2019/10/27 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にノールさんが現れました。
■ノール > 暗い夜。月も細く、雲も煙るように星を覆う
影となった丘が蛇行した街道を隠して見通しが悪い
木立が僅かに風に揺れ、街道の外側を示す目印になっていた
「………」
その、木立の影。低木の茂るこんもりとした空間に足を投げ出して座る獣人
頭は犬に似てもっと凶悪な獣の頭。大きな顎を開いて欠伸を漏らす
長い腕も投げやりに地面に落ち、その先に歪な手斧が握られている
泥と汚れに塗れて、鉄の匂いもしないのは自分の鼻で確認済みだ
それでも、とんと、この街道を獲物が通らない
■ノール > 牙を剥いた欠伸は咆哮の素振りに似てまったく違うものだった
首を真上に向けて大きく口を開けて、生臭い息を漏らす
「……グルルル」
不機嫌そうに唸りを漏らすと、そっと立ち上がり低い姿勢で身震いした
そのまま、闇にまぎれて姿を消す
今夜の狩りは失敗だった
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からノールさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にサナさんが現れました。
■サナ > にぎやかな街道から一つ二つ奥に入った細道
木陰に腰を下ろして、ブーツを取る。
赤くなった足先を労わるよう掌で包み込み、熱を冷ます。
人通りも無い中、何となし動くものを探して視線を動かし、
■サナ > 陽が傾き、虫の音が響き始めた頃合い。
もぞりと腰に括った水筒を取り出す。
コップに、甘い紅茶と、アルコール数滴入れたものを注ぎ、一口、二口。
じんわりと身体が温まる感覚にそっと吐息を零す。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にブランシュさんが現れました。
■ブランシュ > 「お嬢さん、こんなところでどうしたんですか?」
剣術の修行ということで、森の中を探索し、適当な魔物や猛獣を倒した帰り。
主要な街道から外れた細道の木陰に一人の少女を見つけた。
あまり人が来ない場所に少女等、怪しいことこの上ないが、同時に他人には見つからないということで、いたずらするにもちょうどいい場所だと思い、下心も込みで声をかける。
■サナ > 突然投げかけられた声に一寸びっくりして肩を揺らす。
コップを両手に包んだ儘、声の主を探して顔を上げ、
「…歩き疲れて、少し休憩をして…いました。」
ふと、素足のまま投げ出していた足に気づき、コップを左手に持ち替えて片方ずつ履き
■ブランシュ > 「そうか、どこに向かっていたんだい?」
さりげなく少女の横、大きな街道がある側に座り、自分も水筒を取り出し、コップに注ぐ。
中身はほぼブランデーの紅茶である。気付け代わりにもなるし、消毒もできるので重宝していた。
「ああ、自己紹介まだだったね。私はブランシュ。神殿にも所属している冒険者だ」
そんなことを言いながら少女を観察する。
■サナ > 「そろそろ宿に、戻ろうかと。用事も済んだし、今夜は冷え込みそうだから」
アルコールの匂いがうっすらと流れてきて、度が強そうな感じはした。
数滴だけで身体を温めた己とは対象的、でもある。
中身を半ば程度に減らしたコップを手の中で軽く回して暖を集め
「ブランシュ、さん。……聖職者の方、というわけでは、ないの。私は、サナだよ。」
ふ、と息を吹きかけて表面を冷ます。
■ブランシュ > 「そうか、ならば宿まで送ろう。女性の一人歩きは危ない」
コップの中のアルコールを飲み干し、立ち上がる。
下心もあるが純粋な心配もあり、そんなことをいう。
今からだと町に着くまでに暗くなりそうだ。
「サナ嬢、お手をどうぞ」
手を差し伸べながら笑顔を浮かべる
■サナ > 「え、…あ。では、街の入り口まで、お願いしても良いですか、」
差し出された手と、柔和な笑顔を何度か見比べて
少し首を傾げて相手に問いかける。
半ば残ったコップの中身を少し急いで飲み干すと、筒へとしまいこみ。
差し出された手に 手を重ねる
■ブランシュ > 「ええ、もちろん」
そういいながら、手を取り道を案内する。
このまま帰るのも悪いとは言わないが……
かわいらしい少女と一晩を過ごすための手を考え、少しずつ間違った道、間違った道へと進んでいく。
サナが気づかなければ、森のより奥深くへと迷い込んでいってしまうだろう。
そしてその先には、自分がよく使う温泉付きの山小屋がある。普段は人気がなく、おそらく今から行っても人はいないだろうと思う盛の中だ。
■サナ > 時折言葉を交わしながら道を進む
物腰の柔らかな男の言葉に、残していた警戒も徐々に薄れていき、
道を進んだ先に何が起こったかは二人のみが知ること、となり―――
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からサナさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からブランシュさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にジナイアさんが現れました。
■ジナイア > 風のない秋の夜。
欠けた薄い月は中点まで登って、星々よりも幾分ましな光を放って夜空を飾っている。
空気は冬の気配を運ぶ程度に冷えて、澄んだ空は黒地に光を散らしたよう。
そんな静かな夜、長い長いメグメールの街道の途上、両側を間近に森に挟まれた場所。
天井を両側から差しかけられた木の枝に遮られ、儚い月光りさえ届かない闇を、一つ灯りが漂っていく。
近付けば、漂う灯りはカンテラの灯。
手にした人影のほうは闇の中、急ぐでもなく、舗装されていない路をゆっくりと進んでいる。
昼間は行き交う人や馬車で賑わう街道も、この自分になれば草の合間から虫の音が響くばかり。
森の方からは時折、夜鳥の声と、夜行性の生き物が草木を揺らし、囁きかわす音。
(すっかり遅くなった…)
ざり、と微かな音を立てて、人影の足取りが止まる。
そうして、辺りを巡らすようにカンテラを掲げれば、灯りに赤銅色の肌と光るような翠の瞳が浮かび上がる。そのまま溜息を零すと、闇に溶ける黒髪が肩から前へと数条、零れ落ちた。
森の空気は冷たく澄んでいるが、吐息が白くなるほどでもない。
それでも、あまり寒い季節への移ろいに慣れていない身には、少し不安にも思える…