2015/12/30 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にタマモさんが現れました。
タマモ > 川の畔に佇む少女、その手には前に居たのと同様に釣竿を模した道具を持っていた。
木の枝、髪の毛の糸、準備しておいた釣り針を合わせた物だ。
餌は…不本意ながら気持ち悪いがそこいらの蟲を使わせて貰うつもりである。

「ふふんっ、妾が本気になったらどうなるのか…目に物を見せてやるのじゃ」

ひゅんっ、と音を立て釣竿が振られ、ぽちゃん、と釣り針が川の中へと落ち、沈んでいく。
そう、前回は餌が悪かった。
これならば、今日はきっと釣れるに違いない、そんな確信が少女にはあった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にティネさんが現れました。
ティネ > タマモの釣り竿がぴくりと反応を示す。
糸を引くならばさほどの抵抗もなく、ささやかな釣果が川面から姿を現すだろう。

針へとひっかかっていたのは掌に収まる程度の背丈の、白い衣服のずぶ濡れの少女だった。
というか見覚えがある。
意識はない。

タマモ > くん、と糸に反応があった。
今日こそは…逃さぬ。そんな感じに、ぐいっと勢いよく釣竿を一気に引き上げる。
ばしゃーっと水の中から現れたのは…はて、魚ではない?

魚を抱えようと待ち構えたのも意味は無く、わしっ、とそれを両手で捕まえた。
からん、と音を立て釣竿が地面に落ちる。

「おぉ…釣りをしたら妖精が釣れてしもうたのぅ…」

手の中に収まっている妖精を見詰め、ぽつりと呟く。
ぐったりとしている、というか…なぜ水の中?
その理由を考えたところで意味はないか、つんつん、と頬を突いてみた。
とりあえず、まずは反応があるかの確認である。

ティネ > しばらくつついたり何なりしていれば、やがて意識を取り戻し、瞼を開く。

「あ、タマモじゃん……おはよー……寒ッ!」

寒さを思い出したかのようにがくがくと手の中で震えだした。当然の話である。

どうやら、外があまりにも寒いので川の中はむしろ温かいのではないかと
飛び込んでみたら寒さとか以前に川の流れに溺れてしまったらしい。
普通死にそうなものだが、そうでないのは人の理を外れた妖精ならではと言ったところか。

「たまたま釣りしてくれてたおかげで助かったみたい……。
 ご、ごめんねー邪魔しちゃって……。
 ちょっと休んだら行くからさ」

冷えた身体をタマモの手にすり寄せる。暖を取らせてほしいらしい。

タマモ > …どうやら反応はあったらしい。
うん、むしろ無かったら逆にどうしようか考えさせられるところだった。

「うむ…おはよう、の時間でも無いとは思うんじゃがのぅ?
………あぁ、やはり寒いのか?てっきり、妖精は水の中でも生活するものなのだと思ってしもうたが…違ったようじゃ」

手の中で震えるティネ、ふむ、と少し考える仕草。
どんな理由があってこんな状況になったかは知らないが、どうやら自分の考えとは違ったらしい。

「いやいや、別に構わんぞ?
どうせ暇潰しにやろうとした事じゃ、別の暇潰しが出来たのならば…それはそれでのぅ?
別に行かずとも良いぞ?ティネに用事があるのならば別ではあるが…」

暖となるなる焚き火は、魚が釣れてから焚こうとしたから今はまだ無い。
寒そうに手に擦り寄るティネを見ていれば、ティネをぽんっと左手の上に乗せ、右手で指先でその体を撫でるように弄りだした。

ティネ > 「うーんそういうのもいるっちゃいるみたいだけど、
 それだったらエラとかヒレとかが必要だと思わない?」

エラやヒレの代わりに存在する背の羽根は重く水に濡れていて、これでは満足に飛べそうもない。

「ボクも別に急ぐ用もないけどー。
 ん、ボク、暇潰されちゃう?
 んにゃっ……」

指先で弄ばれれば、猫じゃらしにじゃれつく仔猫のようにして
重さを感じない身体を、タマモの手の中でひっくり返した。
そうまんざらでもない表情。