2020/12/19 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にジェイクさんが現れました。
ジェイク > 王都から離れる事、半日。昼下がりの近隣の村落に通じる街道。
普段から人の往来が多い、その道を遮るように柵が設けられ、
道の脇には幾つかの天幕が建てられ、簡易的な陣営の趣きを為していた。
街路に立ち、通行する馬車や通行人を差し止め、積み荷や身分の検査を行なっているのは、王都の兵士達。
曰く、此処最近、山賊や盗賊の類が近隣に出没するために検問を敷いているという名目であるが、
実際の所は隊商からは通行税をせしめ、見目の良い女がいれば取り調べの名を借りて、
天幕でしっぽりとお楽しみという不良兵士達の憂さ晴らしと私腹を凝らすための手段に他ならなかった。

「――――よし。次の奴、こっちに来い。」

でっぷりと肥った商人から受け取った賄賂を懐に入れて、彼の率いる隊商を通せば、
列をなしている次の通行人に声を掛けて近寄るように告げるのは一人の兵士。
何よりも厄介なのは、彼らが紛れもない王国の兵士であり、市井の民が逆らえない事だ。
そして、その事を理解している兵士達は、御国の為ではなく利己的に国民を食い物にしている最低最悪な屑揃いであった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にローズマリーさんが現れました。
ローズマリー > 次、と呼ばれてしずしずと、兵士の前に進み出たのは、一人の修道女である。
漆黒のヴェールを目深に被り、俯いた其の顔を彩る表情は、
ヴェールを跳ね退けでもしない限り窺い知れないだろう、が、しかし。
豊かな起伏に富んだ肢体のラインばかりは、隠し切れるものでは無い。
胸元へ携えているのは、一見、何の変哲も無い布包み。
ただ、いちばん問題なのは、通行手形と呼べるものを持っていないことだった。

彼らが兵士である以上、もしかすると通達を受けているかも知れない。
昨晩遅く、屋敷から抜け出して行方知れずとなった『令嬢』の件。
見つけ次第連れ戻して欲しい、と、半狂乱になった父親の名で出された通達は、
彼らの耳にも届いているか、どうか―――――。

ジェイク > 行商人の次に通されたのは漆黒のベールを纏った修道女。
ベールに隠された顔は拝めないものの、豊満な肉体は目を見張るものがあった。
神に仕える身分である証の修道衣の下に隠された肉感的な肢体を想像して、
兵士は下世話な視線を向けると共に口端を弛め、軽く舌なめずりする。

「シスターか……、神様に仕えるアンタ達を疑うのは悪いが、
 通行手形を持ってない人間を無条件で通す訳にはいかないんでな。
 ちょっと、調べるんで、そっちの天幕についてきてくれるか?」

彼女が通行手形を所有していないのは正に神の思し召しであったかも知れない。
不良兵士は神をも畏れぬ大胆さで、彼女の腰に軽く手を触れると、
行列から少し離れた位置にある天幕の中へと相手を差し込もうとする。
尤も、多少の露骨さはあるものの、此処までの行動は兵士としては正しいものだろう。
事情のある女が、修道女に扮して街から逃げ出すという話は決して珍しくものではない。
今朝も兵舎で行方知れずの令嬢云々の話を耳にしている。勿論、真面目に聞いてはいなかったが。

ローズマリー > 兵士たちが向ける視線の色を、敏感に察知したかのよう。
其の眼差しに含まれたものに怯えている、かのように、黒衣の女は身を縮こまらせる。
ヴェールの陰から僅かに覗く唇が、震えながらそっと開いて、

「手形、は、持っておりません、けれど……、
 つい先日には、手形無しでも、通して、頂けました、し、
 わたくし、………ぁ、あの……っ、」

零れる声は困惑に満ちて、か細く震えている、ように、聞こえるだろう。
腰へと触れる掌に、ざわりと肌を粟立たせ、反射的に逃れるように身をくねらせたが。
更に、と兵士の手が伸びてくるならば、其れ以上の抵抗をすることは無く、
黒衣の修道女の姿は兵士と共に、天幕の奥へ消えることになる。
後に残るのは、修道女の身を憐れむ溜息か、其れとも、
天幕の奥で行われるであろうことに、下卑た期待を抱く眼差しか―――――。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からジェイクさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にジェイクさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からジェイクさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からローズマリーさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にマクシーンさんが現れました。
マクシーン > 日も暮れた時間帯の王都へと続く街道。
そんな場所で騎士や冒険者数人とで灯りを灯して街道を照らす。

「今の所は問題はありませんか。このまま朝まで平和ならいいですけど」

街道で灯りを燃やすという目立つ行為をしている理由は一つ。
商人の馬車が襲われたという話が出た為にあえて目立つ事で追い払おうとした訳で。

ただこういう仕事に騎士団が動くことは先ずなく、自分を含めたもの好きな有志と同じような仕事を受けた冒険者の混合チームになってしまっていて。
そうして2チームに分かれても見張りの最中、もう少しで今休んでいるチームと交代なのでつい気を緩めてしまいながらも見張りを続ける。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からマクシーンさんが去りました。