2016/06/04 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 住処に出来たキッチンを使う為にと、今日は色々と採り回っていた。
川で魚を釣り、森林地帯で茸や木の実を摘んで、そんな感じだ。
右手に持ったバケツ、左手で抱える風呂敷包み、なかなかにシュールな光景である。
「これだけあれば、存分に使えるじゃろう。
ふむ…楽しみじゃのぅ」
まぁ、それを気にした風もなく、少女は森林の中を歩いていた。
■タマモ > がさり、茂みが揺れる。
ぴくんっと耳が揺れると、そちらへとかくん?と首を傾けた。
今は気分がいい、賊とかだったら…いや、この付近にそんなものは出ないか。
この場合は魔物かもしれないが、まぁ、それが出ても生かしてはおいてやろう。
別の意味の獲物だったら、この食材と共に頂いていこう。
そんな事を考えていた。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にセイン=ディバンさんが現れました。
■セイン=ディバン > 前回の仕事の報酬で装備を整え、仕事も無い一日を休息にあて。
男は街道を歩いていた。次の仕事をどうしようか。弾丸の補充は。
そんな思考の最中、森林に差し掛かればなにやら視界の端に何者かの影。
「……ん~?」
その影が気になり、ゆっくりとそちらへと近づいていく。
腰を低くし、警戒態勢。ここいらの魔物程度なら相手でもないが、用心するに越したことはない。のだが。
「うおっち」
影まであと少し、というところで不意に飛び出した蛇に驚き、物音を立ててしまう。
恐らくその音を影は聞いたであろう。逃げられれば追うつもりはなく。こちらへ来るなら、身を潜め相手の出方を窺うつもりだ。
■タマモ > 聞こえた音は二つ、茂みを揺らす音と、声…みたいだ。
どうやら相手はこちらの出方を窺っている感じだが…
相手からすれば、追っていた影は立ち止まり、明らかに視線を向けている。
追っても来ない、近付いても来ない、ただただ眺めているだけだ。
別に大した理由はない、こちらはこちらで相手の出方を待ってるだけだ。
何も言わず、動きもせず、じーっと見詰められ続けられているが…さて、どれくらいで痺れを切らせるだろうか?
■セイン=ディバン > 「……動かないな」
相手……仮に人、もしくは魔物だと仮定し、相手と言おう。
相手もこちらには気づいているだろうに、なぜか動かない。
こちら同様、出方を窺っていると考えるのが自然か。
「……攻撃的な意思は、あまり感じないな」
気配を探り、その正体と動かない真意を読もうとするがよくはわからない。
相手に攻撃の意思があまりないのは、先手を打ってこないことでわかるのだが。
どうにも男の勘が、この先にいる存在はかなりやっかいだと告げている。さてどうしたものか。
「……えぇい、ままよ」
このまま立ち去ってもいいのだが、後ろからバッサリ、というのも面白くはない。
男は意を決し、両手をお手上げ状態にして茂みからゆっくりと姿を現した。
「……失礼、どなたかいるかな? いるとしたら攻撃しないでくれよ。
通りすがりの冒険者だ。怪しいものじゃあないぜ」
一応声をかけ、誤射されたりしないようにしてみる。
最悪、何か良くないことが起きたら装備品の指輪でこの場から逃げればいいという保険込みの行動だった。
■タマモ > 動かない、相手も動かない。
…うん、相手よりもむしろ自分の痺れが切れてきた。
我慢を知る事は必要だが、それを気にしては始まらない。
と、そんな時、やっと相手が動いてくれた。
茂みから現れるその姿に見覚えは…ない。
「居たのを知っておって何を言うておるかのぅ?
