2023/05/07 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にレベリオさんが現れました。
レベリオ > 夕刻からの曇天が、雨に変わった。
最初はぽつぽつと、リズムを奏でていた雨音が驟雨に変わったのは1時間程前。
今では木製の粗末な屋根を叩きつけるように豪雨となっている。
刻限は夜も更け始めたという頃合い。
月明かりや星明りなど期待できるはずもなく、雨に紛れて灯りを持っていても夜分に街道を歩くのは危険が伴う。
この吸血鬼も、それは例外ではなかった。
濡れながら王都に帰るのが嫌、という理由も大きいが。

「まったく…困ったものだ。」

吐息を吐き出しながら、部屋の片隅の簡素な暖炉に薪を投げ入れる。
この場所――街道を行く旅人のために設えられた小屋を見つけられたのは幸運だった。
獲物、の死骸を棄てに行った道中の帰りに雨に降られるとは、不運を嘆くしかない。
小屋の中に食料の類は置いていない。
管理人もいないこんな休憩所では、置いてある物資なんてすぐに盗まれるからだ。
馬小屋と、暖をとったり、持参した食料を煮炊きする暖炉と薪があるだけ。
そんな場所で、雨から逃れてかれこれ1時間。
此処で夜を明かすか、濡れるのを承知で王都に帰るか――悩むところだ。

レベリオ > ぱちぱちと薪の弾ける音
それが、もうしばらくは雨音に混じって響き渡ったことだろう。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からレベリオさんが去りました。