2018/05/01 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/森」にレーナさんが現れました。
レーナ > 「話の通りか…まったく、面倒な依頼だ」

月が空に上がる時間帯の自然地帯にある森。
その中をランタンの灯りを片手に歩く女の姿。
暗い森の中を灯りで照らし、薄く光る木の根元に近寄ればそこに生える薬草を丁寧に採取する。

「暗い夜に灯りに光るか……まったく、金にはあるな面倒だ」

集める量がそれなりに必要だが探しのは面倒な薬草。
報酬の多さに惹かれたが今では後悔を隠せずに溜息を吐き、次はと移動をして探して歩く。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/森」にハスクさんが現れました。
ハスク > 「……意外と時間が掛かったな。」

夜の自然地帯、一人の男が森の中をゆっくりとした歩調で歩いている。
冒険者としての依頼で、近隣の村への配達の仕事を請け負ったのだが…予想以上に時間が掛かってしまった。
近道、という訳ではないが街道を律儀に行くよりも森の中を突っ切った方が帰りは早い。

そんな訳で、現在こうして夜の森を歩いている…当然、周囲への警戒は怠らない。
魔物の不意打ち、盗賊の襲撃、あるいはそれ以外の何か。不測の事態に常に備えるのも大事な事だ。
と、前方から人の気配を感じて足をピタリ、と止める。この距離ではまだ夜目が利くとはいえ分かり辛い。

「……?…覚えのある気配だな…。」

少し首を捻りつつも、思い出しがてら敢えて止めていた歩を進めていく。
あちらにも気配なり足音なり、もしくはこの男の姿なりが察知できる頃かもしれない。

レーナ > 最初こそ順調に集まっていたが必要量の半分を超えた辺りから見つからなくなってしまう。
余り森の奥へと進めば戻る時が大変なので出来るだけ戻りやすい位置で探したかったが仕方ないと更に足を進め。

「ないな……森の反対側と言う事はないんだろうな…」

もしそうなら期限には間に合うだろうが戻るのが遅くなってしまう。
それだと依頼人がうるさい可能性があり避けたい事だが仕方がなく。
足を進めるかと思った所にかすかな音と気配に足を止め。

「音からするに…単独、野盗あたりか」

先から聞こえた音と気配に収集物を狙う類かと警戒を見せて剣に手をかける。

ハスク > 「……と。」

あちらの気配の質が変わる。元々、ミレー族なのと自身の境遇もありその手の変化には聡い。
こちらも武器に手を掛ければ、まさに一触即発となるが…矢張り、覚えのある気配にどうしたものかと。

「……考えても仕方ないか。……オイ、そこのアンタ…俺は怪しい者じゃない。冒険者のハスクという。依頼の帰りで偶然ここを通り掛っただけだ。」

と、敢えてこちらから呼び掛けつつ、敵意や害意の無さを示そうと両手を軽く上げてそちらへと歩いていこうか。
近づいていけば、暗い森の中…一筋の月明かり、または彼女の持つランタンの灯りで互いの顔なりが見えるだろう。

「……って、アンタ……レーナ、だったか?何時ぞやの野草採取の時に出くわした…。」

やがて、距離が縮めば相手の顔を見て僅かに目を丸くする。以前、同じような依頼を受けて偶然一度顔を合わせた同業者だ。

レーナ > 採取に苦労するものを掠め取る事を生業とする人間もいるだけにこんな場所で誰かに出会えば警戒はして当然と。
怪しげな気配や行動に移れば即攻撃できるように身構えて相手の出方を待つ。

そうしていれば聞こえる相手からの呼びかけ、怪しくないと言われても信用は出来ないが、続いた名前には聞き覚えがあり。
暗闇から灯りの範囲内に両手を軽く上げて出てきた姿は確か以前にと思い出し。

「それであっている。あの時は世話になったな、ハスク。
妙な場所で合うがまた同じような依頼なのか?