ふむ…冒険者か、どうも冒険者というのはこう…あれじゃな?」
両手をあげてやってきた男性に対し、こちらはひらりと片手を振って返す。
確か側に街道があったはずだ、この森の中を歩いている理由がない。
まぁ、つまり、こちらに気付いて近付いてきたんだろう、そう考えていた。
そう考えれば怪しいかもしれないが、怪しくないとか言っている。
やれやれ、といった感じに肩を竦めてみせる。
別に攻撃するつもりはないが、念の為か…そんな会話の中、瞳に鈍い輝きが宿っていく。
■セイン=ディバン > じっとりともどんよりとも形容できる硬直状態。
いざ動けば、相手も若干痺れを切らしていたようにも見えたが、男はそれよりも相手の姿に目を奪われた。
「……な、なんだぁ?」
最初に顔を見たときは少女かと思ったが、全体の姿を見たときは完全にその第一印象が掻き消えてしまう。
狐の耳。そして、尾。明らかに人間ではなく、かといって魔物のような下等な種族でもない。
「デミフォクシィ、とかじゃねぇよな。
そんな種族聞いたこともないし」
脳内の知識をうんうんとひねり出すも、該当する種族が思い当たらない。
そこで男は意識を切り替え、相手に真っ直ぐ向き直る。
「あぁ、すまん。自己紹介が遅れたな。
セイン=ディバン。冒険者でシーフで『怠惰』の魔王軍の兵隊だ」
相手が人間ではないからか、すんなりと素性を話す。
相手の言葉、冒険者というのは、という部分は、何が言いたいのだろうかと疑問に思うだけ。相手の心理はわかっていない。
無論。瞳の輝きも気づいてはいない。無警戒丸出し。
■タマモ > 冒険者、まぁ、要するに何でも屋みたいなものと少女は思っている。
だから、怪しくないと言われても、いや、怪しくない?とか問いたくなるが…止めておいた。
そして、なんか久し振りな気がする自分に対する反応。
最近はもう慣れたものなのか、不思議がったり驚いたりする者達は居なかったのだ。
むしろ、公園に行くと子供が寄ってきて尻尾を玩具代わりとか、客引きで勝手に店内で仕事をさせる酒場の店主とか、もうそんな状態である。
あぁ、なんか初々しい…そんな事を思ってたりした。
「ふむ…セイン…が、名前じゃな?うむ、覚えておこう。
妾はタマモじゃ、覚えて得も損もない、覚えるも忘れるもお主次第じゃろう」
と、いつもの言葉を相手へと。そして、後の言葉に首を捻る。
「冒険者で…シーフ?…えーっと…盗賊じゃったっけか?
魔王軍は分かるが…怠惰ってなんじゃ?というか、お主、人間じゃろう?」
冒険者は何度も聞いたから無問題。
シーフ…は、ここではないどこかで聞いた事があった、どんなものかはよく分かってないが。
そして、最後の魔王軍は…魔王軍、は分かるのだが、怠惰が良く分かってない。
魔王には何人か会ってたりするが、そういった事を聞いたりした事がなかった…または忘れてる。
■セイン=ディバン > 自身のリアクションに対し、なにやら思うところがあるご様子の相手。
男も冒険者家業は長いが、普通であればこの少女の姿を見れば驚くのも当たり前だと思うのだが……。
当然、少女の日常は知らないため、その辺りで認識の差が生まれている。
「あぁ、こりゃご丁寧にどうも。
えっと、タマモさん、ね。じゃあタマちゃ……」
瞬間。男の身に宿る生存本能のスキルが最大級の危険信号を発する。
「……タマモ様、の方が良いかな。
多分、オレより年上だろうし」
危険回避。恐らく命の危機だったであろう一言の発言はすんでのところでかわされた。
「そうだな、シーフは盗賊と思ってもらって良いよ。
