2016/02/25 のログ
カレリア > 「そうですの…気持ちは分からなくもないですわ」

人間に交じって暮らしていては息が詰まるのかもしれない…それにこの服装では色々と厄介そうに思える

「褒めたわけではありませんが、確かに綺麗ですわね」

傷一つない褐色の肌を見れば頷く
シミも久住もない人形のような美しさ、不老不死の吸血鬼
そ特徴の一つとも言える

「いえお気になさらず。
それとここに来た理由はここ最近吸血鬼がこの洞窟に住み着いたと噂を聞きましたので…噂の真偽を確かめておきたかっただけですわ」

顔を上げ質問に答える
警戒は解けない、相手が吸血鬼ともなれば次の瞬間に動けるようにしておかないと危険なのだから

ルナトゥム > 「ええ、それに……思いを寄せるお方に連れない態度を取られましたの。そんな時、相手のすぐ側に居を構えるなんて、耐えられませんわ……。体を美しく保つのには随分気を使っておりますが、それでもあの方は一言も褒めてくださらなかったの……。」
視線を外し、右手の平で胸を押さえた。芝居がかった悲しみの仕草。

「そう、でしたら……。出来れば真実を伝えないでいただきたいものですわ。
ここには吸血鬼ではなく、人を襲う熊か何かが居ると、血に飢えているので決して近づくなとでも、言っていただけるかしら。
私はここで静かに暮らしたいんですの。時折は街に行って買い物でもするでしょうけど、無為に人を襲ったりはしませんわ。」
穏やかに嘆願する。嘘ではない、ルナトゥムは血を吸わなくても死ぬことはないし、吸う時でも一口でも飲めば十分なのだ。
だが全て真実というわけでもない、気に食わない相手が居れば簡単に殺すだろう。
実際この洞窟も、住み着いていた野党を皆殺しにして手に入れたものなのだ。
相手の鼻が鋭ければ、洞窟の奥から、人間の血の匂いが漂ってくるのがわかるかもしれない。

「お帰り、いただけるかしら?」
手を広げて、唇の端を歪める。断れば実力でもって排除する、そんな意味を込めた笑み。

カレリア > 「それは……」

思ったよりも重い理由に言葉が詰まる

「そうですの。分かりました…おそらく貴女でしたら大丈夫そうですのでそう言っておきますわ」

コクリと頷き背を向ける
ルナトゥムと言う名の吸血鬼については軽く知る事が出来た
洞窟の中にが血の匂いがするが食事をしたのだろうと納得し…

「それでは、お騒がせしました」

再度頭を下げ洞窟の入口へ向けて歩き出す

ルナトゥム > 「待って。」
立ち去っていく背中に声をかける。

「また、来てくださるかしら。冒険者ではなく、お客様として……。」
孤独に怯える少女そのものの声。

カレリア > 「…?」

声の方へと振り返り

「…えぇ、招待していただけるなら喜んで。可愛らしい方の正体でしたら尚更ですわ♪」

ニコリと笑みを浮かべる
意地を張っていたのだろうか…何だか綺麗と言うより可愛く見えてしまう

ルナトゥム > 「ありがとうございますわ。またいつでもいらっしゃって。お茶の用意、しておきますから。」
こちらも微笑みを返す。牙がキラリと光った。

日光に当たれば灰になってしまうから、出口まで見送ることは出来ない。
ただ相手が見えなくなるまで、その背中に手を振り続けていた。

ご案内:「折れ牙洞窟」からカレリアさんが去りました。
ルナトゥム > 「ふぅ……。」
洞窟の奥へと戻り、椅子に腰掛ける。粗悪な木材がギシリと軋んだ。

「ちゃんとした家具、揃えないといけませんわね…。」
歪んだ木を釘で打ち付けただけのバランスの悪いテーブルを撫でる。

「カレリア、カレリア……。ちょっと、慎重すぎるかしら、でも紳士的でしたわね……。」
小さく呟いて、ナイフを取ってイコンに投げつけた。
また的を外れて、壁に突き刺さる。

ご案内:「折れ牙洞窟」からルナトゥムさんが去りました。