2020/07/03 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にアンヤさんが現れました。
■アンヤ > 小さな幸運を多大なる不幸と入れ替える、そんな能力を持つ悪鬼羅刹の類だとしてもだ――…雨に濡れる事は大変不愉快なことである、大変不愉快であるし、少しだけ粋なものだとも思わなくも無い。
此処はメグメール街道。
そんな悪鬼羅刹妖魔魑魅魍魎の類である人影は街道の脇に聳え立つ大樹の下で雨宿りである。
気紛れでも起こさない限り、誰か或いは何かを犠牲に雨露払い濡れ鼠にならずに済むのだが、今夜は気紛れを起こしてずぶ濡れである、そんな日もある――…無論後悔しているが。
濡れた浄衣も袴も大樹の枝に引っ掛けて、仕方なく本当に仕方なく洋装を自らの力を使って足元に広がる影から練り上げて作り纏う、材質的には左目を覆う帯と近しきもの。
なので珍しく妙に身体にピッチリとした袖のないシャツのようなモノと、是も同様にピッチリとした膝を覆う長さの裾丈のズボンのような履いている。
元々寒いとか暑いとかも気紛れでも起こさない限り、敵対した存在が能力で何とかしない限りは感じないので見た目寒そうな装いでも、くしゃみ一つしやしない。
――…くしょいっ!!
矢張り気紛れ。
折角なので雨露に濡れた寒さを感じたくて、わざわざ人並みにまで能力を落としていたのであった。
さて雨宿り。
されど雨宿り。
雨脚が緩むまで、何時の間に何処からか取り出していた陶器の酒瓶と朱色の杯を供にゆるりとした時間を過ごすのであった。
酒の肴が大樹の下に飛んでくれば面白いのだがな?等思いつつである。
■アンヤ > 酒と肴と何とやら。
雨音だけを肴にするのも早々に飽きが来たか、大きな溜息をg吐き出すと大樹の枝に干してあった衣服を引ったくり、人影は闇夜の街道へと足を向ける。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からアンヤさんが去りました。