2020/09/20 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にシュバルトさんが現れました。
シュバルト > ――王都を離れてはや数ヶ月

懐事情がある程度解決した事もあってか、久しぶりに王都に戻ろうというところで、乗合馬車に乗り損ね、じゃあ街道を歩くか!と気合を入れて歩いていたのだが、王都までの距離を過って認識していた所為で、こんなランタンの灯り一つで街道を歩く嵌めに陥っている。

たぶん現在地は王都まで少しのところだと思うのだが、右左下に上にと視線を向けても人里の灯りは全くなし、無論こんな時間なので通りかかる人間も全くゼロ。

不幸中の幸いなのは危い気配や怪しい魔力の残滓が見えない事――…魔導調律の発展として、眼をジィと細めると周辺に走る魔力の流れが、見えるところまで能力が上がっていた。

それもまた万能ではないのだが、こうして周囲の敵意を持つ存在を調べることくらいは出来る。

「…………仲の良い知りがいないから、いたらきっと行方不明者扱いに下手するとクエストに自分の似顔絵が……。とか有りそうだけどもいないから!知り合い居ないから!」

ハァー……一人で歩く寂しさに独り事を大声で。
いや一人二人くらいは心配してくれる人は居る、と思う。
居る筈である、きっと懇意にしている貴族のお歴々の中でひとりくらいは。

普段と変わらぬ白衣姿であるが長い袖は二の腕までキッチリ捲くり、まだ暑さ残る気温に対してその暑さ対策。
肩にかけた鞄も安価な獣から魔獣の皮を使った防水仕様に。

色々成長もしているし、こうして装備も整ってきているが、矢張り運がない、壊滅的に運がないのであった。

シュバルト > 運が無くとも道はある。
道が続くなら帰ることは出来る。
ある程度戦う力も手に入れた、なら進むしかない。

と野営すればいいのに、それだけの道具は持ち合わせているのに、深夜の危いテンションに溢れる頭は引き続き街道を歩く選択肢を選ぶ。

夜が明ける事にはきっと王都の門の前だろう。
しかし早朝に門は開かれているのだろうか?
下手すれば門の傍で野宿である、と言う事をすっかりと失念しながら青年は歩き続ける――懐かしき王都へと。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からシュバルトさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にジェイクさんが現れました。
ジェイク > 王都から離れる事、半日。昼下がりの近隣の村落に通じる街道。
普段から人の往来が多い、その道を遮るように柵が設けられ、
道の脇には幾つかの天幕が建てられ、簡易的な陣営の趣きを為していた。
街路に立ち、通行する馬車や通行人を差し止め、積み荷や身分の検査を行なっているのは、王都の兵士達。
曰く、此処最近、山賊や盗賊の類が近隣に出没するために検問を敷いているという名目であるが、
実際の所は隊商からは通行税をせしめ、見目の良い女がいれば取り調べの名を借りて、
天幕でしっぽりとお楽しみという不良兵士達の憂さ晴らしと私腹を凝らすための手段に他ならなかった。

「――――よし。次の奴、こっちに来い。」

でっぷりと肥った商人から受け取った賄賂を懐に入れて、彼の率いる隊商を通せば、
列をなしている次の通行人に声を掛けて近寄るように告げるのは一人の兵士。
何よりも厄介なのは、彼らが紛れもない王国の兵士であり、市井の民が逆らえない事だ。
そして、その事を理解している兵士達は、御国の為ではなく利己的に国民を食い物にしている最低最悪な屑揃いであった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からジェイクさんが去りました。