距離は縮まり相手の顔を見れば息を吐いて力を抜き。
剣から手を放してまた同じような仕事を受けたのかと問いかける。

ハスク > 「…ああ、いや。俺は近隣の村への配達の依頼だ。道中色々あってすっかり帰りが遅れたからな。
多少の危険は承知で森の中を通って時間を短縮しようとしたらアンタと遭遇した…と、いう訳だ」

流石に今回は野草採取の依頼ではない。別の依頼の帰り道で偶然、といった感じだ。
あちらがこっちの顔や名前を覚えている事にほっとしつつ、剣から手を離した相手を眺め。

「…その口ぶりからしてまた野草採取の依頼か?その手の依頼でこの辺りまで、となるとかなり遠出に思えるが」

と、疑問を口にする。冒険者として野草採取の依頼も何度もこなしている。
なので、依頼で多い野草や希少な野草の群生地などもある手一度頭に叩き込んでいる。
とはいえ、彼女の目当ての野草が何かは分からないが…。

レーナ > 「配達…?あぁ、この森の先に確か村があったな。
私が言うのもあれだが近道で森を抜けるのはどうかと思うが?」

昼間ならまだしも夜になれば視界も悪くなり迷うだろうと。
全くの知らない仲ならば気にも留めないが、世話になった相手だけに心配はしてしまい。
今回は同じような薬草採取ではなく帰り道と聞くとこうやって遭遇したのも凄い偶然だと感心して。

「その通りだ。今度の探し物はこの森にしかないものらしくてな。
まだ探しやすいものだが…あと少しだが見つからなくなってな」

この辺りまでくる依頼なので期間はまだあるのだがと息を吐き。
この男ならもしかすれば前回のように知っているかもしれない。
そんな期待から、袋から薬草と一束取り出し知っているかというように見せて。

ハスク > 「まぁ、危険は織り込み済みだ。…本来ならちゃんと街道を通って帰る所だけどな。」

道中あったゴタゴタで疲れていたし、早く依頼完了して休みたかった、というのもある。
仕事柄、体力などは一応あるがそれでも疲れる時は疲れるのだからしょうがない。
彼女からの指摘に僅かに苦笑を浮かべつつも、レーナが袋から取り出した薬草を繁々と眺めて。

「…夜光草か。それなりに採取難易度が高い薬草だった筈だがよくこんなに集めたな。
この辺りは群生地から少し外れている筈だが、種子が散って散発的に芽吹いたか…。」

矢張りというか、彼女が今回取り出して見せたソレも知っているらしく、ジーッと眺めつつそう述べる。

「…で、まだ目標数に到達していない、と。群生地はこの近隣にある筈だから、手伝っても構わないが…。」

と、そう申し出てみる。前回も協力したしこのくらい手間でも何でもない。見知った同業者が困っているなら協力してもいいだろう、と。

レーナ > 「織り込み済みか。本来なら?それほど急ぎのようでもあったのか?」

まさか早く休みたいという理由などとは思わずに急ぎでもあったのかと取り。
危険さの指摘はするがそれも織り込み済みなら何も言う事はないと。

「探すコツを聞いていたのでな。それでもこれ以上が中々な…。
外れているのか?この辺りだと聞いてきたのだが…」

ハスクが知っていたことに安堵するが、同時に群生地と離れていると聞くと流石に驚き。

「あと少しだがな。期限に猶予はあるができれば早く集めてはおきたい。
手伝ってもらえるなら助かるが…急ぐのではないのか?」

ハスクの申し出には非常に助かるのだが森を抜けるほどなのだから急ぐのだろう。
その勘違いのまま聞き返してしまう。

ハスク > 「…ああ、まぁ道中色々と想定外のトラブルがあってな」

と、疲れた顔でやや遠い目をする。詳細は話そうとしないが、「聞かないでくれ…」と、ばかりの空気だ。
冒険者という職業柄、想定外のトラブルも覚悟はしているがそれも内容次第と言えよう。

「…この辺りで間違いは無いが、群生地はもう少し先…レーナからすれば逆に少し戻った場所だな。意外と分かり難い所だから無理も無いと思う」

光に反応して発光する特性があるとはいえ、採取難易度がそれなりなのは伊達ではないという事。
レーナの言葉に、軽く肩をすくめてみせながら、

「まぁ、帰りの途上ついでの軽い寄り道と考えればいいさ。
それに、見知った同業者が困っていたら手を貸す気にもなる。」

実際、早く帰りたいだけなので本当に緊急で帰らなければならないレベルでもなし。
彼女を促して先導するように歩き出し…やがて、木々が密集した死角のような場所に到達する。

「……着いたぞ。幸い採取できる量には十分だから今の内に取っておくといい。多分それで必要量には到達するだろうさ」

と、振り返りながらレーナにそう述べる。密集した木々の隙間、月光の僅かな光に反応して光る薬草の群れが彼女にも見えるだろう。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/森」にハスクさんが現れました。
レーナ > 「トラブルか……深くは聞かんよ」