怠惰、ってのは。俺の主人、ベルフェゴール様の率いている魔王軍の名前。
人間だけど、ベルフェ様に一目ぼれして求婚してオッケー貰った。
だから、人間で魔王軍所属」
相手の言葉を補足する。シーフはイコール盗賊、とは限らないのだが。
おおむね間違っていないのでそのままに、自分の上司について説明をしておく。
■タマモ > まぁ、初見の相手、こちらの事を色々と知ってたら、それはそれで不思議なものである。
名乗り合いに続く男性の言葉、その後の方に発しかけた単語に…ぴくり、と耳が立つ。
…が、言い切る事もなかったので、立っていた耳は再びゆらゆらと尻尾と共に揺れる。
「………その呼び方以外ならば何でも良い。
あー…変なあだ名だけは止めておくれ?」
呼び捨て、さん付け、ちゃん付け、なんか結構色々と呼ばれてる気がする。
そんな事を考えながら答えた。
「うむ、間違ってなかったようじゃな。
………おぉ、ベルちゃんか、そういえばベルちゃんも魔王と言うておったか。
求婚…受けたのか、まぁ、純なところもありそうな子じゃったしのぅ。
まぁ、良きかな良きかな、おめでとうと言うておくのじゃ」
100%の正解という訳でもないが、あっていたのを知れば、ふふんっと満足気に胸を張った。
そして、続く言葉に、こう、意外そうな表情を浮かべる。
その名前は聞き覚えがあるし、うん、楽しんだ事もあった。
ともあれ、魔王って人間と結婚するものなのだな、と。
考えてみれば、混血の相手にもちょくちょく会っていた、不思議でもないかもしれない。
そう思えば、うむ、と一つ頷いた。
■セイン=ディバン > 一瞬反応した耳。そして次いでの言葉の声色に、ふいぃぃ、と深いため息。
どうやら思った以上に危ない橋を渡ったらしい。
「あぁ、はい。了解です。
変なあだ名……なんか身に覚えがあるけど、そっちも了解」
可愛らしい見た目をしている相手だ。おそらくいろんな人に愛でられているんだろうな、と思う。
自身より遥かに顔も広そうだし。
「あー、えぇまぁ。ありがとうございます。
純……。そうね。確かに魔王なのにウブっぽいところもあるわな。
そこが可愛いんだけどね」
どこか惚気の様に言いながら、相手の祝福に感謝の意を表する。
そうして胸を張る相手を見ながら、結構子供っぽいところもあるのかな? などと思案。
魔王様と知り合いだったと聞けば、無礼がないように、と気を引き締め。
「で、タマモ様はこんな所で何をしてたんですか?
オレは考え事をしていたら迷い込んで、あなたの気配をちょっと追ってみたんですけど」
と、そこでそんな質問をした。森林の中で出会ったので当然と言えば当然の疑問。自身は目的のない迷子ですが、と先に告げておき。
■タマモ > あ、この者も変なあだ名を付けるタイプだったか。
その言葉を聞いて、釘を刺しておいて正解だったと胸を撫で下ろす。
言われた後の訂正は、なかなか言い辛い。
「祝い事は素直に祝うべし、良いのじゃ。
ふふ…まぁ、そんな感じであったと思うだけで、実際はどうかと思うておったが…やはりそうじゃったか。
して、婚礼はいつじゃ?
相手が相手じゃ、それはもう盛大にやるんじゃろう?
…それとも、もう終わったか?」
うん、相手もそう思ってたって事は、自分の考えはあってたらしい。
それを確認しながらも、自分の事をどう思うか知れば、むぅ…と小さく唸る。
…気を引き締めるところを見れば、むしろ、なぜそんな必要があるのかと言わんばかりに首をまた傾げた。
「妾は自由気侭にやっておるだけじゃ、無駄に気を張る必要もない、気軽にいくが良いじゃろう。
っと、見て分からぬか?
