤ > 【お約束待機中です】
ご案内:「平原」に紅月さんが現れました。
ワルセイ・イダーヤ > メグメールにある平原。そこに来ているのは一組の家族。

『お父様!お母様!とってもいいお天気です』

そう言っているのは、猫耳の出る穴の開いた麦わら帽子をかぶり、涼しいように、
氷の花と呼ばれるマジックアイテムを首から下げた少女、アルシャ。
そして。アルシャが抱きかかえるのは、マフマフで。

「ふぅ、アルシャよ。そうはしゃぐでない。転んでしまうぞ?」

そう言いながらも、娘をまぶしそうに眺めるのはワルセイ。そして、隣には紅月がいるだろうか?

『大丈夫です!アルシャは、転びません!』

そう言って、マフマフを離せば。一人と一匹はトテトテ、モフモフと追いかけっこして…

「全くあの娘は…」

そうはいいつつ、笑顔のワルセイ。ばさりとシートを引き、その上に座ろうと……

「しかし、やはり夏だな……天気が良い」

そう言いつつ、紅月に。

「そなたは暑くは無いか?いくら、炎に耐性があるとはいえ…そなたも、氷の花をかけようか?」

そう言って、心配しようか。

紅月 > 父子の会話をクスクス笑みながら、のほほんと眺めつつ…主人の隣で髪をふわふわ風に踊らせ歩む、紅娘。
ようやっと最近になって『殿方と歩く時は半歩下がるべし』ってな故郷の習慣が抜けてきた。
いやはや、癖を抜くのは難しい…ようやっと娘に首を傾げられず済むようになりそうだ。

「ふふっ、このくらいのはしゃぎようなら可愛いモンですよぅ」

シート片手に笑顔の彼に、思わずつられて笑みを深めながら…自分の、我が子くらいの頃を思い返してみれば。
…随分と、可愛いげがなかった気がする。
屋敷をポンポン抜け出すわ、親の腕利きの部下を毎度のように撒くわ、里に下りてさりげなく農作業に参加してるわ、子供達に勝手に武術を教えるわ…あああ方々に土下座して廻りたくなってきた!
考えるのをやめよう…!

「ですねぇ…ふふっ、夏虫の元気なこと。
…んぅ?
このくらい平気平気…ワールにくっついてられるくらい、大丈夫」

彼の横に座り、しなだれかかるように…彼の肩に軽く頭を乗せてクスクスと笑おうか。

実際体感としては『ぬるま湯』くらいに燦々と降り注ぐそれを調整してある…日焼けしたい気分でもないので、皮膚強度も上げてある。
対策はバッチリしてきた、たとえ休日だとしても抜かりはない…日光は時に乙女の敵なのだ。

ワルセイ・イダーヤ > 「ふむ、そういうものなのか?」

いまだ、娘は一人しかいない身。子供がどの程度元気なのが良いのか、その塩梅は…
正直、判らない。だが……紅月が言うのなら、そうなのだろう。
それに、あの娘は元気なくらいがちょうどいい。

「……そうか」

自分の肩に頭を軽く乗せる愛妻。その頭を、角を避けつつ撫でてやって…
とはいえ、あまり日光には強く無い身、水筒から、水分補給して……
その時、アルシャがコテン!と転んだ。

「ほら、いわぬことでは無い。大丈夫か?」

そう聞けば、アルシャはにっこり立ち上がって。

『大丈夫です。マフマフが助けてくれました!』

どうやら、マフマフがクッションになってくれたようだ。
『もっふー』とどこか誇らしげで。

「まったく、ならいいのだが……」
『お父様、転んだら、お花を見付けました。名前を教えてください』

そう言って、一輪の小さな青い花を見せてきて…

「…む、この花は、「夏の霞」という。涼しげな青が特徴……
というか、その色の涼しさ以外に特徴は無いな」
『ほえー…』

そういって、花を麦わら帽子に刺して、再びマフマフと追いかけっこ。
それを。まぶし気に、紅月と共に眺めようと…

紅月 > 「そういうものです。
…まぁ、淑女としてはヤンチャかも知れないけどね?」

確か、あの子は赤子から成長薬で肉体年齢を引き上げたと聞いた…それであれば、なおのこと。
好き勝手自由にして親を振り回すくらいが丁度いい筈だ。
赤子のように夜泣きしないし、夜間に乳を求められる訳でもない…その苦労がないぶんぐらいは、存分に甘やかしてやらねば。

