2016/05/01 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 折れ牙洞窟」にルナトゥムさんが現れました。
ルナトゥム > 街道を外れ、喜びヶ原のただ中に開いた地下洞窟。その中は昼でも薄暗い。
かつては街道を通る人々を狙う盗賊どものねぐらであったが、今は違う。
盗賊どもが使っていた粗末な家具は取り除かれ、代わりに落ち着いた風合いの上質な家具が中を飾っている。
その様子を眺めて、満足気に椅子に腰掛け足を組んでいる少女は、洞窟の主にして永劫の時を生きる、(自称)誇り高き吸血鬼、ルナトゥム・セフィロ・クラウディウス・ルナシェイドである。

ルナトゥム > 先程家具を運び込み、配置や色合いを考えに考え抜いて、この洞窟という優雅さや気品とはかけ離れた場所にマッチするように出来た。
あとは風通しを良くするために風のルーンを幾つか設置して、机に置く雑貨も買おう。
準備が整ったらお茶会の約束を果たさなくては、となると便箋と封筒が必要だ。
もちろん糊なんて無粋なものは使わない、ワックスとシーリングスタンプ、これも買い揃えよう。
ああ、何よりもお茶を準備しないと。
御茶会は何よりも準備が一番楽しい、カレリアは、リトは喜んでくれるかしら。
おそらく二人とも高級なお茶には慣れているだろう、少しは趣向を凝らさなくては……。
お茶会というのは開くのはもちろんだが、準備をあれこれと考えている時も負けず劣らず楽しい。
ニンマリと笑う口元に、尖った牙が覗いた。

ルナトゥム > 目を閉じてゆったりと過ごしていると、ふと足に違和感。
見下ろせば、多く黒いムカデが一匹、ルナトゥムの足を這い上がってきている。
そのおぞましい姿と、足の感触、自分に近づいてくるという事実、全てがルナトゥムに悲鳴を上げさせるのに十分だった。
「いやぁぁぁ~~!!!」
ルナトゥムの絶叫が洞窟の外まで響く。音に驚いたコウモリが何匹か洞窟から飛び去って行った。

ルナトゥム > 足をばたつかせて振り落とし、着地点に拳を叩き込む。ドゴンッ!という音が洞窟に響き、地面に拳と同じサイズの穴を開け、ヒビを走らせた。おそらくムカデは死んだだろう。だが死体の確認すらおぞましい。
優先順位を間違えていた、何よりもまず虫対策が先決であった。
「い、今すぐ、なんとかしませんと……!!」
身支度もほどほどに洞窟を飛び出して行った。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 折れ牙洞窟」からルナトゥムさんが去りました。