2018/02/18 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯・森」にブレイドさんが現れました。
■ブレイド > 「ぐぬ…」
ガザリと藪をかき分ける音が響く。
空を見上げても差し込む光もない。
もう夜なのか、ただ鬱蒼と生い茂る木々に遮られているのか判別もつかない。
薬草採取の依頼でこんなところまでやってきたのだが、獣や魔物は少なく安全だということで気を抜いていた。
だが、それはあまり生き物の立ち入らないということでもあり
あるき回るのも一苦労だ。
■ブレイド > 依頼の薬草自体は、希少というわけでもない。
少し奥まったところにいけば群生しているとの話だった。
しかし、この歩きづらい森の中、奥へと進むも時間をかなり費やしてしまった。
日が暮れるまでには森を出ている予定だったのだが
未だに群生地にたどり着けないでいる。
危険がないのがまだ救いではあるが、内心焦っていた。
「くっそ……」
悪態をつきながら、森を行く。
少しばかりひらけたところに出れば、疲労のため息。
■ブレイド > 「休憩…するか…?」
再び見上げた空は、案の定暗いまま。
ランタンで照らさなければおぼつかない。
だが、慣れない森歩き。無理はできない。
ここで休憩しなければ、次はどこで休めるかもわからない。
仕方ないので歩みを止めることにした。
下手をすればここで野宿もありうるか…。
■ブレイド > 「(…しかたねぇか)」
そうと決まれば、手早く火の準備をする。
周囲を整えるにしても時間はかかるのだが…それも仕方なし。
正直、疲れているのでわりと適当にこなしてしまっているが。
それでも休むには困らない程度のスペースは確保できた。
■ブレイド > 腰を下ろして大きく一息つく。
少し面倒な依頼だとは思ってはいたが…いや、むしろ森歩きを舐めていたかもしれない。
反省点ではある。
食事の準備を進めつつ、この後のことを考える。
危険は少ないとしても、完全に安全であるとは言い切れない森の中。
一人で眠るなんてのは自殺行為ではあるのだが……
この暗さの中で歩き回るのもそれに近い。
苦手な魔法であるが、簡易結界程度ならなんとかできそうか…?
とりあえず、安全を確保し体を休める方向で考えることにしよう。
■ブレイド > 「まぁ…死ぬことはねぇだろ…」
出来る限りのことはしておかなければ。
魔法は慣れてはいないが、周囲に人がいないのは好都合。
ミレー族としての魔力を使ったところで気づくものもいないだろう。
さっさと簡易的な結界を張ってしまう。
これでも安全とはいえないのだが…。魔法の勉強もしておくべきだったか。
だが、これ以上勉強のタスクを増やしたところで処理しきれないだろう。
「やることばっか増えてくな…」
ため息を一つついて、ひとまずの安全を確保すれば
近くの木の根の根元に腰を下ろす。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯・森」にリーネさんが現れました。
■リーネ > ふより、ふより、と。
薄く、丸い光が虚空をふよふよと舞いながら。
結界にゆっくりと近づいてくるのが分かる。
それは、闇夜に見るホタルのように、ふよりふより、と。
■ブレイド > 「……ん?」
何か、飛んでいる?
虫か、何か別のものか。
座ったままふわふわと飛んでいるそれを見上げる。
結界と言えど、他を焼き払うようなものでもない。
害意のあるものに忌避感を与える程度の弱いものだ。
問題はないだろう。
■リーネ > 「……結界、ですか」
淡い光が小さく言葉を発して。
よくよく見やれば中には小さな少女。
蝶のような羽をぼんやり、と灯したまま、ふより、ふより、と結界により。
「……どなたか、いる、のです……?」
たどたどしく喋りながら、結界ごしに問いかけて。
■ブレイド > 声?
あの光から…
「お?おう。えっと、誰だ?
オレは、その…依頼でこの森に来た冒険者なんだけどよ…」
この状況で誰かに声をかけられるとは思っていなかった。
少し戸惑いながらも答える。
よく見れば、少女のような姿…妖精?
■リーネ > 「……誰……と言われても」
淡い発光が収まれば、そこにいたのは妖精。
人形サイズの手枷、足枷、首枷をつけられ、そこからちぎれた鎖を垂れ流して浮いていた。
「……リーネ、見たまま、の、妖精です」
ふよ、ふよ、と結界の前を揺れるように、浮いたまま。
入っていいか、悪いか分からず、そこにそうして浮いていて。
■ブレイド > 「ああ、わりぃ。こんなとこで誰かに会うなんて思ってなかったんでな…」
姿を表した妖精の姿にひらりと手を振り。
「この結界はただの危険回避のためってやつだから気にすんな。
えーと、このへんはあんたの縄張りかなんかか?だったらすまねぇ」
妖精の姿を見れば…どこかから逃げ出したのかと思われるような風貌。
人気のない森に身を隠していたのならば、少し驚かせてしまったか。
■リーネ > 「……いえ……私もただ、逃げてただけ、だから」
ふより、ふより、と浮いていたが、蝶の羽がじょじょに薄くなっていき。
薄くなると同時に、その浮いている高度も下がっていき、空に融けるような薄さになると同時。
とん、とその足が地についた。
「……入って、も……?」
小さく首を傾げ、結界の前に立ったまま、見上げ。