「…ん、ふふっ……むしろ紅はワールの方が心配です」

頭を撫でてもらえば、自然と笑みがこぼれる。
…けれど、水筒を手に取るのを見れば邪魔にならないようにきちんと座る。
薬の素材集めのフィールドワークはするものの、比較的インドア派な彼にこの日差しは厳しかろう。
…水分補給、すごく大事です。
若かろうが老いていようが…いや、老いてたら特に大事だが。

…と、ドサッと物音。
転けたなこりゃあ、と目を向ければ…小さなナイトがキッチリお姫様を守っていた。

「ん、マフちゃんいい子!
よぉ~し、よしよし…っ!」

小さな花を見せようと近付いてきた一人と一匹を撫で…特にマフマフを思いっきりワシャワシャしてやる。
…ちゃんと最後には乱れを整えてやりつつに。

「わ、綺麗な色ねぇ……、…夏の露、また随分と風流なお名前ね?」

関心したような声をあげ、花を麦わらに差し込む我が子…うん、似合うねぇ。
帽子の上からポンポンと軽く撫でてやり、再び駆け出す彼女に
「いってらっしゃい!」
と声をかけつつに。
…のんびり、穏やかな空間を楽しむ。

「…あっ、白詰草。
四つ葉あるかな?」

ふと、シートの横にクローバーを見つける。
ついつい四つ葉探しをしてしまうのはもはや習慣である。

ワルセイ・イダーヤ > 自信の体調を心配されれば、ふっと笑い…

「ふ、熱中症にならないように、気をつけてはいるさ」

何て言いつつも、長時間日光は……正直、きつい。
だが、娘まで来たの果ての屋敷に閉じ込めるわけにもいかないので。
やはり、子供は元気にかけるものだ。

そして、マフマフがナイトのごとくアルシャを守れば、
今晩は餌の木の実を豪華なものにしてやろうと思いつつ…
紅月が、クローバーを見付ければ…

「ん?クローバーがどうかしたのか…?」

四つ葉を探す妻を、不思議そうに見て…
どうやら、此方には四つ葉のクローバーを見つけると、幸運があるという風習は無いようだ。

「ふふ、可愛い奴め」

だが、その仕草は好ましく映り、ふっと笑んでいると…

『お母さま、アルシャも一緒に捜します!』

そう、小さな助手も駆けつけて、一緒に四つ葉のクローバー探しに入ろうか…

「……」
『もっふー』

そして、ワルセイは、マフマフを撫でつつ、…せっかくだ。お弁当…と言うか、
サンドイッチの入った箱と、ジュースやミルクの入った瓶を取り出す。

『あ、お母様の足元に、一つ見付けました!』
「ほら、熱中するのもいいが……せっかくだ、昼食にしよう」

そう声をかけて…

紅月 > 「…はっ!5つ葉!!」

小さな助手が一生懸命に四つ葉を探す中、何故か通り越して5つ葉を発見。
くっ、違うんだ、今探してるのは金運じゃないんだ…!

ちなみに、クローバーの意味は以下の通り。
一つ葉「困難に打ち勝つ」「始まり」「開拓」「初恋」
二つ葉「素敵な出会い」「平和」「調和」
三つ葉「愛・希望・信仰」
四つ葉「幸運」「幸福」
五つ葉「経済的繁栄」「財運」
六つ葉「地位と名声」
七つ葉「無限の幸福」

…八枚なら家庭円満だったか、少なくとも十枚くらいまでは意味があったはず。
思い出したらメモしておこう…娘と遊ぶには丁度いい。
女の子はおまじない好きが多い…しかも親が両方魔法使いとくれば、そのうち多少なりとも興味を示し始めるだろう。

「……ん?あ、ホントだ。
ふふっ『幸せは常に自分の傍にあるもの』って事かねぇ?
…よし、この五つ葉もアルちゃんにあげちゃおう!」

幸福の青い鳥…この話しもやはり、この国には無いのかしら。
けれど、ここで灯台もと暗しなんて言うのはあまりに味気ない。
とりあえず四つ葉をアルシャの麦わら帽子に飾り付け、次いで五つ葉も添える。
…五つ葉は隠し持っちゃダメ、他人に贈るものなのだ。

