2022/12/10 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にジェイクさんが現れました。
■ジェイク > 王都から離れる事、半日。近隣の村落に通じる街道。
普段から人の往来が多い、その道を遮るように柵が設けられ、
道の脇には幾つかの天幕が建てられ、簡易的な陣営の趣きを為していた。
街路に立ち、通行する馬車や通行人を差し止め、積み荷や身分の検査を行なっているのは、王都の兵士達。
曰く、此処最近、山賊や盗賊の類が近隣に出没するために検問を敷いているという名目であるが、
実際の所は隊商からは通行税をせしめ、見目の良い女がいれば取り調べの名を借りて、
天幕でしっぽりとお楽しみという不良兵士達の憂さ晴らしと私腹を肥やすための手段に他ならなかった。
「――――よし。次の奴、こっちに来い。」
でっぷりと肥った商人から受け取った賄賂を懐に入れて、彼の率いる隊商を通せば、
列をなしている次の通行人に声を掛けて近寄るように告げるのは一人の兵士。
何よりも厄介なのは、彼らが紛れもない王国の兵士であり、市井の民が逆らえない事だ。
そして、その事を理解している兵士達は、御国の為ではなく利己的に国民を食い物にしている最低最悪な屑揃いであった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にアストラさんが現れました。
■アストラ > 王都へ戻る道中の街道で普段はないはずの列が出来ている。
冒険者たちを運ぶ荷馬車からアストラが覗けば、どうやら王都の兵士たちが検問を行っているようだと馬車を操る馭者が言う。
「まあ、大変ねぇ」
と、他人事のようにつぶやくのは冒険者という職柄、王都の兵士たちの一部の腐敗をよく知らないからだ。
市井の民を守る兵士がお勤めを頑張っている風景、というようにしか見えない。
次、と通される馬車はアストラの乗る冒険者用の馬車。
特に見られて困るものもないので、馭者は冒険者ギルドが発行している通行手形を見せるだろう。
今馬車にはアストラしか乗っていない為、必要ならばアストラも抵抗なく降りて見せる。
「お勤めご苦労様です」
オフショルダーに豊満な乳房の谷間、肉付きの良い太腿など露出の多い冒険者風の衣装をまとうアストラは、にこりと微笑んで兵士たちに挨拶をする。
アストラにとって良い兵士悪い兵士という区別はつかないが、雰囲気からしてあまり柄の良い人たちではなさそうねえと内心思ったりもしていたか。
■ジェイク > 裕福な商人から賄賂を受け取って、懐を肥やした兵士達が次に通したのは乗合馬車。
御者に手渡される冒険者ギルド発行の通行手形を確認しながら、
兵士達の視線は、馬車から降りてきた、ただ一人の乗客の姿に釘付けになる。
豊満な恵体を露出の多い衣装で包んだ女の姿に兵士達が生唾を呑み込み。
「――――王都の冒険者、という事だな。
実は盗賊団の一味が冒険者を騙って逃走中だ」
神妙な顔をしながら、御者と女冒険者に語るのは、真実を微塵にも含まない嘘八百。
先程の商人から金銭欲を満たした兵士達の欲求は、下半身の性欲を満たす事にシフトしており。
男好きのする身体の持ち主である冒険者に標的を定めると内心でほくそ笑み。
「一人ずつ、調べさせて貰うぞ。女、名前は?
お前はあっちの天幕で話を聞かせてもらおうか」
彼女の名前を尋ねると複数の兵士を伴って傍らに用意した天幕へと連行しようとする。
布地の入口を開けば、噎せ返るよな据えた匂いが充満する、その天幕は、
彼女以外にも多くの女性が同様に兵士達の慰み者とされてきた事を示しており、
相手に訪れる、この後の惨劇を予見しているかのようで――――。
■アストラ > 「ええ? そんな話聞いていないのだけれど…」
兵士たちの隊長だろうか、彼が告げた言葉は初耳なもの。
そんな事実があれば冒険者ギルドから通達があるはずなのだが、
アストラは数日王都から離れていたのでその間に通達が回っていたとしたならば、
事実確認のしようもない。
兵士たちの劣情にギラついた視線になんとなく嵌められている気もするが、
下手にたてついて反逆者扱いされてはたまったものではないと諦めて肩をすくませた。
「アストラよ。……──すぐに終わりそうにないわね」
兵士たちに囲まれるように促された天幕へと移動すれば、
噎せ返るような匂いには覚えがあり、眉間にしわを寄せて呟いた。
最初からソレが目的だったのだろうと分かる彼らの視線を浴びながら、
アストラは困ったように微笑むだけだった。
■アストラ > 【移動】
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からジェイクさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からアストラさんが去りました。