2021/09/15 のログ
■ジギィ > 昼間に少し小雨の降った夜。
空にはほんの少し叢雲が残り、時折月と星を過ぎって地上に零れる光を鈍らせる。そんな微かな明かりの中でも露の光が煌めくくらいには街道は未だ濡れている。
山賊街道よりは王都にも近く、周囲に草原、遠くに森。見晴らしのよい路といえど決して夜行がしやすいとは言えない。
「―――♪――♪」
そんな夜の道を、呑気に鼻歌交じりに進む影。どうやら街道を王都へと向かう姿は特徴的な尖り耳。
本来森が住処なせいか、街へと続く路を行く足取りも急ぐでもなく
雨上がりを謳歌するように鳴く秋の虫が奏でる音の中、呑気に歩みを進めている。
季節の変わり目は珍しい薬草を見付けることが多いもの。
今日の散策でも、いつもの採集の面々い加え面白い花を見付けることが出来た。
花が出来たら次は実だ。
(次行くのが楽しみだなあ…)
採集袋はそれほど膨らんではいないが、女エルフの足取りは弾む。時折ある小さな水たまりをスキップするように飛び越えて
この調子では王都に着くのは明け方くらいになってしまうかもしれないが、開けた場所で夜盗に遇う惧れもないためか、それともただの能天気か
時間を気にしている様子は全くない。
■ジギィ > リーン、リーン
チリチリ
リリリリリ
いつの間にか、エルフから鼻歌は途切れている。只その弾む足取りだけが残って、足音も密かになって
すこし湿って冷えた空気の中、心を擽る響きを独り占めの気分で
街道を一人、進んで行く
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からジギィさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にクフィナさんが現れました。
■クフィナ > 乗合馬車なども終わってしまい月明かりと静寂に包まれた街道。
人の行き来もない中を灯りを一つだけ灯して王都に向けて歩く人影。
その足取りは軽くはあるのだが、時折に口元に手を当ててはあくびを媚零して。
「ついてないよね。最後の馬車に乗り遅れるなんて…。
こんな時に限って皆とは別行動しちゃってたし」
ちょっとした悪い癖が起きていなければ今事は乗合馬車で王都に戻っていたはず。
しかし運悪く乗り遅れて街道を歩く羽目になってしまい。
これに誰か冒険者仲間の一人でも居れば眠気も起きないのだが、一人という事もありどうしても眠気に誘われ。
「このまま歩いても王都に着くのは深夜だろうし……野営した方がいいかな」
一度足を止めて空を見上げて月の位置を確認し、深夜を超えた辺りで戻れるだろうが宿には入れないかもしれない。
それらないっそ野営をして明日に帰る方が良いかもしれないと考えてしまい。
もしいい場所でもあればそれも考えようと歩くのを再開して。