少しずつ賑やかになっていく麦わら帽子を眺めつつ、クスクスと笑って。
すっかり自分も楽しんでしまって主婦業が疎かになってしまった事にアワアワおろおろとしつつに。

「わっ、私もお手伝いを…!
あ、アルちゃんお手々拭いて?はい、濡れタオル」

夏の衛生管理はとても大事。
きちんと手を清めさせ、ご飯の準備。

ワルセイ・イダーヤ > 『ありがとうございます。お母様!』

段々とにぎやかになっていく麦わら帽子を、嬉しそうにかぶる娘。それを楽し気に見つつ。
紅月が手伝うと言ってくれば。

「ああ、では、皿を用意してほしい。確か、から揚げとサラダを用意していたのでな…」

そう言って、紅月にその二つの入った箱から取り分けてもらおうか…
そして、手を拭き終わった父娘。アルシャはエッグサンドとオレンジジュース。
ワルセイはハムチーズのサンドと、ミルクを飲もうか…

『美味しいです。天気のいい外で食べると、とっても美味しい!』

そう嬉しそうに言う娘の頭を、なでなで…

「ふ、そうだな…」

そう微笑んで…ふと、アルシャが空を指差し…

『あ、青い鳥さんです!』

そう言って、手を振れば…青い鳥が下りてきて、トントンと地面を嘴でたたく。

「……?」

近づけば、青い鳥は逃げ…叩いていた場所には……

『ほわぁ…見てください、お父様、お母様。七つ葉です!』

そう喜んだ表情の娘。その七つ葉のクローバーを、母に差し出し…

『ふふ、さっきのお礼です!七つ葉、受け取ってください!』

そう言おうか…

紅月 > 「はーい、只今…
…よし、綺麗に盛れた」

鼻唄まじりに準備を終えて、自身も手を拭い…トマトとチーズのサンドイッチを手に取る。
傍らにはオレンジジュース、娘とお揃いである。

「うんうん、自然の中でご飯…いいよねぇ」

娘の笑顔にしみじみと同意し、娘を撫でる主人に和む。
…ふと娘が指差す鳥、その翼は蒼穹の欠片が舞い降りたかような美しい青で。

「わぁ…これは。
見事な七つ葉、欠けもないし色ツヤも綺麗」

しかし、それを差し出されれば、キョトンと…どうやらくれるらしい。

「わぁ、ありがとう!
……で・も~っ…母様こっちも欲しいなーっ?」

にこぉり、と、笑んでみせ…むぎゅ~っとアルシャを抱き締める。
私の幸福、ゲットである。

ワルセイ・イダーヤ > 七つ葉クローバーを差し出せば、抱きしめられ…

『ふみゅ!お、お母様……私もぎゅーってします!』

そう言って、アルシャもギュー…っと抱きしめる。
そんな仲睦まじい母娘を、まぶしいものでも見るかのように眺め…

「ふ……本当に、俺にはもったいないくらいの家族だ…」

何て独り心地呟けば……二人に近づいて。

「俺も、混ぜてもらおうかな……?」

そう言って、手を広げ、大きくぎゅっと二人を抱きしめて……
その三人の体の中に、『もふー』と、マフマフも潜り込もうと頑張って。

その後、美味しいサンドイッチを食べた後は、のんびり、夏の暑くも心地よい時間を過ごそうと……
ただそれを、青い鳥が遠くから眺めているだろうか?

紅月 > 「うふふっ…ぎゅーっ!」

ぎゅーっ、のついでに、ちゅーっ、もしちゃう。
…キャッキャと明るく笑う娘の頬に、親愛の口付けを。
ついでに頬擦りも。
子供好きには至福の時間…笑顔が溢れて止まらない。

「ふふっ、おいでませ…?
あらあらモフちゃんまで、おいでおいで!」

真夏の暑さもなんのその、この幸せには敵いません。
…楽しい食事のあと、結局大人しくしてるつもりだった紅月まで鬼ごっこに参戦し始めたりして主人に笑われたのは別の話。

ご案内:「平原」からワルセイ・イダーヤさんが去りました。
ご案内:「平原」から紅月さんが去りました。