2017/05/26 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にオルセィユさんが現れました。
オルセィユ > きらきらと煌めく夜辺の川の水へ足首から下を浸すと冷たく包み込んで出迎えられた。
服を脱ぐかで迷ったが、寒いので脚を浸すくらいにする。寒さを感じにくい身といえど凍える思いをするのは御免だった。太ましい足がしっかりと川石を踏んで歩き進み、深いところへ出ると黒い服が腰まで浸かってふわりと水面に浮いてせせらぎと遊びだした。

「うわッ。」

夜遅く遊ぶ鯉の群れが己のぐるり周囲で水を尻尾ではたいて飛沫を飛ばして来。目も瞑らずに手で顔の前へ避けをするが水の中へ浸かったものという事を思い直して腕を下げ。

オルセィユ > 黒い夜に黒い服が、黒く塗られた川の水に浸って境界線が判別し辛い。水面だけが空の明かりを受けてきらきらと輝いている。冷たい水が足といわず股の間を泳いでどうしようもなく心地よさを覚え。

「冷や水が。水は魚と似ているね。」

キャッキャと、小さく効果音を並べるとしたら今の声色は黄色っぽいそれで。灰色の背ビレを立てた鯉がぐいぐいと迫って脇腹を擽るので堪えきれず笑い声を立てた。
足をしっかりと川石に着けていないと攫われそうで、元々は岩みたいに重たかった以前の自分と比べて身軽になったことを、少し逸りがちな胸の前へ掌を置くついでに思案。

オルセィユ > 箒を持って自分の庭である墓場を掃いた昨日の自分を思い出してみる。丁寧に彫像についた砂埃を払ったその手つきを思い出して目の前へ腕を翳して同じ動作をしてみ。この体の持ち主がどんな人生を送っていたか知るところではないと、自己中心的に完結づけてふい、と口に笑みを浮かべ。

「夜鳥が鳴いてる。帰ろう。」

落ち着いた少し囁き声には大きい言葉で自分を促し。水の流れに少し逆らって歩き―――足元を攫われないように―――水から出る頃には服がビショ濡れだ。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からオルセィユさんが去りました。