疲れた顔で口にする姿に冒険者では必ずあるようなトラブルが浮かび。
それは話したくないだろうと察して首を横に振る。

「……通り過ぎていた訳か。判りにくいなら私だけでは見つけれなかったな。
ハスクに会えたのは幸運と言う事だな」

いくら探しやすい特性を聞いていたとは言え判りにくい場所なら探しようがなく。
こうして出会えたことに本当に感謝して。

「そう言ってもらえると助かる。
ハスクのような冒険者はこの国では少ないな」

小さく笑みを浮かべて先導をする男の後ろをついて歩き、到着した場所を見れば納得をして。

「ここは流石に見つけられないな。これだけ生えていれば十分だ。
これは何か礼を考えないといけないか……」

振り返るハスクにそう告げて笑みを見せ。
月光に反射して光る薬草の群れを見れば十分すぎると呟き。
手早く採取してしまおうと近くから丁寧に摘み取っていく。

ハスク > 「……同業者は話が早くて助かる。」

彼女も冒険者なら、面倒な想定外トラブルなんてあれこれ経験しているかもしれないし。
ならば、口にするのも疲れる気持ちは理解してくれると思う。想定外トラブルにも限度はあるのだ。

「…まぁ、依頼を無事に達成しないと冒険者としての信用にも関わるからな。
それがどんな些細な依頼だとしても、だ。こういうのは信頼と実績の積み重ねが大事だからな。」

これでも中堅の冒険者なので、その辺りは本当に身に染みているのだ。
ともあれ、彼女の言葉に僅かに苦笑とも困り笑いとも言える曖昧な笑みを浮かべて。

「……俺は別にお人好し、という訳ではないぞ。これでも警戒心は強い方だし。
ただ、まぁレーナは信用できる同業者だしな。偶然出くわしたのなら手伝う気にもなる。」

とはいえ、何だかんだお人好しカテゴリーに含まれてしまうのだろうが。
自分のような冒険者が珍しいのかどうか、そこは彼自身では何とも判断出来ないが。

「…礼か…じゃあ、そうだな。…一晩付き合ってくれればそれでいいさ。」

礼をされるほどでもない、と彼は考えているが折角だし受け取る事に。
そして、先の言葉を口にして数秒してから気付く。何か端折り過ぎたかもしれない。

「…あーいや、酒というか晩酌とかにって意味でな?」

補足する。そうしないと一晩ベッドを共にしてくれ的な意味合いになってしまう。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/森」にハスクさんが現れました。
レーナ > 「私とて言いたくない事はある。お互い様だ」

冒険者のトラブルほど口にしたくないものはない。
自分で言いたくない事を話させるなど悪趣味にもほどがあると。

「そう言う事だ。私のようなよそ者は特にその傾向が強い。
お陰で苦手な採取依頼まで受けないといけなくなる…」

本当は討伐が得意であるがそう言う仕事は中々に回されずにこのような仕事が多く。
それでも中堅まで上がれたのはそれだけの数をこなしているから。
それを思えばも思わずに困った笑みをみせて。

「私からすればお人よしだ。もし襲われたらどうするつもりだったんだ?
まあ……私もハスクを押そうつもりなどはない。こちらも手伝える時は手伝おう」

礼には礼を、恩には恩を返すのが信条なだけにこうして手伝ってもらえた恩はいつか返そうと。
この国で組んだ冒険者の大半は達成後に依頼料のそうどりを狙うのが多くうんざりもあって。

「一晩か…構わないぞ。……酒か、そちらでいいならそうしよう」

出された言葉に金銭に比べればと頷き、続いた言葉にそっちかと取り。
やがて薬草を必要量採取できれば身を起こして背筋を伸ばして。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/森」にハスクさんが現れました。
ハスク > 「そうだな。互いの仕事内容や事情に深入りし過ぎるとドツボに嵌まるしな…。」

駆け出しの頃に経験した事だ。僅かに苦い顔になるがすぐに平静を取り戻し。
余所者、という点では己も似たような者なのでそこは何とも言えず、曖昧に頷くに留めて。

「…そうだな。流石に身包みや金銭となれば抵抗するが、まぁ性的方面なら場合によっては乗るかもな」

と、冗談めかして答えるが別に嘘でもない。命や金銭、装備に害が無ければお互い気持ち良いしストレス解消にもなる。
とはいえ、今ここでレーナを襲うつもりなど勿論無い訳だが。

