2020/04/14 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にジェイクさんが現れました。
■ジェイク > 王都から離れる事、半日。昼下がりの近隣の村落に通じる街道。
普段から人の往来が多い、その道を遮るように柵が設けられ、
道の脇には幾つかの天幕が建てられ、簡易的な陣営の趣きを為していた。
街路に立ち、通行する馬車や通行人を差し止め、積み荷や身分の検査を行なっているのは、王都の兵士達。
曰く、此処最近、山賊や盗賊の類が近隣に出没するために検問を敷いているという名目であるが、
実際の所は隊商からは通行税をせしめ、見目の良い女がいれば取り調べの名を借りて、
天幕でしっぽりとお楽しみという不良兵士達の憂さ晴らしと私腹を凝らすための手段に他ならなかった。
「――――よし。次の奴、こっちに来い。」
でっぷりと肥った商人から受け取った賄賂を懐に入れて、彼の率いる隊商を通せば、
列をなしている次の通行人に声を掛けて近寄るように告げるのは一人の兵士。
何よりも厄介なのは、彼らが紛れもない王国の兵士であり、市井の民が逆らえない事だ。
そして、その事を理解している兵士達は、御国の為ではなく利己的に国民を食い物にしている最低最悪な屑揃いであった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からジェイクさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にフィルさんが現れました。
■フィル > 色々な場所と王都を繋ぐ街道は、にぎやかな街を比べれば静かなものである。
日が高く明るい時間であれば、往来する者たちの姿もそれなりに見受けられるものだが、日が落ち始めれば合わせる様に人気も減り。
星が夜空に輝き始めるころには、ポツポツと時折通りかかる人がたまにいると見かけられるくらいになったようだ。
完全に安全とは言い切れず、魔物なども稀に姿を現すのだから、不用意に出歩く人がいるのは当然といえるかもしれないのだが。
大分静まり返り始めた王都に近い街道の外れ。
そんな場所で少年は、少並ぶ木々の自分の背より高い枝の一つに腰かけ、辺りを静かに見まわしているようだ。
「相変わらず…この辺は静かですね…」
何時ものようにフードをかぶった、人の少年の姿ではなく。
薄暗い中に浮かび上がる姿は、狼の顔と毛並みを持つ本来の姿である。
早めに配達も終わり、街道近くで時間ができたために、たまには自然の中で散歩でも、と行動してのことか。
既にある程度ありきまわってきたのだろう。
一息つくように腰を枝に下ろしたまま、少し遠くに見える街道に視線を走らせ。
星が輝く時間となっても、時折行き交う人々の様子を何をするでもなく伺っているようである。
「たまには…里帰りするのもいいかも…」
吹き抜けていく夜風は少し涼しいものの、毛並みの上に衣服という状態では肌寒さは感じてはおらず。
暗闇では、人の時よりは多少は瞳が光を反射してしまうために、気配を多少は抑えめにしているつもりのようだ。
未熟とはいえ猫科などに比べれば微々たるものであれば、そこまで気にする必要はないかもしれないが。
魔物には一応気を付ける様にしながらも、多少は心地よさに気を緩めてはしまっているようであり。
少しボーっとしたようすで、行商や冒険者などが街道を通っていけば、目を凝らし。
何もなければ、尻尾をゆらゆらと風に合わせて揺らして、何かないかと辺りを眺めていくようであるが。