2020/11/07 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にリフェードさんが現れました。
リフェード >  
メグメール街道。
一人のシスターがゆったりとした足取りで街道を進んでいた。
その腕に掛けられた買い物籠を小さく揺らし、血のように淀んだ紅はやや伏せられていた。
シスターの背後には馬の小さな荷馬車。
王都から買い込んだ食料が幾つか積まれていた。
教会へと持ち運ぶ食料だ。シスターはこう見えてそれなりに物臭であり、一々買い出しなんてマメな事はしない。
こうして、日持ちのする食料を大量に買い込んでは戦場以外では教会でひっそりと暮らす。
有体に言えば、"引きこもり"である。日光は大丈夫だけど、外に出るのは面倒だから仕方ない。

「……疲れましたか?ごめんなさいね。もう少しですから……。」

空気に波紋を広げるは、優しく透き通った声音。
借り物の馬に労いの言葉を掛ければ、馬と歩幅を合わせて歩いていく。

リフェード >  
日は上り、既に下り始めた昼下がり。
今日日穏やかな日差しとは裏腹に、少しばかり吹き抜ける風は寒い。
金糸のように髪はまばらに揺れ、寒さに少しばかり溜息を零した。
今日は少しばかり寒い。早く帰って、教会の暖炉が恋しくなってきた。
こんなにも日差しが差しているのに、如何にも寒さは拭えない。

「ハァ……ヤだなァ……。」

如何にも寒さはやる気も奪う。
ほんの少しばかり、足取りも重くなってきた。
さながら足の真迄凍り付いてしまったようだ。
どうどう、と馬の足を止めれば、街道の端に腰を下ろした。
少しばかり、休憩だ。何気なく見上げた太陽は、未だ青空のセンター独り占め。

「……どうせなら、王都に教会立てればよかった。」

地味に立地条件が悪すぎる。
こればかりはほんの少し、両親を恨んだ。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にシャルティアさんが現れました。
シャルティア > 「ぼーくはつよーい天使さまー♪わるーい魔族をやっつけるー♪」

文字通り、天使のようなソプラノボイスが街道に響く。
美しい歌声、ただし歌の歌詞そのものは幼稚なモノである。
街道を元気いっぱいに手をぶんぶん振って歩く、まだ幼い少年
今日はいい天気。空気は冷たいけど、青い空と明るい日差しは大好き。明るく機嫌よく、元気に少年は街道を歩き―――
ふと、歌が止まる。
向こうの街道の脇で、ヒトと、荷馬車の存在を見つけたのだ。
警戒心より何よりも好奇心旺盛な少年は、とたたたっと、荷馬車を連れたシスター風の女性へと駆けていく。

駆け寄って、ちっちゃな体で見上げる。金髪が長くて、サラサラしてる。キレイだな、キレイだな、と、それだけで少年は嬉しそう

「こんにちはっ♪」

右手を上げて、元気いっぱいに挨拶。人懐っこそうにニコニコとシスターを見上げている

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からシャルティアさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にジェイクさんが現れました。
ジェイク > 王都から離れる事、半日。昼下がりの近隣の村落に通じる街道。
普段から人の往来が多い、その道を遮るように柵が設けられ、
道の脇には幾つかの天幕が建てられ、簡易的な陣営の趣きを為していた。
街路に立ち、通行する馬車や通行人を差し止め、積み荷や身分の検査を行なっているのは、王都の兵士達。
曰く、此処最近、山賊や盗賊の類が近隣に出没するために検問を敷いているという名目であるが、
実際の所は隊商からは通行税をせしめ、見目の良い女がいれば取り調べの名を借りて、
天幕でしっぽりとお楽しみという不良兵士達の憂さ晴らしと私腹を凝らすための手段に他ならなかった。

「――――よし。次の奴、こっちに来い。」

でっぷりと肥った商人から受け取った賄賂を懐に入れて、彼の率いる隊商を通せば、
列をなしている次の通行人に声を掛けて近寄るように告げるのは一人の兵士。
何よりも厄介なのは、彼らが紛れもない王国の兵士であり、市井の民が逆らえない事だ。
そして、その事を理解している兵士達は、御国の為ではなく利己的に国民を食い物にしている最低最悪な屑揃いであった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からジェイクさんが去りました。