2018/04/07 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にガラッゾさんが現れました。
■ガラッゾ > 久しぶりに「仕事」から離れ作品作りに挑めると意気揚々にメグメール(喜びヶ原)にある草原地帯にやってきた。
其処は以前見つけた草原地帯で、自分達の腰元を隠すくらいの高さの草一面に覆われ、岩の代わりに水晶がザクザクと生えているという不思議な場所だった。
「水晶ヶ原」とでも呼ぼうか、自分達が見ても立派な水晶中の生えた草原であり、その中にも虫やモノを閉じ込めた人食い水晶が生えているような特殊な場所で、今宵は闇に紛れてその水晶を採掘し、作品を作るための素材にしようとしにきた。
無論こんないい場所を独り占めするのは難しかったか、他の兄弟達も連れてきており、各々が広い草原地帯に散って好き放題作品の素材を集めている、自分はその中でも特に人食い水晶が目立つ場所に来ており、何か面白い物が閉じ込められていないか、それ以上に希少な水晶はないか、濁った眼を細めてあたりを舐めるように眺めながら散策をしている。
少し肌寒く感じる中、夜空には薄雲に隠れた月や星だけで明かりも少ない、カンテラなどは目立ちすぎるので置いて来た。
つまりは妖精の名残である尖る耳、自慢の聴覚で風が吹くたびに聞える草と水晶がすれる音を頼りに、暗い中でも良く見える濁った眼で見渡し、そんなに闇の中不自由なく歩き彷徨っているのだった。
「ミレーやエルフの女ガ捕まってリャ面白いンダガナ……イヤ逆に放り込ンデ固めちまうノモ……。」
ぶつくさとガラッゾ達の言葉ではなく人でも理解出来る言葉でボソと愚痴り、仕事で溜まる熱をぶちまける対象もまた探している事を誰に告げる事無く独り言として昇華していく。
闇の中で高原を用いても小柄なガラッゾ達を見つけるのは難しいだろう、だが逆にガラッゾ達は光源さえあればそれを目印に迷い込んだ獲物を捕捉する事が出来るだろう。
■ガラッゾ > そう易々と見つかっては価値なんてヤツは下がる一方で、と考えると中々良い素材が見つからないのもオツなモノだろう。
中々にこそばゆい高さに伸びる草が生い茂る草原を踏み歩き、時々見かける水晶柱を手の甲でコンコンと叩いて密度と純度を測りながら、極稀に手の甲を飲み込むように弾力ある水晶が見つかると、何処までそれが犠牲者を飲み込めるのか、強く手の甲を押し込んで確認し、手首程度で固まるようであれば手を引っこ抜いて、また歩くの繰り返し……。
純度が高いだけではダメ、内包する不純物が宝石の如く輝くものもある。
無色透明が良いというわけでもない、薄らと桃色掛かる水晶もまた硬化で取引されるからだ。
物事がうまくいかない苛立ちにふつふつと湧き上がる欲望。
だがそれも今だ涼しい夜風に吹かれるとそれはそれで心地良く、機嫌が悪くもよくも無い、不安定な心を抱えながら未だに素材を探すのを止めず、足を止めては唸り、唸っては歩き出すと、明らかに怪しい動きを見せている。
■ガラッゾ > 暫くは飽きずに素材を探していたが、唐突に何かアイデアが浮かんだのか両手をポンッと打ち合わせると、目の前の水晶の塊を採掘する事無く、一路ガラッゾ族の集落の方へ……。
何が浮かんだのか?何を作ろうとするのか、それはガラッゾ達にしかわからない。
ただ市場に一級品の作品が出回ることは間違いないだろう。
それは剣なのか盾なのか、それとも彫像なのか家具なのか、それもまた彼らの気まぐれ次第で……。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からガラッゾさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 晴れ渡る夜空から降りそそぐ星明かり――こんな夜にはランタンなしでも外を歩けそうだった。
街道から少し外れた森――倒れた古木を椅子代わりに、焚き火を前にした男が独り。
火の周囲には、細切れになった肉を刺した串が数本、突き立っている。
じゅうじゅうと肉汁が肉の表面からあふれ、香ばしい芳香を周囲に漂わせていた――
「――そろそろ、いいかな」
そのうちの一本を手に、大口を開けて肉を頬張る。
よく咀嚼して、飲み込む――会心の笑み。
「うん、美味い――」
■エズラ > 昼間から森に入り、身体の慣らしがてら狩猟に挑んでいた。
いくつか受けた新しい戦疵はまだ完治してはいなかったが、そうした状態でも肉体を自由に操作できなければ戦場では命を落とす。
――結果、大型の四足獣と数羽の鳥を獲た。
獣の方は毛皮も肉も既に解体済み――肉の方は、今こうして味わっている。
「さ~て、そろそろ次の仕事でも探さねぇとな――」
賭博場警備や娼館用心棒で日銭を稼ぐのもいいが――
己の本分はあくまで傭兵――戦場が仕事場である。
もしゃもしゃと肉を頬張りながら、身体に活力がみなぎるのを感じる――