2015/12/08 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にティネさんが現れました。
ティネ > ある日の午後。

「すきーきらいーすきーきらいーすきー」

花占いをする少女の姿があった。
といっても少女――ティネは手乗りの妖精サイズであるため、
茎を両足で挟んで花びらを一枚一枚両手でひっつかんではむしるという
ストロングなスタイルとなっていた。

「きらいーすきーきらいー」

ぶちぶちぶちぶち。

ティネ > 「すき……きらいっ」

ぶちっ。
花弁の最後の一枚が離れる。
引き抜く勢い余ってティネはころりと地面に落ちた。

「きらいかあ~~」

しょげた様子で肩を落としてみる。
……実際のところ、具体的に誰かを対象にして占いをしていたわけではない。
たまたま花占いをしている子供を見かけて、自分もやってみたくなっただけなのだ。

ひどく平和な光景だった。

ティネ > 再び手近な花へとよじ登る。
花占いには満足したらしく別の遊びをなにか考えているようだ。
ティネの座った花が彼女の重みで振り子のようにぶらぶらと揺れた。

「そもそも好き、ってなんだろーなー」

ふわふわと考えを巡らせてみる。
さまざまな人と巡りあってはみたが、
そのうちのほとんどの人に好きと言ってしまった気がする。

なんだかいけないことをしたり、
頭を撫でてくれたりした相手はすぐ愛おしくなってしまうのだ。

「しりがる…………」

しりがるじゃない。
頭をぶんぶんと振るが現実ティネはどうしようもないやつだった。

ティネ > ぶらーんぶらーん。
ポキッ。
触れすぎて茎が折れてティネは再び地面に落ちた。

「いったた……」

頭をしたたかに打ってしまった。
怪我などはなかったがさっきまで考えていたことはすっかり頭から抜け落ちてしまった。

「かえろ……」

と言っても、家など無いが。
羽根を広げ、ふらふらとどこかへと飛び去っていく。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からティネさんが去りました。