食材の調達じゃ、この辺りは色々と採れるからのぅ?」
むしろいつも通りにしていろ、みたいな感じだ。
相手は迷っているようだが、自分は何をしていたのか問われれば、手にしたバケツと風呂敷包みを見せる。
素直に転移しろと、とか言われそうだが、これもまた良いものなのだ。
■セイン=ディバン > 目の前の少女は明らかに自分よりも強いだろうに。
どこかそういった強者の雰囲気とは別に、可愛らしさが全面に出ている。
「いや、祝福はほんと初めてかも。人間とかからは『裏切り者!!』的な扱いだったんで。
あー、婚礼、すか。まぁ時期が来たら、すかね。
盛大にはやりたいですけど。その時は、是非ともタマモ様もいらしてください」
大歓迎致しますよ、と言い笑顔になる。
実際、婚礼の儀とかも考えていなかったわけではないが。
いざ他人に言われると色々と実感してしまうのも事実な訳で。
「はぁ。ありがたいお言葉ですな。
……食料、ですか。あ、これお近づきの印と言うことで」
相手の言葉に、それでもやや緊張したまま。
相手の見せてくれたバケツや風呂敷に魚や木の実を確認すれば、美味そうだなぁ、と思い。
そこで思い立ったように、バッグから肉とケーキを取り出す。
どちらも都の有名店で買った嗜好品のような物だ。
肉はなんでも希少部位の干し肉らしいが、深い味わいの一品。
ケーキは二時間は並ばないと買えない、今都で一番人気の品だ。
■タマモ > うん、まぁ、大体思われてる事は普段見ている者達とそう変わらないか。
それを知れば、瞳は元へと戻っていった。
だからといって思われていた事実は変わらないが。
「それはそうじゃろうな、ここでは人間と魔族はいがみ合っておるんじゃろう?
分かり切った結果じゃ、余り気にするものでもない。
………もちろんじゃ、ちゃんと呼ぶのじゃぞ!?」
うんうんと相手の反応に何度も頷いた。
なんだかんだで賑やかなのは好きな訳で、それが知り合いの宴となれば期待も大きいものだろう。
…しかも魔王だし。
「ふむ…まぁ、いずれ慣れるじゃろう。
…うん?…おぉ、これは…良いのか?後で返せと言われても返さぬぞ?
………本当に良いんじゃな?」
そもそも堅苦しいのは苦手な少女だ、続くようなら無理矢理に普通にさせるかもしれない。
食材とケーキを見せられれば、相手の申し出に念を押すようにこう、言ってみた。
そういえば、お肉やケーキなんて余り食べた事がない。
取り出したものと、男性を交互に見遣り、もう1度問う。しつこい。
■セイン=ディバン > 男の無警戒っぷりが逆に相手を安心させたのか。
瞳の輝きが収まる段階になって、やっと男がその違和感に気づいた。
おや、なにか量られていたかな? と思うも。
「まぁ、そうっすね……。
ウッス。あんま気にしないようにしますよ。
いつかは分かり合えるかもしれないし」
そうしんみりといえば、相手がやたら婚礼の儀のお誘いに食いついてきて。
あぁ、可愛らしいなぁ、とホッコリ顔。
「いやぁ、流石に一瞬でオレを消せるような上位存在の方にタメ語とかは……
あぁ、どうぞどうぞ。オレは携帯食料を食べた後なので。
結構評判良いんですよ、そのケーキと肉」
仕事の合間の栄養補給に、と買ったがすっかり忘れていた食品を相手が喜んでくれて何よりであった。
鮮度維持の魔法もかけてあるから悪くはなっていないだろうし。
何よりも、目の前の少女の喜ぶ顔を見てみたいという思いもあり。
■タマモ > 違和感に気付いても、もう切った後、何事も無いだろう。
男性の様子に、不思議そうにした。
「それで良い。
どうせ、そのうち日が経てば気にならなくもなるじゃろう。
何事も慣れじゃ、慣れ」
いや、実際に慣れだけでそう簡単に、とはいかないだろうが。
そうなれば良い程度で考えておけば良いだろう。
「そうかそうか、まぁ、慣れるまでは仕方ないじゃろう。
ほほぅ…好評判とな?………後にとっておくのじゃ」
理由はどうあれ貰ったものだ、それが美味しいものであればなおさらよい。
よいせ、と風呂敷包みを降ろすと、形が崩れぬようにか箱の中にしまい、上の方に丁寧に置いておいた。
しまった後の少女の表情は、なんとも嬉しそうなものであった。
■セイン=ディバン > 結局、何を量られ、何を見透かされたのかは不明のままだが。
まぁ、敵対反応はなさそうだしいいか~、などととことんのんきな考えで。
「ははは、ありがとうございます。
慣れ、ですか。そうですね……」
男も、自身の立場がそう簡単な位置ではないのは気づいてはいるが。
今はあまり深く考えたくないようで、相手の言葉を繰り返すに留めておいた。
「そっちも慣れ、ですか。
……あ、取っとくんだ。てか、また可愛らしい笑顔ですこと」
風呂敷を広げ、肉とケーキを丁寧にしまい、そして笑顔。
一々行動と表情が可愛らしく。つい本音が口から漏れ。
男はまったく警戒もしないまま、相手の頭を撫でようと手を伸ばし始める。
■タマモ > 「礼なんぞ要らん、余り難しく考えたところで始まらんじゃろう?
