2017/03/21 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にマイヤさんが現れました。
マイヤ > 結局のところハルバートは振り回すに至らず、今夜の相棒も孤児院から持ち出したロングソードである。元々錆び付いていたロングソード、研ぐには技術無く、研ぎに出すにはお金がなく、宿代とハルバート代と食費で財布の中身がすっかり空を飛びそうな程軽く、仕方無しに錆びたロングソードをそのまま鈍器として使っている。それでも弱いモンスターを退治できるのは孤児院に居た元冒険者のシスターの教えが良かったからだった。素手と罠、主に後者がとても役に立っていて……後教えてもらったキャンプの設営の仕方なんて今まさに役立っているところだ。

「……しまったなぁ……帰るには遅いし、夜営するにはテントもってきてないし……水はあるとして、食料も何とか、けど野営用の道具が圧倒的に足りない……凍死、何て事はないとおもいたい……けど。」
メグメールの自然地帯、今夜は自己鍛錬に走りこみ、お小遣い稼ぎに弱い魔物を倒しながら細工に良い石を探しながらの草原を彷徨っていたのだが、今夜に限って磨くと価値の出そうな石はなく、魔物も先程退治した蛇くらいしか居らず、空振りで帰るのも嫌だと長いし過ぎてごらんの有様である。草原の一角を草を円形に刈って領土を作り、落ちていた折れた大木を転がして椅子を作り、その中央に枯れた木や枝を組んで焚き火を作り、一先ず今夜をどう乗り切るか苦笑いを浮かべながら一人焚き火に向けて愚痴を零し、一つ零せばその焚き火に枯れた枝を投げ込んでいた。

今夜もまったく不幸である。

マイヤ > 自然地帯、魔物の気配はたぶん近くに有るとは思えない。居るのであればとっくに遭遇しているはずで……とお気楽思考ではあるが、一応念のため、懐に手を突っ込むと中から魔物避けの匂いを放つ香木の塊を取り出し、ポンッと焚き火の中に投げ入れた。――コレで一先ず焚き火が消えるまでは身の安全は確保された筈である。白い煙は変わらず、しかし炎の色が若干紫掛かった不思議な焚き火、その傍に座りながら再び思考するのは今後の事、さて今宵はどうするか?

「……寒さは何とかなる、かな……かなぁ……何とかならないかな?うん、さっきも言ったけど凍死はないよな……?大丈夫だよな?」
寒すぎるわけではない、かと言って春らしい暖かさがあるわけではない、防寒用に特別に着込んでいるわけでもない、が……どうだろうか?

――考えるだけ時間は過ぎ、結局は野宿するハメになる。
今夜一晩は何時もよりも天井の高く、広い部屋で一人過ごす事になるのであった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からマイヤさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にカナムさんが現れました。
カナム > 草木も眠り風の音しか聞こえない夜の森
大きい木のそばで身体が冷えない様丸まって1人眠る男が1人

周囲にはもちろん動物の気配もない
奴等もきっと寝ている筈…こんな時間に起きているのは物好きだけ
けれど今夜はそんな物好きが居たらしい

カナム > 怪しく光を放つ赤い瞳
牙を剝き獲物の匂いを探る狼魔
獲物をいたぶる趣味がない魔物にとって夜はかっこうの狩り時
寝ている相手を仕留めるのは危険も少なく効率も良い

木の根元で眠る獲物に狙いを定め姿勢を低く保ち音を立てずに近づいていく
狩るのは一瞬、一気に距離を詰めて自慢の牙を突き立てて食らいつく
一度くらいつけばそのまま嚙み殺して飢えを満たす
何度も何度もしてきた行為、食事をする。ただそれだけ

カナム > タッ、地面を蹴る微かな音
狼魔と獲物の距離は一瞬で消えその牙が突き立てられる直前
眠っていた筈の獲物の手が狼魔の鼻先を掴み地面に叩きつける
何が起こったのか理解するよりも早く振り下ろされた手に狼魔の頭が潰され絶命する
狼魔が最後に見たのは闇に輝く紅い瞳

「はっは、ははぁ」

乾いた笑みを浮かべ叩き潰した狼魔の皮を引き裂き赤い血肉に食らいつく
狙ってはいなかったが新鮮な食事、食べない理由はない
肉を食らい血を啜り…空腹だった訳ではないので結構残ってしまった
口元を拭えば喉の渇きを覚える

「みず…」

狼魔の死体は放っておけば動物達や魔物が食べて消えるだろう
その場に放置し川に向かう