2022/11/01 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にアストラさんが現れました。
■アストラ > 冒険者は基本的に、依頼を請けたりダンジョンに潜って日銭を稼ぐ職業だ。
アストラもまた同じく、基本的には依実力に見合う依頼を請けている。
しかしそれでも日々消耗品などを補充したり、根無し草ゆえの宿生活ではかかる費用も大きい。
こつこつと貯めてはいるものの、ちょっとした事故でぱぁになってしまうこともあるのだ。
そんな時にとても実入りがいいのが、『貴族』からの依頼である。
普段なら出来るだけ請けないのだが、今回はどうしてもお金がいるのだ……。
時折気まぐれのように冒険者ギルドにもたらされる報酬の桁が一つも二つも違う依頼はたいてい貴族から。
その依頼内容は多岐に渡るが、中でもそこそこ多いのが、都市間の移動中の護衛である。
今回の依頼は、さる貴族の護衛。
王都マグ・メールから何日かをかけて、いくつかの村と、半島にある奴隷都市を経由し、
湾岸都市ダイラスを目指す。その間、魔物や賊などから依頼主を守ることがアストラの任務だ。
まれびとの道を移動しながら、山賊街道に入る。奴隷狩りなどもいるので油断はできない。
ちなみに、今回はアストラともう一人の冒険者との共同の依頼だ。
報酬は無事達成すれば二人で分けても十分すぎる程のもの。前金で懐も潤っているので、あとは恙なく護衛を達成するだけだ。
魔物が出ても問題なく対処できる実力はある。賊相手も問題はない。
ただ、依頼主の貴族が移動間の暇さ故に気まぐれを起こさないことを祈るばかりだ。
貴族に逆らうとろくなことにはならない。
依頼主の乗る豪華な馬車の御者席に乗せて貰いつつ、アストラは杖を手にのんびりと空を見上げていた。
■アストラ > がたごとと車輪は回る。────とくに異変もなく、日が暮れる頃には最初の宿場へとたどり着くだろう。
この調子なら、存外悪くない楽な旅になりそうだという楽天的な感想を抱きながら、目を伏せた。
娯楽が多くつのるダイラスで美味しいものをいっぱい食べよう、なんて贅沢を考え、馬車は進んで行った。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からアストラさんが去りました。