魔族はどうせベルちゃんの相手ってだけで何もせんじゃろうな。
うるさいのは人間だけ、その辺りをどうするかじゃ」
まぁ、難しく考えるのはそもそも苦手だ。
考えた様子も余りないまま、そう言っていく。
「どんな事だろうと慣れは大事じゃ。
…なんか、誰にでもよく言われてしまうんじゃが…はてさて、なんでじゃろうか」
くすくすと笑いながら、しゅるっと広げていた風呂敷を再び包む。
可愛らしい、と言われて別に悪いきもしない。
撫でられるのも嫌いではない、なので、気にした様子もなく撫でられるだろう。
ただし、その指が耳に触れようとすると…なにやら反応するかもしれない。
■セイン=ディバン > 相手の指摘にふむ、と考え込むそぶり。
確かに、魔物は討伐したがしっかりとした魔族とはまだ出会ってはいなかったな、と。
「そういう、上司のネームバリューで威張るのはあんま好かんすね。
実力で魔王の婚約者として認めてもらいたいもんです」
そもそも、婚約者に正式になるのは自分が強くなってから。
そう条件付けしたのも自分であり。男のプライド的なアレであった。
「……確かに。慣れってのは大事ですな
いや、可愛い物とか可愛い子を見たらそりゃみんな可愛いというでしょう」
可愛くない物には可愛いとは言わない。当たり前のことだが。
この少女はその辺の自覚があまりないのかもしれないな、と思いつつ髪をもふもふ。もふもふもふもふ。
もふもふもふもふもふもふもふもふ。撫で心地がよかった。
そのまま手を動かしていれば、耳の触り心地も気になり。耳をじっと見てしまう。
■タマモ > ふむ、男性の言葉に軽く考える仕草。
はてさて、実際に実力をという考えでいくと…うん、深く考えるのはやめよう。
「そうじゃそうじゃ、まぁ、さすがに妾も何度もそれを言われておる。
…時には、格好いいとか何とか、言う者が欲しいものじゃ」
まぁ、自分も言う立場が多いから、それは分からないでもない。
とりあえずは、ただ撫でているだけならば、好きにさせておこう。
許可があれば良いのか?とも言われそうだが…まぁ、いきなりよりは、良い。
「おっと、あんまり長居をしていては、ケーキに響くやもしれんな。
妾はそろそろ帰路につくが、お主はどうする?」
どう見てもケーキは生物。そう思えば、風呂敷包みを背負い直しながら、男性へと声をかける。
付いてくるも、こないも、相手次第である。
どちらにせよ、自分は向かう先に向かうだけだ。
■セイン=ディバン > お互いに考え込むような仕草になってしまい、クスリと笑う。
なんとも珍妙な絵面だ。
「あはは。まぁそうっすよね。
誰だって。そうなのかもしれないっすね」
案外、誰も彼もがそうなのかもな。そう思いつつ手を引き。
相手の髪の触り心地はまた次回に楽しむとしようと思う。
「確かに。あんまり長居しててもザコ魔物に群がられるかもしれませんし。
あぁ、なんならお送りしますよ」
相手の実力を考えれば、護衛など不要だろうが。
それでも、見た目は少女だ。男としては放ってはおけず。
結果、相手を護衛してから帰ることにした男は、荷物を持ってあげて、てくてくと少女についていくのだった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からタマモさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からセイン=ディバンさんが去りました。