「…いや、その口ぶりだとベッドで一夜も構わないように聞えるんだがレーナ…。」

いいのかそれで、と思うが正直言えば酒とベッドならまぁベッドだろう。そこは素直だ。
勿論、金銭の要求なんて最初から特にするつもりなんて無いのである。

レーナ > 「着た頃に何度かあったな。それからは距離を置くようにしている」

最初の頃は贔屓にしてくれた依頼を何度か受けたが途中から怪しなものに代わりだしたのを思い出し。
この国は所詮よそ者に優しくはないと溜息を吐き。

「私は両方とも抵抗をするな。そんな奴らに金も身体も渡すつもりはない」

そこは少し不機嫌という声色で告げて。そう言う輩はほぼ全て石に変えてきただけに今更に帰ることが出来ず。
もしハスクが襲ってくれば恩があるだけにどうなるかは判らないが。

「宿代と食事をハスクが持つのなら考えてもいいが?」

酒でもよく、宿代を出すなら一夜でもいい。
こんなのはあくまで信頼できる相手にしか告げない事。
どちらでもいいぞというように見返して。

ハスク > 「…俺もそうだが、レーナもあまり人付き合いは広げていない感じか。」

男の場合、自身の正体…ミレー族でも特に希少な一族の出身、というのもあっての警戒心が主な理由だ。
彼女の場合は、また違う理由があるのだろうがそこを深く尋ねる野暮は勿論しない。

「…むしろ、そこらの相手は返り討ちにしていそうだものな…。」

実際に彼女の戦いぶりを見た事がある訳ではないが、彼女は明らかに戦闘方面の依頼に向いている雰囲気だ。
少し不機嫌な声色に、あまりこの話題は続けるべきではないと判断しつつ。
勿論、だからといってここでレーナを押し倒すつもりは流石にないけれど。

「……分かった。じゃあそれで手を打とう」

礼なのに奢る羽目になっているが、まぁ取引と思えばいい。
そもそも、別に礼を貰うつもりではなかったのだし。彼女の採取が終わるまで待ってから、

「じゃあ、まずはギルドに戻って互いに依頼完了の報告。…その後に宿に行くか」

勿論、食事もとい酒代含めた彼女の分の一泊の代金はこちら持ちだけれども。

レーナ > 「あまりな、仕事仲間は信頼できるのが少しいればいい」

ただでさえ魔族と言う事もあり知人は少ないほうが良いという考え。
男は多分人が良いからこそ少なくしているのだと思い。

「しているぞ。その覚悟はあるはずだ」

隠すことなく返り討ちにしえいる事を告げて。
もう慣れたとはいえやはり収集依頼が多いのはストレスがたまる事。
隠しているつもりだがどうしても声に出てしまう。

「そうか、ではそれで手を打つか」

半ば奢れと言うのは冗談だったのだが男がそれでといったので今更冗談とも言えず。
そうしようと頷いてみせて。

「私の依頼は報告の猶予は後3日ある。ハスクの報告が祝ってからでいい」

そちらは急ぐだろうと見返り、採取が終われば行くかと声をかけて。

ハスク > 「…俺は一応信頼されてはいるのだろうか?」

フと首を傾げて。ちなみにお人好しなのを本人は否定気味だが、実際はご覧の通りだ。
警戒心は強いが、見知った相手には脇が甘くなりがちなのは否めない。

「……まぁ、そいつらの末路は聞くまでもなさそうだな」

と、ため息混じりに肩をすくめる。そもそもそういう連中の末路に興味は無いしどうでもいい。
さて、彼女が採取を終えれば二人して歩き出そうか。

「…ん、じゃあ俺だけ手早く報告を済ませるか。その報酬をそっちの一夜の代金に回すとする」

稼ぎがゼロになるが、一応貯蓄はあるしまぁ問題ない、訳ではないが構わない。
そのまま、二人の冒険者は街へと戻っていくだろう。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/森」からハスクさんが去りました。
レーナ > 「少なくとも信頼をしている一人だ」

安心しろと笑みを見せて、お人よしもあり信頼していると。
むしろそう言う裏のなさそうな男だからこそ信用したとも言え。

「聞きたいなら話してもいいが?」

興味はなさそうだが恐らく判り切った話になる事なのだが一応問いかけ。
採取した薬草を丁重に持てば男と歩き出す。

「まだ夜はある、急がなくても大丈夫だ」

男の依頼料がどれだけあるかは判らないが、もし少ないなら代金は出せばいい。
そう考えて共に街にと戻って。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/森」からレーナさんが去りました。